平成30年10月11日(木曜日)知事定例記者会見

司会:
 それでは、ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は、発表案件が2件ございます。知事より発表の後、質疑応答とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、知事から発表をさせていただきます。よろしくお願いします。


「ジャポニスム2018」公式企画「地方の魅力-祭りと文化」の機会を捉えた奈良県のプロモーションについて
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 行事の紹介が2件です。

 1つ目は、ジャポニスム2018のいろんなイベントがパリ中心にありますけれども、その中で奈良県が3つ出ていきます。1つは、河瀬直美さんの映画祭、2つ目は、本日ご紹介いたします春日若宮おん祭。3つ目は、きょうは触れませんが、ギメ美術館での仏像展示です。

 2つ目の春日若宮おん祭は、「地方の魅力-祭りと文化」というシリーズの中で紹介されます。春日若宮おん祭は、申し込んでおりましたら採択されまして、他の祭りもありますが、おん祭としては初めて海外で披露をいたします。その内容を簡単にご紹介します。また、この機会に、関経連と連携してプロモーションしようということにしております。

 まずその内容ですが、簡単にご紹介いたしますと、10月21日、22日、23日の3日間、おん祭をいたします。会場は、アクリマタシオン、ジャルダン・ダクリマタシオンという、ブローニュの公園の中にある庭園と、日本文化会館と2つであります。内容は、おん祭の中でお渡り式と、松の下式と、お旅所祭という3つをご紹介することになります。

 その次のページですが、関連プロモーションとして、「奈良・関西の夕べ」を関経連と一緒になって共同で開催いたします。これは奈良のPRと関西のPRを兼ねております。関西のPRは、万博の誘致活動の一環ではないのですが、万博誘致を図っている大阪府、大阪市のそばに、奈良のような文化の高いまちがありますということを、関西・奈良はごく近くですということを紹介する、パリの万博だったらベルサイユが近くにありますといったような感じでありますけれども、そのようなプロモーションの効果があると思っております。関西の夕べというレセプションになります。

 それから、観光ブースを観光プロモーションとして紹介いたします。県産品の紹介もいたします。

 次のページになりますが、渡仏予定者ですが、県からは私と妻も行きます。観光局長、観光局理事が行きます。妻の渡航費は自前で持つことになります。

 それから、県議会からはこのお三方が公費でご出張していただきます。それから、おん祭の出場は花山院宮司、保存会の坂本さんなどです。奈良市からは観光戦略課長。関西と奈良というようにこのおん祭をプロモーションで展開いたしますが、関経連の関係で6組の方が渡仏していただきます。6組の方はいずれも日使(ひのつかい)をされた方で、春日大社と縁のある方々ということになります。

 その後は、おん祭の写真がありますのと、会場はアクリマタシオン、ジャルダン・ダクリマタシオンと言っていますが、ブローニュの森の北の方にあります。次は、お手元の招待状、奈良らしい招待状ということで、こういう雰囲気の場所から文化を紹介に来ましたというようなことで、中身は英仏のこういう招待状です。関西と奈良県が、このレセプションがある面ハイライトにもなりますけれども、このような感じでご案内するということです。

 おん祭の紹介は、このように日仏でご紹介するというようにしております。フランスの人から見ると、とても興味深い内容だと思っております。100名超えて行きますので、奈良県だけではできませんけれども、ジャポニスムの一環で国際交流基金に大分資金援助をいただきましたので、可能になりました。

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天平菊絵巻~文化・芸能の伝来~を開催!!
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 2つ目になりますが、「天平菊絵巻~文化・芸術の伝来~」を、この10月27日から11月4日まで開催いたします。主な内容は、菊人形展のような雰囲気です。

 チラシを見ていただくとよくわかりますが、菊人形、奈良に子供のころ住んでおられた方は覚えておられると思いますが、あやめ池の菊人形を見に行くのが子供の定番で、あやめ池遊園地の菊人形はもういつも見に行っておりましたが、今、最近10何年かもう全然ありませんので、そのような菊人形展の復活という意味も少しあります。

 それと、菊が奈良県の産品として大きく成長してきたということもあります。テーマとしては、阿倍仲麻呂遣唐プロジェクトを3年間やっておりましたが、その続きで奈良の国際交流の一環として菊人形を使うという趣向があります。平城宮跡と浮雲園地の甍の前をこの菊人形で飾ります。鹿に襲われないようにという対策がてんやわんやなんですけれども、一晩にして菊がなくなったということもあり得ますので、最大のポイントは鹿対策でありました。そんな催しはできませんと言われていましたが、今回、鹿さんに遠慮してもらってやろうということになりました。何年か言ってましたが、鹿さんに遠慮してもらって実現できるという、奈良ならではの菊人形展であります。

 簡単でございますが、その2つをあわせてご紹介、ご報告申し上げます。

司会:
 ありがとうございました。
 それでは、きょうの発表案件2件につきましてご質問よろしくお願いします。

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質疑応答

天平菊絵巻~文化・芸能の伝来~を開催!!

時事通信:
 天平菊絵巻は今回が初開催のイベントですか。

知事:
 初めてです。

時事通信:
 どなたが考案されたんでしょうか。

知事:
 私が、あやめ池のようなものできないかな、できないかなと叫んでおりまして、1つは、鹿が食べるからそんな場所ないということが1つありましたが、もう一つは平城宮跡の前が使えるじゃないかということで、平城宮跡まで鹿は来ない、飾っているとそのうち来るかもしれないけれども、今のところは鹿は来ないので大丈夫と。向こうだけかというと、浮雲園地の甍の前も鹿対策は、何か覆いで囲うようですけれども、鹿が食べれないようにするということで、菊人形をしようということです。

 先ほど言いませんでしたが、試行ですが、ぐるっとバス、直行バスを走らせます。奈良公園だけでなく、朱雀大路と奈良公園との2つの拠点を結ぶ、2つ見れますと。ムジークフェストも今度はそうなるんですけれども、ぐるっとムジークというようなこと、これはぐるっと菊人形というようなイメージで、2つ会場がありますということになります。100円バスで両方見てください。あやめ池の場合は公園の中で全体歩いて見られるようになっておりましたが、今度は2つ見られますということです。

時事通信:
 平城宮跡の朱雀門ひろばで開催。新しい名所としてのPRも含めてお考えですか。

知事:
 そうですね。あそこも朱雀門ひろばをイベント会場に使おうと、いろんなところで使い出しておりますので、割といいですね。あそこに人が来ていただけることがいいですし、来ていただく手段の中で、ぐるっとバスで来ていただくということ、バスターミナルがありますので、中に乗り入れて入ってもらうという手段を考え始めています。ムジークフェストもそうですが、菊人形も、最初のぐるっとバスの実証実験になります。平城宮跡からシェアサイクルといいますか、乗り捨て自転車、行きは自転車で帰りはぐるっとバス。逆もあります。大宮通りのイベントプロジェクトという性格も入っております。

時事通信:
 新しいイベントの見どころやお客さんに楽しんでいただきたいところ、PRを一言お願いします。

知事:
 菊人形は他にもあると、こうおっしゃる方もおられるかもしれませんが、奈良としては阿倍仲麻呂プロジェクトの延長でございますので、遣唐使、阿倍仲麻呂のほかに、吉備真備と玄昉、3人がこの第9次遣唐使船、717年、遣唐使のスターでありますので、そのスターを菊人形化する。遣唐使スターの菊人形というのは他ではできないので、阿倍仲麻呂は三笠の山の月を眺める風情、吉備真備は平城宮跡の後ほど立て役者になりましたので平城宮跡、玄昉は興福寺、お経をたくさん持って帰った大立て者でありますので、それぞれそのような方向で菊人形を作るというようになっております。歴史菊人形ということであります。

 お祭りは菊を見るだけでもつまらないでしょうということで、甍に来られると飲み物をサービスしたり、柿をサービスするというおまけつきであります。同時期に正倉院展が開催中ですので、正倉院で並ばれるのは大変ですが、そうですね、正倉院で順番待ちの整理券を出して、その間ぐるっとバスで見てらっしゃいとなればすごく時間効率いいなと思います。これは勝手に言えないですけれども、一緒に奈良公園を楽しんでいただける一日というような動線が作れたらいいなと思います、また相談してみます。近接した大宮通り、正倉院、展示される国立博物館も入ってますので、この大宮通りのイベントがスムーズにいろいろ見れるようになればと思います。

時事通信:
 イベントで使用する菊は平群町など、奈良のものですか。

知事:
 そうですね、菊自身はですね、平群が中心になる。

担当課:
 奈良県の花卉生産組合のほうから入ってきておりますので、平群町の菊も中には入ってきます。

時事通信:
 県内産ですか。

担当課:
 はい。

奈良新聞:
 菊人形って、人形みたいなものも立つんですか。それと飾り型のようなものもあるんですか。

知事:
 飾り型みたいなものですね。この写真に絵が、これはまだできていないものを写真で張りつけたんですか。

担当課:
 はい。今、3体の菊人形の下絵というのか、体は工房で作っております。イメージしていただきたいのは、頭は強化プラスチック、マネキンみたいなもの、胴体から下肢は剣山みたいなものがありまして、それに菊の花を挿していくということで演出を考えています。以前あったあやめ池や枚方の菊人形に近いもので今作っております。高さは170センチありますので、ほとんど等身大のように見えます。知事がおっしゃったように、それぞれ関連のある方向を向いておりまして、なぜこちらを向いているかという解説板はしっかりつけて、来られた人に説明していくということを考えています。

時事通信:
 3体ということは、各会場に1体ずつということですか。

担当課:
 御蓋山会場に3体並びます。

時事通信:
 それでは、猿沢インと平城宮跡はどのような展示なのですか。

担当課:
 菊の展示だけということです。

 菊人形については、メインの御蓋山会場のみです。

奈良新聞:
 普通の鉢植えみたいな、そのようなものが並んでいるところもあるのですか。

担当課:
 それもあります。

知事:
 枚方もそういえばありましたし、菊花展というのもあった。菊花展はしないんだよね。

担当課:
 菊花展は今回はいたしません。

知事:
 菊の総理大臣賞、いい菊を顕彰する菊花展がありましたが、今度は菊人形展に特化して、菊人形を中心に展示しようということです。

奈良新聞:
 来年から定着化させますか。

知事:
 そうですね、皆さんにたたかれなければ定着すると思います。枚方もありましたね。枚方菊人形展。

毎日新聞:
 最大の対策は鹿対策ということをおっしゃいましたが、菊は鹿の好物なんですか。

知事:
 鹿は何でも食べる。

 好物かどうかわかりませんが。

毎日新聞:
 それで菊人形に覆いをして対策を施すということですか。鹿対策について何かされますか。

知事:
 柵で覆う、人形を覆う、飾りを覆う。柵だと飛び越えられそうだから、それぞれの展示物を網で囲うというように聞いています。どうですか。

担当課:
 今回、御蓋山会場が大体1,500平米ぐらいあると思います、まだ実測はしておりませんが。そこを80センチぐらいの木柵でまず全部囲ってしまいます。その上にネットをしつらえまして、ネットの高さが2メートルぐらいになると思います。知事がおっしゃったように、越えてくるということも考えられるんですが、先日3日間、同じ柵を小さく囲みまして、その中に菊を入れて何もせずにリサーチしました。一切食べに来ません。ただ、人形が入ってくると好奇心が出て旺盛になる可能性もあります。初日、2日と警備の方についていただいて、監視をしていこうと考えています。

産経新聞:
 今のご説明ですが、会場のエリア一帯をその木柵とネットで囲われる。

担当課:
 はい。

産経新聞:
 来場者の方が入る時は、ネットをくぐって入るようなイメージですか。

担当課:
 開口部は自由に出入りできるようにします。

産経新聞:
 天井はネットがかかっているような状態ですか。

担当課:
 天井はありません。2メートルの高さでネットをしていきます。

毎日新聞:
 入口は鹿対策の警備の人がいる。

担当課:
 はい。

読売新聞:
 ドーム状にネットが掛かっているのですか。

担当課:
 いえ、天にはかかっていません。

共同通信:
 夜間は入口部分は閉まるようになるんですか。

担当課:
 そこは閉めます。

知事:
 これ見物ですね。鹿さんとの戦いがあります。

担当課:
 試験的に設置した時は、付近には来たんですが、やはり高さ80センチの木柵をあえて越えてまで食べようという鹿はおりませんでした。

知事:
 何年か前から、難しい、難しいって言われましたが、今年踏み切っていただいたということです。

時事通信:
 これは知事が何年も前から温め続けてきたアイデアなんですか。

知事:
 もう温めるどころか、やってくれ、やってくれってお願いし続けてたんですが、今年やっと踏み切って鹿対策をしていただいた。

 大宮通りで花壇をやっていますが、油坂あたりから花壇が始まりますが、それまでは鹿が出没するということで、あそこまでは行かないだろうというので油坂のJRのあたりから花が植えられるようになってます。あまり鹿さんにおっしゃらないでください、向こうに花があるとおっしゃると、向こうにどんどん行くかもしれないので恐れています。

 今は奈良公園にお客さんが多いから、奈良公園で満腹しています。餌が少なくなるとつつき出すんじゃないかと思って、そんな心配もしています。

司会:
 発表案件につきましては、ほかにご質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、その他の案件も含めましてご質問ございましたらよろしくお願いいたします。

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宇陀市まちづくり連携協定について

奈良新聞:
 この前ですが、宇陀市のホテル誘致事業を市が断念するということで、県としてもまちづくりの連携事業を進めてきたわけで、そこら辺どうするのかというのと、あと今後、議会のほうは推進したいという意向を示しているようですけども、その所見を聞かせていただきたい。

知事:
 宇陀市のまちづくり協定で、榛原駅周辺地区を対象にしています。その中で宿泊施設も入っている基本構想になっています。構想の中で、そのほかに駅前の広場とか複合施設、物販施設なども対象になって、その整備をどうするかというのが対象になっています。その中の割と大きなアイテムであります宿泊施設というのが落ちそうだという話であります。残念ではありますけれども、協働まちづくりのやり方は、意見が一致した計画をつくれば、県がソフトは2分の1、ハードは4分の1を負担しますよという約束で、そういうスキームで各地域やっている事業であります。宇陀市もそうです。

 その一つのアイテムが落ちたから、そのまち、地区が、そういう奈良モデル対象になくなるかというと、普通はそうではなくて、一つしかないとか、これがなくなると意味がないとなればなくなりますが、今申し上げました駅前広場とか複合施設もありますので、この地区の基本、まちづくり対象地区ということは変わらないと思います。意見の合わないところは実現しないということでありますので、県が言っていることを、もし市がそれを嫌だと言えばその案は通らないという、意見が一致すれば通っていくということでありますので、今回は宿泊施設は宇陀市がおっしゃって、それはいいねと言っていた案件ではありますけれども、それは事情があってやめたいんだと言われたら、それをなくして、あと構想をどのようにするかという計画づくりを進めるということになると思います。

 色々な地区でそういうことはあり得ると思います。しかし、積極的な意見、消極的な意見を言い合うというのがこの大きなポイントでありますので、こちらからももし何かアイテムで駅前をどういうふうにするかというのがあれば、また考えて申し上げます。宿泊施設はまだ向こうで検討中ですので、なくなったらなくなったということを前提に、榛原駅前周辺地区というのは大事な地区だと思いますので、協定の内容を詰めることは続けたいと思います。

奈良新聞:
 宇陀市側からその報告とか説明とかはあったわけですか。

知事:
 私のところにはまだ来られてないです。事務的には来ているかもしれません。市長がもうやめたということを決定すれば、もしかしたら来られるかもしれません。まだそういうレベルの連絡といいますか、協議はありません。

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第4次安倍内閣について

時事通信:
 第4次安倍内閣について、知事の所感は。

知事:
 政治アジェンダ(検討課題)は、政権が決めること。安全保障についてはとりわけ何か言うことはないです。地方政治としては地域活性化を大きなアジェンダに政治的に位置づけてほしいという基本的な願いはずっとあります。

 世界の情勢の中で我が国の立ち位置、これからの方向という大きなフレームで見ると、先進国になって、課題は人口減少・高齢化と非常に最先端を走ってきています。それに積極的に取り組むことが大事かと思います。もちろん誰も助けてくれない。

 その他、社会保障というアジェンダであるが、人口減少・高齢化となると経済が減少ぎみになっています。先進国のうち、人口減少・高齢化になった国では経済の高成長はあまり起こりません。低成長でも良いので、安定して成長することがとても大事。経済を維持するということを国の大きなアジェンダにしてほしいと思います。

 経済の安定成長の中で、平均した安定成長と言えるかどうか。東京がすごく経済が伸びているが、地方はマイナス成長。全体平均とすると安定しているということが、安定といえるのかどうか。そういったことは、多少偏った成長です。複数の地方の経済拠点が伸びてくる方が国の経済の安定成長は確保できると思います。

 東京中心成長か各地複数拠点成長かというパターンの違いがあります。地方としては、複数の成長拠点があった方が良いという意見を持っています。「一極集中是正や地方分散」というフレーズで願いを言う場合もあるが、東京が成長すれば地方も成長するという保証もないので、そのような保証のある国はあまりありません。トリクルダウンで中央成長モデルというのは、なかなか難しくなってきています。地方それぞれが成長することで国の成長が上がっていくというモデルの方に転換する意識が必要。

 地方経済活性化が国を支えるといったような論を持っている方もいます。私のような立場からすれば、小さくても雇用を確保して安定することが大事。そのポイントはグローバル化です。地域内の資本ということが肝要。資金→情報→人が循環します。モノは、グローバル化の中でもっと広く循環すればいい。産物回しという、海保青陵(江戸後期の経済学者・儒学者)が江戸時代に言った、足らないところに物を届けるというのがグローバル化の本質です。遠くへモノを届ける拠点が地方にあるというイメージ。東京にしかないというわけではなく、地方地方にあるというイメージが必要。

 もう一つは情報の地方拠点。知的な生産拠点も地域にあった方が良いです。ノーベル賞学者がこういう地域にいるというイメージよりも、いろんな知的生産拠点が地域にあればよいです。知的な生産物はグローバル化の中で大きく世界を回る時代です。「こういう素晴らしいことを書いている人はどこに住んでいるのだろう」となったときに、東京ではなく、奈良ですということがあればいいなと思います。

 ハイデッガーは森の中にしか住んでいなかった。ハイデッガーを育てるような国になればと思います。森にしか住まない哲学者がドイツにはいました。江戸時代にもそういう人がいて、江戸に住んでいない。頭の良い人は地方に住んでいました。福沢諭吉、横井小楠、橋本左内、吉田松陰は皆、地方に住んでいました。そういう知的な傑物は地方にいればいいなあと思います。ネット社会なので、より可能かと思います。そのように地方分散型発展アジェンダというようなものが望ましいと思っています。

 国の方で、中央が頑張るから大丈夫だと思っているが、それは駄目と言わないけれども、それ1本足ではしんどいのではないかと思います。地方でそれぞれが役割を分散して頑張ります。地域経済の活性化が日本経済を活性化するという本が出ています。枝廣さんという方の本。そういった本を読み始めています。そのような方向に安倍政権が目を向けていただけると有り難い。地方創生大臣の活躍の場だと思います。地方創生が主流になるかどうか。経済産業省よりも地方創生所管府省庁の方が経済の中央官庁だというふうになるかどうか。

時事通信:
 例えば知事の中で、この人物に注目しているとか、閣僚の中で、またこのポストを期待しているとかいった方はおられますでしょうか。もちろん内閣、地方創生担当大臣もそうですし、総務大臣か厚労大臣か、そのあたりかなと思うんですけれども。

知事:
 全閣僚に期待しています。全閣僚期待の星です。ならなかった人にも期待があったりしますけどね。

時事通信:
 ならなかった人というのは奈良の方ですか。

知事:
 ああ、そういう人もいましたね。

時事通信:
 今回、奈良選出の先生は入ってないですけれども。

知事:
 残念ですね。

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大和川流域の内水害対策について

毎日新聞:
 先日、大和川流域の内水害対策の第一次適地候補地21カ所で必要とする貯水量の44%が可能となったと発表がありました。まずこの部分の受けとめを伺いたいと思います。思ったより集まっているという感じなのか、あるいはまだまだという感じなのかということを、お聞かせください。

 あと最近各地で、大雨・洪水の被害がありましたが、それを受けて、例えば地権者なりあるいは自治体の意識が変わってきたというような受けとめ方等あったりしますか。

知事:
 ぱっと決められない、まだ進行途上と思います。私は、大事なのは、内水対策を完璧にしようというプロジェクトを進めようということだと思います。これは県の発意でそのように動いて、大雨とか災害は、できたら安心というハード頼りというのもだめだったというのが教訓であるじゃないですか。だから常にやるべきことを努力してやらないかんと思っております。

 44%の案しか出ないからといってがっかりすることでもありません。この分野の話は、今よりも44%もしできれば、その分確実に減災することは確かなんです。田んぼとか住宅に流れないでため池の中にとどまるのが、大雨が100%あっても足らないぐらいの大雨が降ったとしても、44%がため池に行けば、56%しか田んぼ、住宅地に流れないよと、こういう計算になります。その全部つかるような大雨というのはめったにないんだけど、それでも頑張ろうという方向です。そのときには、まず人の被害がないよう避難をすることと考えております。こういうことをやっていると、避難マインドというのはとても敏感になってきますので、何もやってないと安心に、うちは安心だと考えるようになります。

 奈良県では、西日本があれだけ降っても奈良には大雨めったに降らないから大丈夫とよく言われます。西日本豪雨のようなあの雨雲が奈良の上に来ればもう大被害になりますので、それを私は心配しています。鬼怒川に降った雨が奈良の上だと、あれ以上に大洪水だということはすぐわかりますので、それを心配しています。奈良は降らないんだといったって、神様が保証してくれているわけでもないから心配です。

 そのときに、被害が発生しないように努力するというのが、ため池をつくろうという作業になります。そういうことをやっていると救命率がふえますと、私は政治的には言いたいんです。だからハードとソフト、それと気持ちがかみ合って努力している間は被害は少ないはずだと、こう信じて努力しようという、その姿勢の話です。

 すると、そういう観点から評価いたしますと、多かったのか少なかったのかというより、このように動きがあって出てきたのは評価したいと思います。完璧だとしても、これでいいんだというのは、逆にまた恐れるということを今申し上げたわけであります。

 完璧は災害に対してはございません。いつまでも心配は残るわけです。でもできるだけ完璧に近い努力をしていきたいというふうには思いますので、その過程で44%ここを対策したら効果あるよというところが出てきましたので、それでまずため池をつくって、遊水地をつくりたいと思います。残りも再募集が必要かと思いますので、ずっと100%を超えるまで、超えたらいかんわけでもないと思いますので、超えるまで続けたいというふうに思います。超えても安心しちゃいけないよということも本当は言いたいことです。

毎日新聞:
 今後、ため池をつくって遊水地という整備を進まれると思うんですが、そこら辺を県民の方にどのように周知・PRしていくお考えなんでしょうか。

知事:
 「お願いしますよ」が第一です。PR下手ですから「お願いしますよ」と、今みたいなことをね、我々実行の、実務の最先端が大事だといつも思ってます。理解してもらわないとできないというわけじゃない、しなきゃいけないということから始まりますので。

 そのときに理解してもらわないかんというのは、土地が出ないのが奈良県の特徴です。ここで遊水地があればいいのになというと、奈良は雨降らへんから、高く買ってくれたら出すけどもと、これじゃなかなかがっかりしますのでというのが、いつも言っている一口言葉ですね。だから全員の理解は必要ないけど、地権者に理解してもらうのが第一だと、はっきりと現実的には思っています。県民の人の理解が進んでも地権者の人が理解しないと遊水地つくれませんからというふうに、ちょっと際立って思い込んでこれを始めていますですね。お願いしますよ。

毎日新聞:
 そうすると、地権者の理解という点ではまだまだという感じですか。

知事:
 まだまだじゃないですか、本当にまだまだですよ。

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税制調査会について

時事通信:
 昨日、政府税制調査会の実質的な議論が始まりましたが、何か知事、ご期待とかあれば一言いただけますか。

知事:
 今年の政府税調は、法人税の偏在是正だと思います。偏在是正は、消費税の偏在是正、清算基準の見直しということでしていただいたので感謝しています。

 法人事業税の偏在是正で、偏在是正の指標は1人当たり法人事業税の収入額ということで、奈良県が一番低いわけであります。東京都の6分の1かな。だから、それいつも奈良県が一番低いねと言われます。これは努力が少ないから低いのか。しかし東京が断トツですので、東京対その他というので、偏在があることは、奈良に対する偏在だけでなしに、偏在があることは確かなように思います。奈良が一番際立った偏在ですという、多少情けない立場にあるだけであります。そのような立場からも、法人事業税の偏在是正、ことしの税制改正のそれこそアジェンダにのっていますので、達成していただきたいというふうに思っています。

 ほかも、何か自動車税とか消費税を上げますと、消費課税の調整があるように聞いていますけども、地方の収入に影響するかどうかという点では、調整の中だと思います。全体の調整の中でされるので、これはこうしなきゃというほど税制の構造について意見を持っていませんが、自動車取得税が都道府県税ですので、取得税と消費税というのは二重課税だと言われている税目でありますが、消費税が上がると取得税もまた上乗せするというような課題はあることを聞いています。普通のテクニックなら、消費税上がると取得税下げるとかね、あんまり上がると取得税をなくすとか、そういうテクニックが出てきますけど、それはもう税調の中の話だと思いますので、奈良県が特にこれはこうしてくれと際立って言うまでの話ではないんじゃないかなと思っています。

 法人事業税の偏在是正が大きな期待のテーマであります。

時事通信:
 何か昨年度のように、奈良県から物申していくお考えはありますか。

知事:
 見えないとこですが、消費税の清算基準は割と激しく動きました。それに比べ今年は、法人事業税はそんなに動いてないですね。物すごく大きな玉だからでしょうか。期待は大きいですが、額も随分違いますね。

 消費税の清算基準は、とても言い方としては身近なことと言えました。しかし法人事業税は、全体の産業構造のテーマだと思います。その分、身近なところから発信するテーマでもないんで、ちょっと寄りつきが悪いように思っています。こんなに差があるんだということはアピールできる情けない立場ではありますけど、その点は多少アピールしたいと思っております。

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県立高校の耐震化について

NHK:
 県立高校の耐震化について、奈良高校を中心に耐震化が終わるまでが不安だという保護者の声も広がってきている中で、先日、知事から教育委員会に対応を求めていましたが、何か報告上がってきていますか。予算措置等いかがなさいますか。

知事:
 私のところには、この件について報告はありません。事務的には、奈良高校の渡り廊下については、10月11日、今日から使用禁止にするということを事務方が報告を受けたと聞いています。

 全体の状況ですが、施設の設置・管理・修繕は教育委員会が任されていて、予算はこちらに来るということですから、こちらから積極的に言うアイテムではないと思いますが、教育委員会に安全性確保という点について点検をして、結果と措置を検討して報告してと言っていますので、それが出てくるのを待ちたいと思います。そんなに時間はかからず出てくるんじゃないかなと思います。安全性が低いとなったときにどうするかという、仮定の話ですが、仮の施設をつくる、補修する、あるいはしばらくそこを使わないようにする。使えない場合はどうするかというと、別のところを使うとか、いろんなアイデアがある。これは想像の話ですので、報告を受けて言っているわけじゃありませんが。こちらに来ると施設整備・補修とか補強の話は財政的なことになりますので、「この程度の安全が確保されますよ、それでとりあえずやってみます」というふうに教育委員会が言ってくると思いますので、そのときは十分対応していきたい、必要な対応措置をとっていきたいと思っています。財政担当としての対応ということになると思います。

NHK:
 教育委員会に聞いてみると、当面プレハブを建ててというようなことを考えているようで、各校にプレハブということになると財政的にも結構な額になると思うんですが、それはそういう報告が上がってきたら対応はせざるを得ない。

知事:
 そうですね、それも一つの案かもしれません。

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「ジャポニスム2018」公式企画「地方の魅力-祭りと文化」の機会を捉えた奈良県のプロモーションについて

知事:
 報道機関どなたか随行されないですか。県外でやるときに随行がないから、報道が地元でめったにされないので寂しいですよ。

NHK:
 知事、こういうので海外に出られるのは、どのくらいぶりなんですか。

知事:
 こういう大きなのは初めてじゃないかな。

 観光プロモーション自身はね、あんまり思ったほど効果がないんじゃないかと思ってたところがあり、もっと個別のところに、プロモーションという形じゃなしに、会議に出るとか、エキシビション(展示会、展覧会)に出展するとかというのを応援していると。知事が行くよりも、出展してもらうというのは随分やってきてくれてるんですね。それはそれぞれ効果があって、商品の引き合いが出てきていますので、それは効果があったなと。

 知事プロモーションというのは、トップセールスという、そういう呼び方で、どんな効果があるのかなというふうに内心思ってた面もあるので、あんまり観光プロモーションでトップセールスをしたことはないように思うんですけどね。おつき合いで会議に出るとか、個別に対談して相手政府とか民間の要人に会ってお願いしますよと、ネゴシエーション的なのはしばしば行ったと思うんです。

 だけどこういうのも、これだけ大きくなるとね、特に関経連と一緒に、関西と奈良との結びつきでプロモーョンするのは万博支援という面もあると思うんですね。ああ、そこに大阪は位置しているのかという、文化の都市のそばにあるとイメージづける効果は、こちらとしてはあるように思っています。直接のアピールというのは奈良県がやる立場にありませんが、そういう効果があればというふうには思っています。

 春日若宮おん祭という、約900年の伝統行事というのはパリの人には私は受けると思っていますので、興味を持たれると万博にもいい効果があればというふうに期待します。文化的なものをフランス人はお好きですからですね。文化のないところは、人じゃない、国じゃないと思っているようなところだから、「これだけの深い文化が、へえっ」とおっしゃると。目で見ないと信用されない人たちだと。「こんなものを約900年もやっているのか」と言うので「約900年前フランスは何だったの」と、こう聞いているんだけど、相当古いですよね。約900年前といったら西暦1200年頃だから、シャルルマーニュかな、まだナントの勅令かな、何かそんな古い話ですので、その時代からやっているんだと、自分が歴史好きだから、歴史を思い出して、その時代からこんなんやっているのか、変わらなくやっているのかというのは驚かせるアイテムであろうかというふうに思います。

NHK:
 行くからには、割とトップセールスをしようかなと思っていますか。知事に密着するとおもしろいのかどうかという観点です。

知事:
 こちらは、そのレセプションで挨拶したり、一緒に会いに行くことはしたいと思いますけどね。奈良で売れてないのが向こうで売れるというわけでもないし、向こうでもちろん有名人でもないし、ガバナー(知事)だといっても、そう、ふうんという感じだとは思うんで、トップだというのはあんまりアピールしても、毎日ほど国のトップが訪れているような街だから、毎日イベントがありますから、埋没しないようにと。それには際立ったユニークなイベントがいいと。毎日ありますからね、パリなんか。アフリカがあり、アメリカがあり、東ヨーロッパがあり、中国がありの中での日本、ジャポニスムというもの。やっぱりユニークなのはものすごく目が肥えていますので、トップといってもそうかと言われて、もっとトップが来ているよと内心思われるか、そういうもんでもないと思うんですね。

NHK:
 常にせんとくんと一緒に動き回っていたりすると、絵的にはおもしろいです。

知事:
 やっぱり仏像はすごくアピールすると思うんですね。今回は仏像じゃないけどね。お祭りのああいうエッセンス、精神的なのすごく好きですからね。ルネ・マルタン(フランス出身の芸術監督)がものすごくスピリチュアルな展開だったから、ああいうのは好きだから。私のセンスでは、スピリチュアルな文化ですよということをうまくアピールできたらいいのになと。スピリチュアルというのはなかなか見えないからですね。

毎日新聞:
 おん祭の行列では、知事、出られるんですか。

知事:
 うん、衣装があったようですね。それで馬に乗る人が問題だったんだけども、馬に乗れ乗れと言われたけど、馬は苦手だ。向こうの馬は何かすごく高い気がするから怖いし。乗る人が決まったんですよね。1人は、関経連の前会長の森詳介さんが乗られます。もう一人はOECD(経済協力開発機構)大使の大江博さんに乗っていただく。大江さんはTPPで活躍した大使です。大江さんに馬に乗っていただくというのでほっとしています。

毎日新聞:
 では、衣装を着て、随行役みたいな形で歩かれるんですか、知事は。

知事:
 うん、衣装つけて行列にぞろぞろと歩きます。一緒に行きゃいいのに。

毎日新聞:
 行けるんだったら。

司会:
 その他ご質問はよろしいでしょうか。
 幹事社さん、よろしいでしょうか。
 それでは、これにて知事定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

お問い合せ先: 奈良県広報広聴課 報道係 TEL 0742-27-8325 hodo@office.pref.nara.lg.jp

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