県政だより奈良

人権コーナータイトル
今月のポスター 平成19年度 人権啓発ポスター優秀作品
ポスター

五條市立宇智小学校6年 福塚 季美子さん
家族のきずな
 家族のつながりをあらためて感じたわが家の出来事を紹介します。
 息子が成人し、帰宅時刻が遅くなりました。家族そろって夕食をとる回数も減り、以前に比べ、家族の会話も減っている感じがします。
 そんなとき、妻が「網膜剥離(もうまくはくり)」になりました。治療後、医師から、しばらく安静にし通院を続ければ回復すると聞きました。
 妻と病院から戻ると、母と息子が夕食の準備をしていました。台所に立つ母の姿を見るのは久しぶりでした。父を亡くしてから、どこかふさぎがちの母でしたが、「私が何とかしなければ」という気持ちが背を押したようです。それを見て息子も、自分のできることをしようと手伝い始めたとのことでした。
 今回のことで、わが家は、妻に家事を頼りきっていたことを身にしみて感じました。夕食の後、分担して家事をすることを家族に提案し、みんなで始めました。
 やがて、回復した妻も家事の分担に加わりました。食事の献立や母が管理している菜園場のことなど、会話がはずみます。母の声にも張りが出てきました。家族の笑顔を見るたびに、深まるきずなを感じます。