精一杯生きるとは− |
県内のある小学校で、「命」の尊さについて考える学習が行われた。教材は、病気のために十一歳で生涯を閉じながらも、その短い生を全(まっと)うした少女が書いた詩である。詩の内容を踏まえ、命と電池の似ているところと違っているところを先生が聞く。子どもは、「電池は買うことができる」「命は取り替えられない」など、まずその違いに着目するが、実は似ているところである「いつかなくなる」という視点から命の大切さを考えさせることがねらいである。
限りある命であるからこそ、精一杯に生きることの尊さについて話し合い、命を精一杯に生きるとは自分にとってどういうことなのかを子どもそれぞれが考えた。スポーツに取り組む子どもは、それに打ち込み、全国大会に出場することだと即座に答えた。友達となかよく毎日を過ごすことだと答えた子どももいた。
「命」を大切にするとはどういうことなのかを考える。「命は大切だ」ということを当たり前であるととらえる子どもが多いからこそ、その意味について自分と向き合いじっくり考える機会をもつことはとても重要である。そんなことを思いながら、私自身の命や生きる目標について子どもと共に考えていた。 |
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