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1300年前に海を渡ってきた文化は奈良から日本各地へと広まった |
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春日大社の春日若宮おん祭―日本的な神事にも中国・朝鮮半島とのゆかりが |
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春日大社の「おん祭」は、奈良の年中行事の中で最も豪華な祭の1つです。この祭は、1136年に時の関白・藤原忠通(ただみち)が春日大社若宮の御神霊(ごしんれい)を春日野のお旅所(たびしょ)に迎え、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈ったのが起源とされています。
7月1日に神事が始まり、12月15日から4日間にわたって本格的な大祭が行われます。17日の「遷幸(せんこう)の儀(ぎ)」では、深夜に御神霊を若宮からお旅所に遷(うつ)す儀式があります。これは一切の灯りを消した暗闇の中で、榊(さかき)をもった神人が御神霊のまわりを取り囲み、不思議な声を発しながら渡る神々しい神事です。同日に行われる「お渡り式」は、平安時代から鎌倉、室町、江戸と、各時代にわたる衣裳をまとった人々による1キロメートルに渡る豪華なパレードで、日本の歴史絵巻を直に目にすることができます。次いでお旅所でお旅所祭が行われ、さらに神楽(かぐら)や田楽(でんがく)、猿楽(さるがく)などの芸能が次々と奉納されます。これら一連の行事はいずれも日本的な祭事ですが、日本古来の芸能と同時に中国・朝鮮半島などから渡来した舞楽が奉納されます。
おん祭では、古代日本に中国や朝鮮半島から渡来した舞楽が、一千年の時間を越えて受け継がれているさまを見ることができます。 |
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「お渡り式」の様子 |
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中国から伝わった舞楽「蘭陵王(らんりょうおう)」 |
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朝鮮半島から伝わった舞楽「納曽利(なそり)」 |
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県国際観光課 |
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0742・27・8553 |
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0742・23・0620 |
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