|
|
|
「美しい里山の緑の中で、可憐な花を守り育てる。実に楽しいボランティアですよ」と皆さんにっこり。「その人その人に合った活動があります。ぜひ一緒に活動してみませんか。会員募集中です!」 |
|
|
ザクッ、ザクッ。鎌をふるって繁った笹や野草を刈り込むと、希少な山野草がひょっこりと顔を出し、会員たちの顔に笑みがこぼれます。
「この花はコシオガマ。消えかけていたのが、今ではあちらこちらに咲いています」と目を細めるのは「山野草の里づくりの会」理事長の福岡定晃(さだてる)さん。
会が発足した約10年前は、農林業の担い手不足などで、里山は荒れ放題。昔ながらの花咲く里山を今一度目にしたいと、18人の有志が立ち上がりました。竹やぶに変わり果てた遊休農地を開墾し、赤花そばや野菜を栽培。山野草の自生地を整備し、調査や管理に栽培も。冬には山野草に日の光を当てるためにと山に入って枝をはらい、チェーンソーをうならせます。「人、農、自然が仲良く手を結んで初めて、里山の美は息を吹き返すんですよ」。
現在、会員は46人。週2回、精力的な活動を続け、里山を守ります。年4回(4・6・7・10月)、「花の宴(うたげ)」と名付けたイベントを開催し、山野草を料理したり、ソバ打ちをしたり。子どもたちに里山の自然に触れてもらいたくて、「みんなで いかそう ビオトープ」というイベントを毎月行っています。
「こんなきれいな景色もあるんやな。守っていかなければ」と思ってもらえたら。うららかな自然を楽しむイベントは「ホタル狩り」などもあり、毎回多くの人出でにぎわいます。山野草の里を守りたい。次の世代に伝えたい。切なる願いが活動の原動力となり、人を呼び込み、可憐な花の息吹を蘇(よみがえ)らせています。 |
|
|
<花の宴> |
次回イベントは4月を予定(お花見や自然探索、餅つきなど)。詳細はお問い合わせください。 |
|
<山野草の里づくりの会・会員募集> |
老若男女、力仕事が苦手な方でもOK。活動は毎週水曜・土曜、参加はいつでも自由。土曜は野草や無農薬野菜を使った料理を味わう。
「会員の多くは他府県の方。地元の参加を期待しています!」
年会費3,000円 入会金1,000円 |
所 桜井市三谷528 *三谷地区とその周辺で活動。
*電車利用の方は長谷寺駅まで出迎えあり。 |
|
|
|
|
|
春頃、山地や高原の草地に生えるスズラン。奈良県が分布の南限であり、県が絶滅寸前種に選定。現在、三谷地区に自生する山野草は600種以上。 |
夏に花咲く絶滅危惧種(県選定)のユウスゲ。「山野草を栽培するのではなく、自然に生えてくる環境をつくっていくのがポイントです」 |
|
|
|
山野草の自生地で、草刈り作業を行う皆さん。精魂傾けての活動は広く認められ、国から賞や感謝状が贈られるほど。 |
|
|
|