靴下をはじめ、インナーやスポーツウェアなど、さまざまなニット製品を生産されていますね
製品の9割は、大手アパレルやスポーツメーカーから注文を受けて生産し、相手先企業の商標(ブランド)をつけて販売するOEM生産です。
相手先企業と相談し何度も試作を出すことで、求められる機能や風合いをもつ製品を作っています。
新連携支援事業*では、伸びない部分をもつニット製法を開発されました
融点の異なる2種類のプラスチック製糸を使い、編んだ後で加熱すると、融点の低い糸だけが溶け固まり、その部分は伸びません。
原理は単純ですが、糸の組み方や熱のかけ方が難しかったんですよ。固まった糸が肌に触れないよう、内側に編む工夫をしています。
*新連携支援事業:中小企業が連携して強みを持ち寄り、新たに行う事業活動を支援するもの
この技術はどのように活用されるのですか
伸びない部分でサポートし、膝などを痛めにくいスポーツウェアを作る時に用います。1枚の生地として編むので、生地を貼り合わせたり縫い合わせたりする必要がなく、デコボコができません。
技術力で最先端を走る一方で、30年続けている“あったか製品”も好評ですね
技術革新は大変重要ですが、派手なものは早くあきられる傾向もあります。
地味でもシンプルで、あたたかさを追求した、防寒タイツやインナーなどの定番商品は、何度も使ってくださるリピーターが多いんですよ。
今後、自社ブランドに力を入れていかれるそうですね
今はOEM生産がほとんどですが、足高の製品として満足いただけるものを作りたい、と一念発起。
新連携支援事業では「良い製品を作っても、お客さん(消費者)に魅力が伝わらなければダメだ」と学びました。その反省も生かして商品企画室を立ち上げ、今年中には新しい自社ブランド製品を販売したいと思っています。
取引先などから「本当に売れるんですか」などと言われると、正直なところ「恐い」という気持ちもあります。しかし、恐怖や「なにくそ」という気持ちをバネに挑戦したいですね。 |