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将来に引き継ぎたい奈良の自然 | ||
カスミサンショウウオ (有尾目(ゆうびもく)サンショウウオ科:絶滅寸前種) |
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日本固有のサンショウウオで、高地型と低地型の2種がいるんだ。岐阜県以西の本州、四国、九州の広範囲に分布。両生類なので、皮膚は粘膜におおわれ、皮膚呼吸に頼っているため、湿っていないと生きていけないよ。 県内では3月頃に、湧(わ)き水がたまったところの枯れ枝や葉、朽ち木などにバナナのような形の卵嚢(らんのう)を産みつけるんだ。幼生は水中で小さな昆虫・ミジンコ・イトミミズなどを食べ、6〜7月には上陸し、地面にいる昆虫・クモ・ミミズなどを食べているんだよ。夜行性で地面をはって移動し、昼間は石や落ち葉の下に隠れているんだ。繁殖池から数十mも離れた山の枯れ株の下などで、越冬するんだよ。 かつては奈良盆地の丘陵や山麓(さんろく)などに広く分布していたようなんだ。でも、湧き水が枯れたり、里山周辺の開発の影響や水田の水路の水が減ったりして生息地や繁殖池が激減し、いまでは県北部にわずかにいるだけなんだよ。 |
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