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2月6日、県新公会堂において、県民と行政、医療・福祉関係者ら約400人が集まり、地域の医療・福祉の現状や課題について語り合う「地域医療を考える県民フォーラム」が開催されました。 | ||||||||||
フォーラムは、財団法人地域社会振興財団が開催地の都道府県と共催するもので、今回の奈良県での開催が6回目となります。 午前の基調講演では、荒井正吾奈良県知事が「健やかに生きる」をテーマに健康長寿県構想について講演し、「地域で病気の予防からリハビリ、在宅医療まで切れ目のない連携した医療体制を実現したい」と述べました。 続いて行われたパネルディスカッションでは、山添村で長年医師をされている吉本清信(きよのぶ)さんが、「地域ぐるみで医療や福祉のサービスを提供することが重要であり、医師の積極的な往診や保健師が中心となって村民へ健康増進の意識の向上を働きかけたことが、村民の健康につながった」と語られました。また、奈良市の鶴舞団地自治会長の谷川佳宏(よしひろ)さんは、高齢者の孤独死をなくすため団地内で組織した「見守りネットワーク会」を紹介され、進行役の梶井英治(かじいえいじ)さんからは「近所同士の関係を強くし、互いに見守る地域づくりが必要」など活発な議論が交わされました。 午後からの分科会では、地域での子どもや高齢者の見守り、軽症患者の救急車利用などの問題について、参加者から積極的な意見が出された後、各分科会の報告会が行われました。 |
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2月17日、吉野町中央公民館において、「第3回 南和の医療等に関する協議会」が開催され、 南和の医療体制のあり方案が合意されました。 |
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南和医療圏(五條市と吉野郡の3町8村)の医療水準を維持していくことが困難になったことを受けて、荒井知事を会長、南和医療圏の各市町村長を委員として昨年7月に設置された「南和の医療等に関する協議会」(以下「協議会」)。第3回となる今回は、南和の医療体制のあり方案が合意されました。 ●南和の医療の現状 「県民だより奈良」昨年8月号の特集でも取り上げた南和の医療。南和地域にある3つの公立病院(県立五條病院、町立大淀病院、国民健康保険吉野病院)はいずれも救急病院であり、リハビリや療養の治療を行える病院が少ない状況です。そのため、患者が減り、それに伴い医師も減り、それによってさらに患者が減るという悪循環に陥るなど、このままでは南和の医療を維持していくのが困難な状態であることをお伝えしました。 そのような状態を受けて、第1回協議会において、南和の医療体制を再構築することが合意されていました。 ●南和の医療体制のあり方案 荒井知事が「今回の協議会は、今後の南和医療の体制をつくる1つの大きなステップとなります」と挨拶して始まった今回の協議会。「南和の医療は南和で守る」を基本理念とし、それに基づく方針として、3つの公立病院を、1つの救急病院(急性期)と2つの地域医療センター(療養期)に役割分担し、医療体制を再構築することを確認しました。また、新しくなる医療体制の「運営形態」や「医療機能」、「地域の医療機関との連携」など、南和の医療体制のあり方案が合意されました。 ●今後の予定 今後、協議会での議論を引き続き行い、体制構築のため具体的な検討を進めていきます。そして、今年5月までに開催される第4回協議会で、新しくなる医療体制における病院の場所や負担割合など、南和の医療体制のあり方を決定する予定です。 |
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