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中国・韓国とのゆかり探訪
中国・韓国とのゆかり探訪
 日本最初の本格的伽藍(がらん)による寺院「飛鳥寺」は、日本書紀によると、「587年に蘇我馬子が建立を発願し、翌年の588年に馬子の要請を受けて、百済(ペクチェ)が僧や寺院建築の技術者を派遣し、596年に完成した。」とあります。工事着工から完成まで8年という短期間であったのは、百済からの各分野の技術者の援助が背景にあると考えられています。伽藍の配置は、一塔三金堂式という塔の東、西、北に3つの金堂を置く様式でした。この伽藍配置は、高句麗(コグリョ)の上五里寺址(サンオリサジ)、定陵寺(チョンルンサ)、新羅(シルラ)の皇龍寺址(ファンリョンサジ)などでしか見られません。
 飛鳥寺の完成後、高句麗から渡来した慧慈(ヘジャ)と、百済から渡来した慧聡(ヘチョン)が飛鳥寺に入り、仏教を広めることに貢献しました。慧慈は、聖徳太子の仏教の先生でもありました。また、飛鳥大仏の愛称で知られる本尊・銅造釈迦如来坐像は、日本最古の仏像として知られていますが、これも朝鮮半島からの渡来人の子孫である鞍作止利(くらつくりのとり)という仏師により造られました。
 現在、飛鳥寺では、韓国とのゆかりを日本語と韓国語で紹介するパネルを設置しているほか、本堂内にはハングル文字の般若心経の掛け軸が安置されています。韓国ドラマが好きで、韓国語の勉強をはじめられた方は、飛鳥寺で韓国語のゆかり紹介文を読んでみてはいかがでしょう。 ※韓国・北朝鮮の地名や人名などは韓国語の発音でルビをふっています。
創建当時の飛鳥寺(イラスト) なら仏像館展示室
飛鳥大仏 特別展
【飛鳥寺】
近鉄橿原神宮前駅から、奈良交通バス「飛鳥駅」行き又は明日香周遊バス「赤かめ」で約10分、「飛鳥大仏前」下車。
問 県国際観光課
tel 0742-27-8553
fax 0742-23-0620



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