心の声 |
特別養護老人ホームに入所しているAさんは、面会にきた家族にこんなことを言っています。
「施設の職員さんは、みんな優しく、介護や食事のお世話も丁寧で、ここで、お世話になって本当に良かったと思うよ。でも、一つだけ嫌なことがあるねん。オムツだけ何とかならんかなあ」
Aさんは、ベッドから移動するのに介助が必要なことから、この施設では、Aさんにオムツを着用してもらっています。でも、Aさんは、少しの介助でトイレまで行けるので、自分でトイレに行きたいと希望しているのです。
「ちょっと、手を貸してもらったら自分でいけると思うねんけど、みんな忙しそうにしているから、頼むの気が引けるねん」そんな風に家族に話すAさんの「心の声」が、今は、施設の職員さんに届いていないようです。
これは、ほんの一例ですが、職場や家庭、地域の中など色々な場面で高齢者と接する機会があると思います。高齢者が社会の中でいきいきと暮らすためには、「高齢者の心の声」を気にかける、そんなあなたの気遣いが求められているのです。 |
|