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ならの希少な生きもの
ニセツクシアザミ
【種子植物キク科:絶滅寸前種】
鹿博士
 アザミの仲間は地域によって違った種類が生え、日本では100種類以上あるとされているんだ。今でも新種が見つかっているんだよ。
 ニセツクシアザミは、高さ40〜140cmほどで、秋に花が咲くんだ。九州の山野に普通に生育しているツクシアザミによく似ているよ。四国で発見され平成18年に新種として発表されたんだ。
 奈良県では昭和58年に採集されていたんだけど、よく判らないアザミだったんだ。最近になってニセツクシアザミであることが確認されたんだよ。四国山地にしか生育しないと思われていたけれど、今では本県が生育地の東限になっているんだ。
 ニセツクシアザミは上北山村大台ヶ原の西大台地区の沢沿いに自生するほか、大台ヶ原ドライブウェイ沿いでも見られるよ。もともと確認されている個体数は少なかったんだけど、近年はニホンジカによる食害でなお減少し、絶滅が心配されているんだ。
短い根茎があって株をつくり、高さは1〜1.2mになる。 本県の山地に普通に生えているヨシノアザミと違って花のすぐ下に小さな葉が集まってついている。
短い根茎があって株をつくり、高さは1〜1.2mになる。
●問 県自然環境課 ■0742・27・8757 ■FAX 0742・22・7060

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