そうめん発祥の地 三輪は、澄んだ水と風土、三輪山から吹き下ろす冷たい風と奈良盆地の底冷えする気候に恵まれ、古くからそうめん作りが盛んでした。中でもうちは、一番古く、日本で初めてできた東京の百貨店に、乾麺(かんめん)食品第1号の商品として入れていただきました。
代々受け継がれる手延べの製法により、36時間の工程で十分に麺を熟成させます。決め手は塩と水加減。次の日の天候にあわせて塩加減を調整します。これは、一流のそうめん師の永年の勘がものをいうんです。そうめんは細いものほど高級品とされていますが、極細麺は、技術上、腕の良いそうめん師でなければ作れません。
標準麺は、10gあたり約90〜100本程度です。うちの極細麺は、約130本とかなり細く、コシと旨みを十分に追求した「白龍(はくりゅう)」や、約300本にもなる世界で一番細い極上の手延べそうめん「白髪(しらが)」があります。どちらも、モンドセレクション*注1最高金賞を、「白龍」は国際優秀品質賞*注2を受賞しました。
*注1 |
モンドセレクション……品質向上の証として世界で最も古く代表的な賞。 |
*注2 |
国際優秀品質賞……モンドセレクションを3年連続受賞すると与えられる。 |
奈良県ビジネス大賞優秀賞をいただいた「恋そうめん」やレンジで手軽にできる「NEW(ニュー)麺」、卑弥呼(ひみこ)が倭(わ)の国王から与えられたとされる金印の五色の紐(ひも)をイメージした「卑弥呼五彩(ごしき)」など、バラエティに富んだ商品がたくさんあります。
常に商品がヒットするとは限らず、消えていくものもあります。「バッターボックスに立たないとヒットしない。その努力は常に必要だ」といつも社員に言ってます。そのため、社員には、色々な工夫や苦労をしてもらってますよ。
バラエティに富む商品の数々
質や味に満足してもらうだけでなく、三輪そうめんの背景や文化を知ってもらい、山本のファンを増やしていきたいと思います。
昨年10月に、本社敷地内にリニューアルオープンした「麺ゆう館」では、そうめんに関わる歴史・文化を知り、期間限定でそうめん延ばし体験ができます。自分で延ばした生麺をお持ち帰りいただき、作りたてのそうめんをご賞味いただけます。
また、「三輪茶屋」では、夏は冷やしそうめん、冬はにゅうめんを味わっていただけます。
10月〜3月の間、麺ゆう館で手延べそうめん体験ができる
三輪茶屋で味わえるにゅうめんセット
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