マダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ってなに?

 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、主にウイルスを保有しているマダニに刺されることにより感染するダニ媒介感染症です。
感染症法では四類感染症に位置付けられています。(届出に関する基準等はこちらをご覧ください。)

 詳しい情報(自治体、医療機関向け及び報道機関向け)は、厚生労働省のホームページより御確認ください。

 [厚生労働省の重症熱性血小板減少症候群に関するホームページ]

 

 厚生労働省のホームページより、概要を抜粋して以下にお示しします。

1 病原体

 ブニヤウイルス科フレボウイルス属の重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome : SFTS)ウイルス
 

2 感染経路

 主にSFTSウイルスを保有するマダニに刺咬されることで感染する。
 

3 潜伏期

 6~14日
 

4 診断と治療

(1)臨床症状:発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)を主張とし、ときに、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出 血症状などを伴う。

血液所見では、血小板減少(10万/㎣未満)、白血球減少(4000/㎣未満)、血清酵素(AST、ALT、LDH)の上昇が認められる。

致死率は10~30%程度である。

(2)診断:血液、血清、咽頭拭い液、尿から病原体や病原体遺伝子の検出、血清から抗体の検出

(3)治療:対症療法
 

5 予防

 草の茂ったマダニの生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用し、サンダルのような肌を露出するようなものは履かないことなど、マダニに刺されない予防措置を講じる

  

6 その他のダニ媒介感染症と啓発ツールについて

 その他のダニ媒介感染症についても、厚生労働省のホームページから確認できます。

 ダニ媒介感染症に関する啓発ツールはこちら(厚生労働省のホームページ)

 

マダニ対策、今できること <参考(国立感染症研究所)>

»重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関連して、国立感染症研究所において、一般の方向けのマダニ対策に関するパンフレットが作成されました。

 

「マダニ対策、今できること」 ( 国立感染症研究所のホームページ)

 

内容

  1. マダニの生息場所
  2. マダニから身を守る服装
  3. マダニから身を守る方法
  4. 忌避剤の効果
  5. 参考資料
    1. マダニの分類とマダニ媒介感染症
    2. マダニ媒介SFTSとは
    3. マダニの生活環  

SFTSについて医療関係者が知っておきたいこと

 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国際感染症センター 国際感染症対策室より、SFTS診療の手引きが公表されています。
   医療機関の皆様におかれましては、新しいバージョンの活用をお願いいたします。

お問い合わせ

疾病対策課
〒 630-8501 奈良市登大路町30
感染症係 TEL : 0742-27-8612
精神保健係 TEL : 0742-27-8683
がん対策係 TEL : 0742-27-8928