第2回なら景観調和広告賞 受賞作品決定
県では、地域の特性を生かした良好な景観の保全・創造のため、周辺の景観に調和・配慮された屋外広告物を広く募集し、優れた作品を表彰することにより、屋外広告物業者の方々に景観に配慮する意識を高めて頂き、さらには景観や屋外広告物に対する県民の皆様の意識と関心を高めて頂くことを目的として、屋外広告物のデザインコンクール「なら景観調和広告賞」の審査会を開催しました。
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第2回「なら景観調和広告賞」の作品を募集したところ、昨年度を上回る54点という多数のご応募を頂きました。
今年度11月4日に1次審査、12月15日の2次審査を実施し、以下の4作品が各賞に選ばれました。
一般広告部門 優秀賞
一般広告部門の作品の中で、最も周辺景観に調和・配慮し、優れた表現のもの
「Tama」
デザイナー:十八製作所
製作・施工者:十八製作所
〈審査員のコメント・講評〉
町家の軒下におさまる突き出しサインは、部材を絞り込んだシンプルなデザインで、店舗ファサードとの一体感があり、今井の町並み景観に穏やかな調和をしている。「隠れ家レストラン」という事業コンセプトを的確に表現している点でも、優れたサイン。
一般広告部門 奨励賞
優秀賞を逸したものの、優れたデザイン等を有しているもの
「香芝KNデンタルクリニック」
デザイナー:尾川建設設計事務所
製作・施工者:株式会社米杉建設
〈審査員のコメント・講評〉
建物外壁と同様に、黒と白で構成されたサインは、遠くからも見やすく美しいデザインである。建築とサインの調和において、建植広告の高さと建物の軒高、2階パラペットの3か所のサインの位置等にさらなる工夫があれば、より整った表情になったであろう。
独立広告部門 優秀賞
独立広告部門の作品の中で、最も周辺景観に調和・配慮し、優れた表現のもの
「鹿の注意喚起看板」
デザイナー:パシフィックコンサルタンツ株式会社
製作・施工者:大和日昇緑化株式会社
〈審査員のコメント・講評〉
登大路の中央分離帯に設置された注意喚起サインは、一瞬にして通行者の目をとめ、そして笑顔にしてしまう優しさがある。無機質になりがちな公共サインを、古都らしい柔らかなメッセージにしている。この企画力に、公共サインの新たな展開を感じさせる。
リノベーション広告部門
リノベーション広告部門の中で、最も新たな価値を生み出しているもの
「松寿堂」
製作・施工者:有限会社グッドスペース
〈審査員のコメント・講評〉
伝統的な木製看板は、屋根の葺き替えなどの店舗リニューアルと同時に、彩色などの手直しが行われ、この店の存在が通りの界隈性を保つ景観づくりの核となっている。できる限り以前のままにリノベーションされた店舗や看板が、落ち着いた表情を創り魅力的である。
審査員
(敬称略、※審査委員長)
岩井 珠惠※ ビジュアルデザイナー
出井 豊二 元京都女子大学教授
大西 治雄 奈良デザイン協会理事
西峯 隆司 (一社)奈良県建築士会副会長
井岡 重政 奈良県広告美術塗装業協同組合理事長
影山 清 奈良県くらし創造部景観・環境局長