奈良県住みよい福祉のまちづくり条例
♦施行規則の改正の概要について(平成17年4月1日より施行)
改正の理由
急速な高齢化の進展や県民意識の高まりなどからバリアフリ-に対する社会的ニーズが増大しているなか、国の関係法令(交通バリアフリ-法、改正ハートビル法等)の整備など福祉のまちづくりを取り巻く社会状況が大きく変化しており、規則(整備基準)の見直しが必要となっていました。
主な改正内容
より広い対象者について、対象施設や設備の範囲を日常生活の面から見直しました。また、関係法令との整合を図り、施設設置者などに分かりやすくしました。
1. 建築物
日常生活に密着した身近な施設を新たに特定施設=届出対象施設とします。
(届出対象規模の引き下げ・用途の追加)
物品販売店、飲食店の届出対象を、現行の床面積500m2を超えるものから床面積200m2を超えるものに引き下げます。
サービス業店舗(床面積200m2を超えるもの)、無病床診療所、公衆便所を新たに届出対象とします。
飲食料品を中心とした最寄り品の小売やサービスを提供する長時間営業店舗(コンビニエンスストア等) は床面積100m2を超えるものから届出対象とします。
ホテル、旅館の客室内のバリアフリ-に関する基準を新たに規定します。
50室を超えるホテル、旅館にはバリアフリー化された客室を1室以上整備。
乳幼児いすや授乳場所などの整備に関する基準を新たに規定します。
床面積1,000m2を超える医療施設、文化施設、店舗、官公庁等の施設における便所及び公衆便所内には、 乳幼児児いす、 乳幼児ベッドを設置。
床面積5,000m2を超える医療施設、文化施設、店舗、官公庁等の施設には、授乳場所を整備。
オストメイト(人口肛門、人工膀胱の使用者)のための設備については、床面積10,000m2を超える医療施設、文化施設、店舗、官公庁等の施設に設置。
2. 道路
歩道はセミフラット型を標準とし、歩車道の接続部は「段差なし」から視覚障害者の識別性にも配慮した構造とします。
歩道の縦断勾配は、5%以下とします。
3. 公園
主要な園路は縦断勾配を4%以下とします。
便所の基準を見直します。
男女各1ヶ所以上は洋風便器を設置。
こどもの利用の多い場所には、こどもが利用しやすい便器、手洗い器を設置。
乳幼児連れの利用の多い場所には、乳幼児いす、乳幼児ベッドを設置。
水飲み場、ベンチ等の設備の基準を新たに設けます。
車いす使用者用駐車施設を新たに規定します。
4. 公共交通機関の施設
駅、バスターミナルについて、公共交通機関の施設として国の法令と 整合を図りつつ、新たに整備基準を設けます。便所、エレベーターなど、 県の建築物の整備基準とも整合を図りながら、基準を定めています。
便所内に乳幼児いす、乳幼児ベッドを設置。
乗降客数5,000人以上の主要駅の便所には、オストメイト対応設備を設置。
新規則の適用規模
新たに設置する際に届出対象となる特定施設の規模の改正
⇔対象施設の見直し(日常生活に密着した身近な施設)
用途等
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規模
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旧
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新
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建
築
物
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学校
博物館、美術館、図書館
老人福祉施設、児童福祉施設、母子福祉施設等
病院、診療所(病床あり)
公会堂、集会場(地区集会所を含む。)
郵便局
火葬場 |
全て
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全て
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診療所(病床なし) |
-
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全て |
飲食店、物品販売業を営む店舗 |
500m2超 |
200m2超
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コンビニエンスストア等(※) |
500m2超 |
100m2超
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サービス業を営む店舗 |
-
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200m2超
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体育館、ボーリング場、スポーツの練習場等
劇場、映画館、演芸場、観覧場、展示場、ダンスホール、遊技場
公衆浴場
ホテル、旅館
複合用途建築物 |
1,000m2超
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1,000m2超
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神社、寺院、教会 |
500m2超
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500m2超
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共同住宅、寄宿舎 |
50戸(室)超
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50戸(室)超
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事務所
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国、地方公共団体、地方公共団体の組合等
電気事業、ガス事業、電気通信事業等
銀行、信用金庫、農協等金融機関 |
全て
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全て
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冠婚葬祭施設
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1,000m2超
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集会場として取り扱う
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工場、その他の事務所 |
5,000m2超
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5,000m2超
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公衆便所 |
-
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全て
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地下街 (消防法第8条の2第1項に規定するもの) |
全て
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全て
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道路 |
道路法(道路法第2条第1項)に基づくもの(自動車専用を除く) |
全て
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全て
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公園
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都市公園(都市公園法第2条第1項に基づく)
遊園地、動物園、植物園 |
全て
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全て
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駐車場 |
路外駐車場(駐車場法第2条第二号に規定するもの) |
500m2超
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500m2超
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公共交通機関の施設 |
駅(鉄道事業法施行規則第9条第2号に規定する停車場のうち駅) バスターミナル(自動車ターミナル法第2条第6項に規定するもの) |
全て
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全て
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濃色部分は新たに届出対象用途とする施設
※飲食料品を中心とした最寄り品の小売及び各種公共料金等の収納代行等のサービスを提供する店舗で、長時間営業を行うもの 既設のものは、整備基準に適合させるよう努めなければなりません。
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