日本書紀めぐり旅


日本書紀めぐり旅
村屋神社(通称)
壬申(じんしん)の乱で大海人(おおあま)軍へ神託
鎮守の杜に中ツ道が通る古社
 古代最大の内乱といわれる「壬申(じんしん)の乱」。大海人皇子(おおあまのみこ)軍と大友皇子(おおとものみこ)率いる近江朝廷軍の激戦は、奈良県内でも繰り広げられていました。大海人皇子軍は飛鳥と奈良を南北に結ぶ古代の幹線道路、上ツ道、中ツ道、下ツ道に分かれて防衛し、近江朝廷軍を迎え撃ったのです。
 村屋神社(村屋坐弥冨都比売神社(むらやにいますみふつひめじんじゃ))は、社地を「中ツ道」が通ったといい、「壬申の乱」に深い関わりがあるとされています。天武天皇元年(672年)、壬申の乱の折、村屋神(むらやのかみ)が神主にのりうつり、「わが社(やしろ)の中を敵が来る。社の中つ道を防げ」と大海人皇子軍に助言しました。後に、戦いを勝利に導いた功績により神社として初めて天皇から位を賜ったことが『日本書紀』に記されています。
 村屋神社の歴史は古く、主神の三穂津姫命(みほつひめのみこと)は、大物主命(おおものぬしのみこと)の妃として『日本書紀』に登場します。このことから、大物主命を祭神とする大神神社(桜井市)の后の宮「別宮」とも称されています。垂仁天皇の御代には三穂津姫命と大物主命の夫婦神を合祀したと伝わり、縁結びの神、家内安全の神としての信仰を集めてきました。
 参道から境内周辺はイチイガシが高々とそびえ、群生地として社叢(しゃそう)全体が県の天然記念物に指定されています。「壬申の乱」の舞台となった縁結びの古社は、千数百年もの時を経て、今もこの地で厳かにたたずんでいます。
地図

祈年祭・御田祭(おんだまつり)

2月11日開催。人がふんした牛を使って田植え神事を行い、神楽を奉納。餅まきもあり。
「村屋神社」
田原本町蔵堂426
TEL 0744-32-3308
URL www.murayajinja.com
近鉄田原本駅からタクシーまたは徒歩で約3.5km
「第4回 古事記のまつり」開催!
なら記紀・万葉 観覧無料
申込不要
『古事記』に親しみ、その魅力を味わうイベントです。
プログラム
13時~ 桂文我さんによる「古事記落語」
14時~ 「古事記朗唱大会」「こども古事記かるた大会」
17時~ 宮崎県「高千穂神楽」の公演
奈良春日野国際フォーラム甍
1月21日(土曜日)13時~18時
「第4回 古事記のまつり」事務局((株)SAP内)
TEL 03-5226-8537
http://www.sap-co.jp/nara/kojiki/
県広報広聴課
TEL 0742-27-8326
FAX 0742-22-6904
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