奈良の輝く企業・起業


奈良の輝く企業×起業
消防ホースを「アップサイクル」でバッグに
PATINA JAPAN(パティーナジャパン)
小島 忠将(こじまただまさ)さん
アイデアが浮かぶまで
 20代の頃、バックパッカーとして海外を旅していました。「○○へ行きたい!」と思い付いては、特に計画もせず現地に飛ぶような形です。事前の計画がないので、現地で困っては人に助けられ、現地の人と仲良くなり、そんな経験を楽しんでいました。
 その後、建物の解体現場で働いていた時に、赤い消火栓ボックスやその中の消防ホースが廃棄されるのを見て、「もったいない」と感じていました。消防ホースは、法律により(使用されていなくても)一定期間で廃棄されることが多く、何か身近なものが作れないかと思い、バッグを作ることにしました。
思い付いてはみたものの
 まずは材料となるホースを入手しようと消防署に聞いてみましたが、怪しまれたのかあっさり断られてしまい、仕方なく最初はインターネットオークションで購入しました。
 ところが、ミシンに触ったことがなく、バッグを作ったこともないので、自分で形にすることはできません。電話帳で縫製業者を探し、飛び込みで加工を依頼しましたが、「消防ホース」はどこも扱った経験がなく、なかなか引き受けてもらえません。ようやく応じてくれる縫製業者さんを見つけ、作りたい形のイメージを新聞紙で作って持ち込んだりして、第一号の「サンプル」を作ってもらうまでに半年近くかかりました。
製品のこだわり
 現在は、消防設備業者などから廃棄するものを譲ってもらっています。それを一定の長さに切って洗浄し、縫製業者に送って加工しています。ホースはメーカーや種類によって素材や厚さ、編み方が違います。さらに、巻かれた状態で長期間保管されているので、ひとつひとつ状態が全く違います。そのため加工するには大変な手間がかかるのですが、それが世界にひとつしかない、製品の「個性」になっています。今では消防ホースについては、消防士さんよりも詳しくなりました。
どんどん新しいことを
 うまくいかないこともたくさんありましたが、周りの人に助けられて、何とかここまで進めて来られました。
 海外を旅した経験などから、命さえあればチャレンジすることができると思っていますし、成功するまでチャレンジを続ければ、過去の「失敗」は「経験」になります。成功の反対は「失敗」ではなく、「何もしないこと」です。実はやりたいことのアイデアを書き留めたノートが8冊以上あって、「消防ホース」はその中のひとつ目です。これからもどんどん新しいことにチャレンジしていきたいです。

横に縫い目のない
「スパイラルトートバッグ」

ホースの柄をいかした
「ボディバッグ」
古いものの形を変えて新しい価値を生み出す「アップサイクル」。ショルダーベルトには、シートベルトの端材を使用しています。
画像
PATINA JAPAN(パティーナジャパン)

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