ならびと


ならびと
 
第3回奈良のお薬師さん大賞を受賞された正田 晨夫(しょうだあさお)さんに「歯科医師として住民の健康を守る取り組み」について伺いました。

歯科医師
正田 晨夫さん
「口」だけでなく「全身」を診る
 高3の夏休みまでは柔道ばかりしていましたが、一生誇りを持って続けられる仕事をとの思いから、大学は歯学部に進みました。卒業後は、鳥取県の大学病院の麻酔科で4年間を過ごしました。日本海の海の幸に恵まれた、お酒のおいしい所です。
 麻酔科では当然、患者さんの全身を管理します。一般的に歯科医は「口の中」だけを診ると思われがちですが、麻酔科にいたおかげで、口や歯だけでなく「全身を診る」ことの大切さを学びました。歯は健康の源であり、歯が不調になると身体のあちこちが悪くなるなどあらゆる病気と関連しています。麻酔科での経験から、歯科医としてとても大切なことに携わっていることに気づきました。昔はあまり意識されませんでしたが、噛み合わせが悪くなると頭痛が起きたり、胃腸の動きが弱くなったり、認知症が進行してしまうといったデータもあります。
災害時の歯科医の役割
 勤務医を続けた後、橿原市で歯科医院を開院し、地域での歯科診療を続けてきました。また災害時には、被災地での歯科指導なども行ってきました。災害時にはどうしても身の回りのことで手一杯になり、歯のことはおろそかになりがちです。歯をきちんと磨かないと口内の細菌が増殖し、抵抗力の弱い高齢者などは肺炎のリスクが高くなります。阪神淡路大震災や東日本大震災だけでなく、平成23年の紀伊半島大水害の際にも現地の避難所を回りました。
野迫川村での活動
 紀伊半島大水害で野迫川村へ行ったとき、村に歯科医がいないため、10年以上も歯科にかかったことがない人がいることを知って衝撃を受けました。災害対応が落ち着いた後に関係機関へお願いし、野迫川村国民健康保険診療所内に歯科口腔外科部門が開設されました。今では毎週木曜日に野迫川村で診療や歯科保健指導を行っているほか、高齢者を対象とした介護予防講座をしたり、村内の幼稚園や小学校の校医も務めています。村民の皆さんに「来てくれてありがとう」と喜んでもらうと、私もとてもうれしく感じます。
食べることは最大の喜び
 年をとっても、おいしくものを食べられるということは最大の喜びです。自分の歯で何でも噛めるということは、食生活を豊かにすると同時に健康の維持・増進、病気の予防にもつながります。そのために歯の健康を守ってほしい。住民の皆さんの健康を守るため、このことをもっと多くの人に伝えていきたいです。
野迫川村での介護予防講座
野迫川村での介護予防講座
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