澱粉加工技術で日本一を目指す 三和澱粉工業(さんわでんぷんこうぎょう)株式会社
研究開発部 部長 上田 敏(うえだ さとし)さん
食品応用開発室 室長 髙橋 揚(たかはし あき)さん
澱粉(でんぷん)を使った製品
当社は、一昨年創業70周年を迎えた、澱粉と澱粉加工品、糖化製品の製造販売を行う会社です。製品は、ハム、パン、菓子類、揚げ物、ビール、清涼飲料水等の多くの食品、飲料に使われています。食品だけでなく、段ボールや紙の強度を上げ、紙のカラー印刷の写りを良くすることにも使われています。この「県民だより奈良」に使われる紙にも塗料として澱粉が使われています。 当社の製品はさまざまな食品、製紙メーカーで加工され、皆さんのお手元に届いています。
橿原市にある工場で加工
コーンスターチの原料となるトウモロコシは皆さんがご存知のスイートコーンではなく「デントコーン」という品種です。 当社では、アメリカから輸入した原料を神戸港から工場のある橿原市まで運び、毎日約千トンの原料の精製から加工までを一貫して行っています。加工の際に出る胚芽、皮、タンパク質等も油、飼料、調味料等に加工され、廃棄されるものがほとんどありません。
広い敷地に建つ工場
使用方法の提案
製品の最適な使い方を研究し、提案するのが「食品応用開発室」です。食品素材は数多くあり、その中で当社製品を選んでもらうために、レシピを作成、食品サンプルを提示し、製品の良さを実感してもらいます。 例えば、しっとり口どけの良いパンや、具材と強く結着した揚げ物の衣など、使い方と食品サンプルを提示しながらお客様にプレゼンテーションをします。製品の性能はもちろん、提示する食品サンプルの出来栄えも重要になり、苦労することもあります。また、澱粉製品の用途が多岐にわたるため、幅広い知識や技術が求められます。
良い製品をつくりだす
昨今の健康志向により、低糖質食品向けの素材が求められています。「おいしさ」を大切にしながら、いかに体に良いものを市場へ提供できるか日々挑戦です。 今後は「問題解決力No.1のスターチ会社」として技術力で日本一を目指していきます。また、海外への展開も更に進めていきたいと考えています。
食品応用開発室のみなさん
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