三輪を表現する酒造り 今西酒造株式会社 代表取締役 14代蔵主 今西 将之(いまにし まさゆき)さん
酒の聖地三輪での酒造り
当蔵は1660年(万治3年)に創業し、三輪山をご神体とした大神神社に奉納する酒を造り続けている、現在では三輪に1軒だけ残る酒蔵です。 7年前、先代より酒蔵を引き継ぎ、平均年齢28歳の若手社員らとともに、お客様から「うまい!」の声をいただくために、妥協せず手間暇かけた酒造りをしています。
酒造りへの思い
大手も中小も酒造りの工程は全て同じです。味わいを決定づけるポイントは、各工程においてどれだけこだわるかだと考えています。例えば、「洗米」という工程では、小分けすればするほど、きれいに糠(ぬか)を落とすことができますが、膨大な時間がかかります。酒造りは冬季のみで行うため、絶えず慌ただしく、各蔵は効率とのせめぎ合いをしています。その中で、当蔵は、効率は一切無視し、各醸造工程のパフォーマンスを最大限高めることを最優先しています。先ほどの「洗米」では、出来上がりの品質を重視し、当蔵では10kgずつ小分けにして行っています。 また、「三輪を飲む」をコンセプトとして、酒の原料となる水や米は、地元三輪の風土を活かした「三輪山の伏流水(ふくりゅうすい)」と「この水の湧く水脈上で契約農家とともに育てた米」を使用しています。今年は自社田において、自分たちで米を育てる取り組みも行っています。
米運び
酒を通じて三輪のまちを元気に
これまで、地元の方々の支えで酒造りを続けてくることができました。 また、地元を離れたことで三輪の素晴らしさを改めて感じたこともあり、「地元へ恩返しをしたい」、「三輪の良さを伝えたい」という思いから、6年前、三輪にある酒と縁のあるスポットを案内する「聖地巡盃ツアー」を始めました。地元の方にガイドとなっていただき、今では、毎年多くの方々に三輪巡りを楽しんでいただいています。 今後も、「三輪」にこだわりぬくことで、多くの方が酒を求めて三輪へ来てくださり、地元のさまざまな家業が継承され、三輪のまちが元気になるよう、国内外へ「三輪の酒」を発信していきたいと思います。
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