第39回 全国障害者技能競技大会 銀賞を受賞された村上茜さんにお話を伺いました。
株式会社 三光丸
村上 茜(むらかみ あかね)さん
全国障害者技能競技大会(アビリンピック)との出会い
県立高等養護学校に通っていた頃、入部していたパソコン部の顧問の紹介で、パソコン教室に通うようになりました。初級コースから始め、徐々に上級者向けのコースにレベルを上げていきました。そして2017年、さまざまな障害をもつ人が自分の技術レベルを競う大会「全国障害者技能競技大会(アビリンピック)」があることを知り、自分のレベルを測るため県大会への出場を決めました。初めての大会ではとても緊張し、自信もありませんでしたが、思いも寄らず1位の金賞を受賞することができました。
大会を通した成長
県大会で1位になると全国大会へ進みます。2017年の全国大会では、会場の雰囲気に圧倒され、実力を出し切ることができませんでした。しかし、2019年には、再び全国大会に出場することができました。私がエントリーしたパソコンデータ入力の競技では、制限時間内で3つの課題(「顧客情報データ入力」「文章修正作業」「帳票作成」)の入力量や正確さを競います。大会前は、さらに速く、正確に入力できるよう毎日5時間ほど練習しました。当日は緊張しましたが、練習してきたことを信じ、落ち着いて入力することを心掛けました。その結果、2位の銀賞を受賞することができました。一生懸命練習して挑んだものの、まさか自分が入賞するとは思っていなかったので、驚きと喜びでいっぱいになりました。
大会に挑戦することで、新しい友人ができたことや、さまざまな知識が身につき、成長を感じて自信がついたこともうれしかったです。
学んだことをいかして
職場では、データ入力の正確さと速さをいかした業務も任されています。明治・大正時代の顧客情報が記された貴重な帳簿を解読し、データで管理できるようエクセルに入力する業務です。くずし字で書かれている200冊以上もある帳簿は歴史的価値が高く、入力にも正確さが求められます。職場の人にも「君にしかできない仕事」として任されています。今後も学んだことを職場でいかしつつ、県大会、全国大会に挑戦し続け、技術を磨いていきたいと思います。