2020年11月号
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vol.2
芳岡(よしおか)ひできさん
奈良市出身、エアブラシで愛らしいキャラクターを描き続けて30年
県内外百貨店などで、絵画展を多数開催
ファンタジーとおとぎの世界をエアブラシで突き詰めていきます
子どもの頃から絵を描くのが大好きで、絵画コンクールで入選もしました。図画工作のポリシーは「ウケねらい」。なにかおもしろい、印象に残るものを創ろうとする気持ちは、今も変わっていません。
父は植物の専門家で、自宅で畑もしていたため、いつも植物と花が身近にありました。その影響もあってか、上京して大学の造園学科で設計を学び、卒業後は公園設計の仕事をしました。このときの製図の経験は、絵の奥行きの表現にいかされています。10年ほど勤務しましたが、自分の好きな絵で生活しようと思い立って退社しました。
最初はカップルの似顔絵から始め、イラスト公募や絵本画家として実績を積みました。ジグソーパズル画家として活動する中で、緻密に描いた多くのキャラクターが登場する私の画風の基礎ができました。思い通りに色付けする手段を模索していた私は、エアブラシに出会います。
エアブラシは、シートを重ねて一つ一つ形を切り抜き、スプレーで着色することを繰り返して描きます。特長は、境界のクリアな絵を描けること、グラデーションなどをイメージ通り着色できることです。作業はミスの許されない一発勝負です。「よくこんな手間のかかることを」と言われますが、エアブラシだからこそ表現できる世界観があると信じています。
エアブラシ画家として奈良で活動してきた私は、故郷の奈良市あやめ池にギャラリーを構えています。昔、子どもと一緒によく行った近所の神社には、芸術を司る神、弁財天も祀(まつ)られていて、仕事の悩みを聞いてもらうことがあります。
奈良を作品に描く中で強く感じるのは、夕日と朝日の似合う景色がたくさんあるということです。歴史と日本の良さを今に残す、素朴で澄んだ雰囲気こそが奈良の魅力であり、私が描きたいものです。
奈良で生まれ育ち、もう64年。これからも大好きな奈良で生きていくと思います。芳岡ひでき=「奈良の画家」であり続けられるよう、これからも奈良の魅力を、キャラクターを通して描いていきたいです。12月末から1月5日まで、今年も近鉄百貨店奈良店で展覧会を開催します。私の描くキャラクターにぜひ会いに来てください。
ラブちゃん・テンちゃん
エアブラシ
ラブちゃん・テンちゃんに会いにギャラリーへGO!
ご来店希望の方は事前に電話を頂けると幸いです
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Gallery SOCKS あやめ池店 |
所
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奈良市あやめ池北1-36-29 |
電話・FAX
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0742-48-2010
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