西川禎彦
従来のIBA剤100ppm濃度24時間浸漬処理に比べ、処理濃度や浸漬時間を変えることによって得苗率が向上したクローンが多かった。過去の発根成績調査で発根成績のよかった飯盛塚、麦谷及び木津神社は処理濃度を50ppmにしても発根性は衰えなかった。また、発根成績の悪かった丹生は100ppm48時間浸漬処理を、池峯及び神之谷3は処理濃度を200ppmに高め、それぞれ48時間と24時間浸漬処理する方法で得苗率が向上した。
西川禎彦
15年時生長調査の結果、樹高では吉野1、吉野5、田辺1及び尾鷲10が、胸高直径では吉野1、山辺2及び尾鷲10が生長良好であった。また、樹高及び胸高直径ともに氷上7、飾磨1及び在宅来種が生長不良であった。精英樹系統の樹高の初期生長については、系統間の樹高生長の成績順位は5年時より安定しはじめ、およそ10年時の生長過程で15年時までの初期生長特性が把握できるものと考えられる。
河合昌孝
佛隆寺のモチヅキザクラから新梢を採種して、BAPを添加した改変MS培地で培養を行った。展開した腋芽は切り取りBAP1mg/1とジベレリン5mg/1を組み合わせて添加した培地に移植して増加を試みたが、多くの場合葉が黄化しジベレリンの添加はモチヅキザクラの培養には阻害的に動くと思われた。また、伸長した芽を切り取ってオーキシン(IAAまたはIBA)を添加した培地に移植し発根を試みたが、現在のところ発根には至っていない。
河合昌孝
ヒノキ、スギ、サクラ、ケヤキについて、植物の成長を助けると言われているVA菌根を成形しているかどうか観察したところ、観察したすべての樹種でその形成が認められた。しかし、このうちスギは他の樹種に比べ菌糸の感染の度合いが少なかった。また、ヒノキが成育している土壌中からVA菌根菌の胞子の分離を試みたところ、多数の胞子が得られた。密度勾配を利用した遠心分離によって、ゴミなどと容易に選別できた。
天野孝之
無菌のヤマザクラ植物体を、硝酸塩を1/4にしたムラシゲ・スクーグ培地に移植後、発根した苗に供試菌ナラタケAM-02、ナラタケモドキAT-01を接種した。接種2ケ月後に落葉あるいは枯死しているものを発病苗として調査した。根が無傷と思われる無菌苗にナラタケ、ナラタケモドキを接種すると、その感染率は約50%前後になった。ナラタケの供試菌中に移植した苗および有傷苗に接種すると、感染率は90~100%になった。
衣田正人
当場に持ち込まれた乾燥おからTU-10、サンパールCPおよびグラベストAを改良した4種類の増収剤の添加効果を検討した。その結果、乾燥おからTU-10はヒラタケとブナシメジ栽培において増収効果が認められたが、エノキタケでは認められなかった。サンパールCPはヒラタケ栽培において増収効果は認められなかった。4種類のグラベスト類はヒラタケ栽培において、3種類がグラベストよりも増収結果が認められた。
ハシリ チャンドラ バストラ・渡辺和夫・衣田雅人・小畠 靖
通気性の異なる市販の袋や改造した袋を4種類用いてシイタケの菌床栽培を行い、袋の通気性が子実体の発生に及ぼす影響を検討した。また、培養後期に袋をカットし、袋カットの影響も検討した。試験の結果、袋の通気性が向上すると菌糸の蔓延日数は短くなった。しかし、袋の通気性と子実体の発生量に相関関係は認められなかった。また、袋カット処理により、発生量は減少した。