あの憧れの人から奈良へのエール

県民だより奈良
2021年3月号

あの憧れの人から奈良へのエール
【vol.5】
髙橋 礼華(たかはし あやか)さん
髙橋 礼華(たかはし あやか)さん
橿原市出身、2016年リオデジャネイロオリンピックのバドミントン競技(女子ダブルス種目)で、日本初の金メダルを獲得
一生懸命頑張ることの大切さを伝えたいです
 バドミントンを始めたのは小学1年生の時です。橿原市内のクラブチームに所属し、ほぼ毎日練習をしていました。
 学校とバドミントンで忙しい日々でしたが、その合間に、近くの公園で友達と遊んだことを覚えています。負けず嫌いな私は、一輪車は友達よりも早く乗れるように一生懸命練習し、鬼ごっこは男子と一緒に本気でやりました。その性格は、ハードな練習に耐え、試合で勝つための精神力にもつながったと思います。
 中学校は、親元を離れて宮城県のバドミントン強豪校に進学し、休みがほとんどない練習漬けの学校生活を送りました。正月などの休みの時には奈良に帰ってきましたが、宮城に戻る夜行バスの中で泣いたこともありました。
 高校生の頃、2008年北京オリンピックで末綱・前田ペアが当時世界ランキング1位の中国のペアに勝った試合を見て、「この舞台に立ちたい」とオリンピックを強く意識するようになりました。その後も、「もっと強くなって、オリンピックの舞台に立ちたい」という気持ちを持ち続け、練習に励みました。そして、ついに日本代表として2016年リオデジャネイロオリンピックに出場し、金メダルを取ることができました。
 橿原市でのパブリックビューイングには、夜中にもかかわらず多くの人が集まってくださり、応援いただいたことが励みになりました。優勝パレードでは、大勢の奈良の皆さんが温かく迎えてくださり、期待に応えることができてほっとしたことと、とてもうれしかったことを今でも覚えています。
 今後は指導者として、バドミントンに親しむきっかけ作りや、ジュニア世代の育成などを通して、奈良県に恩返しをしたいと思っています。子どもたちには、技術だけでなく、目標に向かって一生懸命頑張ることの大切さを伝えたいです。たとえ、目標が叶わなかったとしても、その過程で必ず得るものがあります。スポーツでも勉強でも何か目標を見つけて、一生懸命頑張ってほしいです。奈良県のバドミントンをもっと盛り上げることが、これからの私の目標です。
バドミントン競技
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