意見書第1号

新型コロナウイルスのワクチン接種に関する迅速な情報提供等を求める意見書

 

 新型コロナウイルスのワクチン接種が2月17日から開始されています。1日も早い感染収束のために、なるべく多くの皆様に、安心・納得してワクチンの接種を受けていただくことが必要です。
 そのためには、新型コロナウイルスのワクチン接種について、政府による迅速な情報提供や、優先接種等に関する科学的根拠に基づいた説明が欠かせません。国民の間には、ワクチンが感染拡大防止の切り札になるのではないかという期待とともに、副反応や健康被害などに関する不安も根強く存在しています。そうした中で、命や健康にかかわる情報やその根拠が不透明なままワクチン接種を進めれば、結果として接種が滞るとともに、接種を受ける人と接種を受けない人との間に分断が生じかねません。
 また、ワクチンの接種体制を整備するために、自治体に対して国が必要な支援を適切に行うことも急務です。そうしなければ、大量の業務を抱える自治体窓口で混乱が生じ、ワクチン接種に大幅な遅れが発生する可能性があります。
 よって、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要望します。

1 政府は、新型コロナワクチンの副反応リスクや感染予防・発症予防・重篤化予防の効果の程度や有効期間等について、情報が更新される度に迅速に説明すること。

2 接種についてはあくまで個人の判断とすること。その判断のために国民が求める情報は迅速・的確に届けること。

3 副反応を含め疑い事象について相談窓口を周知し、迅速な対応と情報提供を徹底するとともに、救済制度の更なる充実を図ること。

4 ワクチンの接種体制を構築するために、国が自治体に対して十分な支援を行うこと。


 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和3年2月25日
                  奈 良 県 議 会
 
(提出先) 衆議院議長
      参議院議長
      内閣総理大臣
      内閣官房長官
      厚生労働大臣
      内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)
      行政改革担当大臣

 

新型コロナウイルスのワクチン接種に関する迅速な情報提供等を求める意見書