課題名
令和3年度から事業が開始されている「混交林誘導整備事業」では、「地域に適応した高木種」としてケヤキ、ミズナラ、トチノキ、カエデ類等が示されているが、これらのコンテナ苗育苗にかかる知見は未だ少ない。これまで林業樹種(スギ、ヒノキ)について、蓄積した技術を基に、導入対象となる広葉樹について、それぞれの育苗特性を明らかにし、そこで得られた知見を生産者に普及する。
有望な食用きのこであるバカマツタケについて、ウバメガシ取り木苗の根にバカマツタケ菌糸体を合着させて林地に植栽する方法によりシロが形成され、H29年秋にきのこの発生に成功した。本研究では、確実なきのこの発生を目指し、林地の土壌中の菌糸体量の増減、シロの発生状況や土壌環境等を調査し、シロ形成に関与する要因を明らかにするとともに、林地に植栽する菌根形成苗の菌根形成率および活着率の向上に取り組む。
再造林を促進し、林業経営を継続させるためには、造林経費の約7割を占める初期費用(地拵え、植栽、下刈りにかかる経費)を削減することにより、林業経営の採算性を向上させることが必要であり、全国各地で様々な取組が行われている。その一つとして一貫作業システムがあり、奈良県内でもこれまでに一貫作業システムを実施した事例はあるが、その結果を調査・検証した事例はない。本調査では、県内の一貫作業システムの工程調査・検証を行い、森林所有者等に示す資料を作成する。
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