6月10日 経過報告 第三期奈良県緊急対処措置

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新型コロナウイルス感染症 第三期 奈良県緊急対処措置 経過報告(6.10)

令和3年6月10日 知事定例記者会見

 

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映像

 

 

目次


1.感染の傾向と防止対策
2.奈良県の緊急対処措置の経過
3.医療提供体制を護る措置
4.ワクチン接種の早期展開
5.令和3年度6月補正予算案の概要

 

 

 

 

(1)奈良県は大阪府の約1/10の規模で感染者数が推移しています。
    大阪府との日々の交流量の多い地域では、大阪府での人との接触に気をつけましょう。 

 

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(2)第4波の波は、大波です。
     第3波の底の水準まで、もう一息。気をゆるめず、がんばりましょう。
 

 

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家庭内でも、家庭外でも、油断することなく注意を継続しましょう 

 

県民の皆さまのご努力の甲斐あって、感染状況は落ち着いてきました。
この調子で、一緒に頑張っていきましょう。
 

 

図表

 

家庭内で 調子が悪いときは、「感染しているかも」と気をつけましょう 

 

おかしいな?と思ったら、「時間的(過ごす時間)分離」と「空間的(過ごす場所)分離」。
出来ることを実践しましょう。
 

 

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家庭外で 飛沫感染を防ぎ、接触機会を減らすことを実践しましょう 


感染者の発生が減ってきたからと油断せず、職場や学校、買い物などでも、引き続いて出来ることを実践しましょう。 

 

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人口に占める感染者数の割合 【 累計感染者数/人口  (%) 】   (令和3年6月6日時点累計) 


人口に占める感染者数の割合は、大都市及びその近郊で高くなっています。 

 

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感染者数に占める死亡者数の割合  【 累計死亡者数/累計感染者数 (%) 】 (令和3年6月6日時点累計) 


奈良県の感染者数に占める死亡者数の割合は全国平均よりも下回り、下位にあります。
感染者数に占める死亡者数の割合に地域差が生じる要因については、国による全国レベルでの分析が望まれます。
 

 

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人口に占める死亡者数の割合 【 累計死亡者数/人口 (%) 】 (令和3年6月6日時点累計) 

 

人口に占める死亡者数の割合は、感染者が多い地域が高くなりますが、死亡率の特に高い地域は、感染者が少なくても人口に占める死亡者数の割合は高くなっています。 

 

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(1)時短要請を実施した9市町における感染状況

 

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全体的に、大阪府における減少と連動する形で、感染者が減少しました。
感染者数の減少が、時短要請の直接の効果によるものか、明確には判断できません。
 

 

 

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(2)時短要請実施市町のロードサイド飲食店の利用状況調査

 

調査概要

◆飲食店などへの時短を要請した9市町において、令和3年5月21日時点で要請に応じず、20時以降も営業を続けていたロードサイド店舗(対象43店舗)すべてについて、駐車場における県内・県外車両の利用状況をナンバープレートにより調査。
◆調査は、20時を基準に、その前後の2回実施。
◆一部の市町で時短要請が解除され、通常営業が再開された後も、上記43店舗を継続して調査。
◆ 1回目令和3年5月21日(金) 天候:雨天、2回目 令和3年6月4日(金) 天候:雨天
   9市町: 奈良市、天理市、生駒市(時短要請を継続)
       大和高田市、大和郡山市、橿原市、香芝市、広陵町(時短要請を5月31日で解除)
       (王寺町はロードサイド2店舗がいずれもテイクアウト対応のため調査対象外)
 

 

調査店舗

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時短要請を継続中の3市 

 

対象市町 : 奈良市、天理市、生駒市

       6月20日まで時短要請を継続

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20時以降の大阪府ナンバーの利用台数の割合は、1回目調査と2回目調査を比較して1.6ポイント増加(15.6%→17.2%)。1回目、2回目の調査ともに20時以降、利用台数は増加。


 

時短要請を解除した5市町 

 

対象市町 : 大和高田市、大和郡山市、橿原市、香芝市、広陵町

       5月31日で時短要請を解除

 

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20時以降の大阪府ナンバーの利用台数の割合は、1回目調査と2回目調査を比較して2.3ポイント減少(13.1%→10.8%)。1回目、2回目の調査ともに20時以降、利用台数は増加。

 

調査の結果 

他府県からの流入状況については時短要請を継続している3市、時短要請を解除した5市町ともに時短要請の有無による顕著な傾向は現時点では認められません 


 

(3)感染防止対策を実施する飲食店・宿泊施設の認証制度


5月25日から、認証制度の申請受付を開始
相談件数: 504件(飲食店:329件、宿泊施設:132件、全般43件) 6/9時点

  主な相談内容:認証申請の方法、チェック項目の内容、補助対象の考え方等

申請件数: 161件(飲食店:106件、宿泊施設:55件) 6/9時点

(参考) 県内対象店舗・施設数飲食店:8,696店舗、宿泊施設:742施設


5月31日から、認証を開始
認証件数 : 59件(飲食店:37件) 6/10時点
           (宿泊施設:22件) 6/10時点

(認証区分の内訳)
「☆☆☆」31件(認証基準の必須項目+アピール項目6項目以上)
「☆☆」22件(認証基準の必須項目+アピール項目3~5項目)
「☆」6件(認証基準の必須項目(飲食店53項目、宿泊施設62項目))


※認証店舗の一覧はこちら

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※ すでに、広報誌、HP、SNSなどを通じて制度の案内はしているものの、より制度周知を図るため、改めて、全対象飲食店に対し、個別に認証制度の案内を送付。(宿泊施設へはすでに送付済み。)


○ 認証施設一覧(令和3年6月10日時点)
<飲食店・喫茶店>

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○ 認証施設一覧(令和3年6月10日時点)
<宿泊施設>

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(1) 重症対応病床の逼迫状況

 

重症患者の増加により、5月上旬をピークに、重症対応病床が逼迫しました。

 

しかし、6月9日には、重症対応病床32床に対し、重症患者数は11名となり、その占有率は34%となりました。

 

現在、空き病床に多少の余裕がでています。


重症対応病床提供医療機関

県立系病院の病床分は、24床/32床75% です。 

図表

 

重症対応病床の占有状況


図表

 

(2) 重症対応病床の増床



重症対応病床数は、現在(6月9日)、32床です。
使用病床は、11床(6月9日)となっています。

 

今後の感染拡大を見据え、5月28日に、新型コロナ対応病院(19病院)に対し、改めて、感染症法第16条の2に基づき、重症対応病床の追加確保の協力を要請しました。

 

併せて、新型コロナ対応病院における医療従事者の確保や設備の整備状況、重症対応病床の追加確保の可否等について、回答をお願いしました。

 


重症対応病床は、7月1日に、34床(5月28日の追加確保の要請により+2床まで増床される見込みとなりました。
県内医療機関のご協力に感謝いたします。 


図表


一方で、「重症対応病床の増床は難しい」と回答された主な理由は以下のとおりです。

 

<増床が難しい主な理由(複数回答)>
・医療従事者の不足16病院
・救急などの通常医療への影響12病院
・重症患者のための病室・設備等が不足9病院
・重症患者に対応する医療従事者の経験不足8病院

 

重症対応病床の増床にかかる課題を解決し、さらなる増床につなげられるよう、引き続き、各病院と個別に協議を重ねていきます。

 

(3) 重症化予防

重症化を予防するため、入院・入所待機者、自宅療養者にパルスオキシメーターを貸し出しています。


また、宿泊療養施設において症状が増悪した方に速やかに対応できるよう、休日・夜間を含めて、医療機関に搬送(入院)できる体制を構築しています。


さらに、宿泊療養施設において、酸素投与ができるよう、検討を進めています。

 

 

(4) 入院病床の状況

 

奈良県は、感染症法第16条の2に基づいて、県内全医療機関に入院病床の提供を要請いたしました(4月15日)。

 

要請前の入院病床は376床でしたが、6月9日には437床となり、7月5日には445床(6月2日時点から+2床)まで増床される見込みです。
要請前から69床の増床となります。

 

県内医療機関のご協力に感謝します。

 

 

入院病床提供医療機関

県立系病院の病床分は、

 現在(6月9日時点)   235床/437床54%
 今後見込(7月5日時点) 235床/445床53%  です。 

図表

 

 

入院病床の占有状況

 

図表

 

 

(5) 宿泊療養施設の状況


宿泊療養施設は、5月24日から、奈良ワシントンホテルプラザで145室の運用を開始し、6施設で711室を運用しています。

 

提供していただいたホテルと協力していただいた地域の方々に感謝します。

 

 

 提供していただいた宿泊療養施設

 

図表

 

 

 宿泊療養施設の占有状況

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(6) 入院・入所待機中、自宅療養中の感染者の状況


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自宅での待機期間が3日以上の自宅療養者の数は、
4月25日の255名をピークに、減ってきています。
 


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自宅療養中の感染者7名(6月6日)は、全員が入院・入所拒否です。

 

5月下旬以降、自宅療養者は実質的に「ゼロ」になっています。

 

奈良県では、これまで、入院・加療の必要な感染者に、すべて入院治療を行うことができています。

 

 

入院・入所拒否の内訳は、「家族全員で自宅療養したい」、「世話が必要な家族がいる」、「入院・入所したくない」となっています。 

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 これまでの入院・入所待機者、自宅療養者の自宅での状況

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(7)国モニタリング指標における奈良県のステージの状況


国が用いる指標による「感染状況を示す4つのステージ」では、ピーク時には多くの指標でステージⅣであったものが、ステージⅢやⅡに変化してきました。
ここで油断することなく注意を継続し、更なる改善へご協力をお願いします。
 

 

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高齢者のワクチン接種状況(6月8日現在) 【県全体】

図表

 

市町村別高齢者人口に占めるワクチン1回目接種済者数(6月8日現在)

図表


ワクチンの各市町村への配分と残余の状況(接種回数ベース) (6月8日現在)

図表


市町村別のワクチン接種率と残余率の状況(6月8日現在)

図表

 

高齢者のワクチン接種状況(6月8日現在) 【市】

図表

 

高齢者のワクチン接種状況(6月8日現在) 【町】

図表

 

高齢者のワクチン接種状況(6月8日現在) 【村】

図表

 

ワクチン接種の早期展開を図るために 

 

(1)研修医派遣チームによる接種状況 

 

臨床研修病院のご協力のもと、派遣されている研修医等の皆さまに感謝します。


○接種実績(計11,248人に接種(研修医等延べ108人が従事))

6/1~ 奈良市3,872人に接種(研修医等延べ41人が従事)
6/4~ 平群町2,340人に接種(研修医等延べ24人が従事)
6/7~ 橿原市2,251人に接種(研修医等延べ18人が従事)
6/7~ 斑鳩町1,723人に接種(研修医等延べ15人が従事)
6/8~ 大和高田市1,062人に接種(研修医等延べ10人が従事)

 

○本日以降、以下の市町村で、研修医等の派遣がスタート

6/10~ 御所市 6/22~ 宇陀市
6/10~ 安堵町 6/25~ 香芝市
6/11~ 桜井市 6/25~ 上牧町
6/14~ 三郷町 6/28~ 五條市
6/18~ 葛城市 6/28~ 広陵町
6/21~ 生駒市


(2)高齢者のワクチン接種が進んでいる市町村の対応 

1.小規模で既に高齢者接種が概ね完了している村

○配送済のワクチンを活用して、接種を希望する住民の接種が完了する市町村

 野迫川村 5/17から対象者を16歳以上に拡大し、接種を実施中、 6/21に接種を希望する住民の接種が完了する見込み


○配送済のワクチンを活用して、基礎疾患を持つ者等の接種を実施する市町村

 黒滝村 5/24から対象者を基礎疾患を持つ者等に拡大し、接種を実施中
 上北山村 6/7から対象者を16歳以上に拡大し、接種を開始予定
 川上村 6/9から対象者を16歳以上に拡大し、接種を開始予定
 下北山村 6/17から対象者を16歳以上に拡大し、接種を開始予定
 東吉野村 6/19から対象者を16歳以上に拡大し、接種を開始予定
 明日香村 6/20から対象者を基礎疾患を持つ者等に拡大し、接種を開始予定
 天川村 6/21から対象者を16歳以上に拡大し、接種を開始予定
 曽爾村 7/7から対象者を基礎疾患を持つ者等に拡大し、接種を開始予定


2.今後、高齢者への接種完了に目処が立ち、早期の一般等への接種に取り組む意向がある市町村

・田原本町 5月末日に接種券を送付6月18日から予約を開始予定
・天理市  6月3日から接種券を送付7月から予約を開始予定
・平群町  6月18日に接種券を送付予定


3.新たに承認されたモデルナワクチンを活用して、高齢者以外への接種に取り組む意向がある市町村

・奈良市

図表
出典:https://www.city.nara.lg.jp/site/corona-vaccine/107566.html

※その他、天理市でも取り組みを準備中


(3)職域接種について 

・国おいて、6月8日からWEB申請による受付開始

・県では、6月11日まで意向調査を実施(6月4日文書発出。県HPに掲載)
 → 希望意向があれば、上記WEB申請ページへ案内

・従業員1,000人以上の企業、大学等について、個別に意向を確認中

・6/9現在で県内の職域接種の申請状況は以下のとおり。

 

<申請件数3件>

○近鉄グループホールディングス株式会社※ (接種会場:奈良市)
 接種開始日:6/21(予定)
 ※県内企業では奈良交通株式会社、奈良近鉄タクシー株式会社等が含まれています。

 

○DMG森精機株式会社(接種会場:大和郡山市)
 接種開始日:6/23(予定)

○株式会社森下組(接種会場:大淀町)
 接種開始日:6/26(予定)


 

新型コロナウイルス感染症対策として予算措置が必要となる
(1) 医療提供体制の確保

(2) 生活困窮者への支援

3) 事業者等への支援

にかかる経費等について、補正予算案を6月議会に提出します。 


予算額
18,509百万円(財源: 国庫支出金17,898百万円、一般財源611百万円)


内容
(1) 医療提供体制の確保(単位: 百万円)
 ① 新型コロナウイルス感染症患者のための入院病床を増床(7,737)
 ② 軽症者を受入れ可能な宿泊療養施設の確保室数を拡大(6,527)
 ③ PCR検査の民間委託や検査試薬の購入にかかる経費を増額(183)
 ④ PCR検査や感染症医療費の公費負担にかかる経費を増額(958)
 ⑤ 入院・入所待機者等の救急搬送先が確保できない場合に備え、奈良県総合医療センター内に臨時の応急医療施設を設置(200)
 ⑥ 感染症患者の移送にかかる経費を増額(61)
 ⑦ 医療機関の感染症患者受入れに必要な医療物資を備蓄(96)


(2) 生活困窮者への支援   (単位: 百万円)

 ⑧ 生活福祉資金の特例貸付を利用できない世帯等に支援金を給付(265)
 ⑨ 生活福祉資金の申請受付期間延長に伴い、貸付原資を積み増し(800)


(3) 事業者等への支援

 ⑩ 宿泊施設の認証取得に向けた設備整備などの感染防止対策への支援にかかる経費を増額(820)
 ⑪ 雇用調整助成金等の助成率の引下げに伴う事業者負担への支援(120)
 ⑫ 柔軟な働き方を推進するためのテレワーク環境の整備への支援(70)
 ⑬ 飲食店等に営業時間短縮の協力金を支給する市町村への支援(572)


(4) その他

 ⑭ 予見し難い予算の不足に緊急に対応するために予備費を増額(100)

 

<問い合わせ先>
 ①④⑥ 医療政策局 疾病対策課 西川補佐(内線3133)
 ② 医療・介護保険局 医療保険課 今出補佐(内線2921)
 ③ 福祉医療部 企画管理室 中山補佐(内線2952)
 ⑤ 医療政策局 地域医療連携課 梅本補佐(内線3112)
 ⑦ 医療政策局 薬務課 芳賀主幹(内線3171)
 ⑧⑨ 福祉医療部 地域福祉課 塩野補佐(内線2814)
 ⑩ 観光局 ならの観光力向上課 浅葉主幹(内線2608)
 ⑪⑫ 産業・観光・雇用振興部 雇用政策課 福島補佐(内線3571)
 ⑬ 産業・観光・雇用振興部 産業政策課 西川補佐(内線3582)
 ⑭ 総務部 財政課 元根補佐(内線2213)