8月11日 知事記者会見

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新型コロナウイルス感染症対策 奈良県緊急対処措置 経過報告8.11   

令和3年8月11日 知事記者会見

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目次

1.奈良県の感染状況と防止対策

2.新型コロナ対策医療の強化に努めます

3.ワクチン接種の早期展開を着実に進めます

 

(1)奈良県の感染状況

・7月中旬以降の新規感染者の急増は第4波と同様の状況を示しています。

・これをいかに抑えこめるか、お盆の時期が正念場と言えます。

 

図表

 

県北西部に位置する奈良市及び郡山保健所管内の主な市郡では、7月中旬以降同じような傾向で感染者数が伸びている状況です。 

 

 

 中和保健所管内の主な市郡別では、7月下旬以降橿原市の増加が著しいです。

県内の主要な市における最近の感染状況

 まん延防止等重点措置の適用を要望している奈良市及び生駒市、7月下旬以降感染者が急増している橿原市の3市は、いずれもクラスターが発生しているほか、調査中案件も含め県外での行動歴のある者が多い状況。

 

(2)クラスター対策

8月以降に発生したクラスターは、病院1件事業所等3件飲食店2件。 

図表

 クラスターが発生している業務形態では、今までの経験から、とるべき対策が明らかになっています。

クラスターを防止するためには、
・基本的な感染防止対策を徹底すること
・感染を持ち込まないこと が必要です。

クラスターが発生した場合は、
・当該集団内での更なる感染拡大をくい止めること
・当該集団内から集団外へ感染が連鎖するのを断ち切ること が必要です。

 

 医療機関・福祉施設でのクラスター対策 
・体調不良時は、出勤しない
・日常の感染予防対策の徹底
・感染者が発生したら、速やかに関係者全員のPCR検査を実施し、陽性者を隔離
・汚染区域と清潔区域を明確に区別

 

 事業所等でのクラスター対策 
・体調不良時は、出勤しない
・換気、マスクの着用を徹底
・十分な距離を取っていないマスクを外しての飲食・会話は避ける
・共用部分の消毒を徹底
・車での移動時も、こまめに換気
・今後の対策のために、保健所による疫学調査にご協力を

 

 飲食店でのクラスター対策 
・体調不良時は、出勤しない
認証制度を活用するなど、適切な感染防止対策を徹底
食事以外のマスクの着用を徹底
多人数、長時間は避け、大声での会話はしない
・今後の対策のために、保健所による疫学調査にご協力を

 

飲食店での感染防止策

 ❶ 滞在時間の対策、❷ マスク着用の対策、❸ 設備面での対策を徹底しましょう

図表

 

(3)変異株(デルタ株)の状況

デルタ株が増えてきています。
デルタ株は感染力が強いとされており、一層の注意が必要です。

図表

 

 

図表

 

(4)時短要請の効果検討

・第4波における人口10万人あたり新規感染者数の減少率は、時短要請を実施した9市町において、-84.2%(53.92→8.54)であったのに対し、時短要請を実施しなかった30市町村では-76.4%(41.67→9.84)と、いずれも約8割であり、特に5月中旬から6月上旬の間、同じ程度に新規感染者が減少しており、時短要請の有無による顕著な差は見出せませんでした。 

図表

 

 

奈良市独自の時短協力支援金支給への県の対応

図表

 

 

(1) 重症対応病床の状況

重症対応病床は、現在(8月10日)、34床確保・運用しています。

7月下旬以降の感染状況を踏まえ、8月7日に、2床の重症対応病床の運用再開しました(32床→34床) 。

現在の重症患者数は10名で、占有率は29%となっています。

これまで、奈良県では、全ての重症患者重症対応病床で治療することができています。

 

重症対応病床提供医療機関

図表

 

重症対応病床の占有状況

図表

 

(2) 重症化予防

重症化を予防するため、入院・入所待機者、自宅療養者にパルスオキシメーターを貸し出しています。

宿泊療養施設において症状が増悪した方に速やかに対応できるよう、休日・夜間を含めて、医療機関に搬送(入院)できる体制を構築しています。

また、入院までの間、必要に応じて、宿泊療養施設で一時的に酸素投与することが可能です。

引き続き、重症化の予防に努めます。

 

(3) 入院病床の状況

入院病床は、448床確保しています。

現在(8月10日)の運用病床は、412床です。

通常医療との両立を図るため、これまで新型コロナ対応病床として確保した448床の一部(71床[うち2床は重症対応病床] )を、一時的に通常医療に使用してきましたが、この71床について、7月下旬以降の感染状況を踏まえ、新型コロナ対応病床として、順次、運用を再開しています。

8月13日には、448床運用できる見込です。

 

現在の入院患者数は254名で、占有率は62%となっています。

これまで、奈良県では、入院・加療が必要な方はすべて入院していただくことができています。

今後も、入院・加療が必要な方はすべて入院していただけるよう、引き続き、新型コロナ対応病床の拡充に努めます。

 

入院病床提供医療機関

図表

 

入院病床の占有状況

図表

 

(4) 宿泊療養施設の状況

宿泊療養施設は、6施設711室を提供しています。

現在の入所室数は331室で、その占有率は47%となっています。

引き続き、新たな宿泊療養施設の確保に努めます。

 

宿泊療養施設

図表

 

宿泊療養施設の占有状況

図表

 

(5) 入院・入所待機中、自宅療養中の感染者の状況

自宅での待機期間が3日を超える自宅療養者の数は、8月4日時点で、16名です。

図表

 

自宅療養中の感染者16名(8月4日時点)は、全員が入院・入所拒否です。

自宅療養者は実質的に「ゼロ」の状態です。

奈良県では、引き続き、自宅療養者「ゼロ」を堅持していきたいと考えています。

 

 

入院・入所拒否の内訳は、「入院・入所したくない」や「世話が必要な家族がいる」等となっています。

 

図表

 

 

これまでの入院・入所待機者、自宅療養者の状況

図表

 

(6) 入院・入所待機者、自宅療養者に対する健康管理の充実

パルスオキシメーターの貸出
入院・入所待機者、自宅療養者に、パルスオキシメーター(※)を貸し出しています。
これにより、自宅で肺の機能を評価できるようになります。
※指先に装着し、血中の酸素飽和濃度を測定する機器

ICTを活用した健康状態の確認
国のシステム(HER-SYS)を活用し、患者自身のスマホ入力による健康観察(健康状態の確認)を導入しています。

看護師が電話対応する相談窓口
入院・入所待機者、自宅療養者の健康状態等についての電話相談体制を充実しています。

 

(7) お盆の新型コロナウイルス感染症に関する受診相談

発熱などの症状がある場合は、まず、身近な医療機関に電話相談してください。
身近な医療機関がない場合は、新型コロナ・発熱患者受診相談窓口に電話相談してください。


新型コロナ・発熱患者受診相談窓口
電話番号 0742-27-1132
FAX番号 0742-27-8565
対応時間 24時間(平日・土日祝)

 

 

 ワクチン接種が進むにつれ、接種率と人口10万人当たり感染者数との相関関係はより顕著になっています。

接種率8月1日時点の相関係数:-0.64 → 接種率8月10日時点の相関係数:-0.71

 

 65歳未満のワクチン接種率が低い市町村は、60歳未満の感染者数が多い傾向にあります。

 

 

ワクチン接種状況(8月10日現在) 【県全体】

図表

 

市町村別全年代ワクチン接種済者数(8月10日現在)

 

市町村別全年代ワクチン接種率(8月10日現在)

 

 

市町村別全年代ワクチン接種率(8月10日現在)

図表

 

 

 

新型コロナウイルス感染症に関連する人権への配慮について
― 差別や偏見をなくしましょう―


新型コロナウイルスの感染が拡大する中、感染された方をはじめ、医療従事者やそのご家族、その方々が属する施設・機関などに対する差別的な言動や、SNSでの誹謗中傷など、人権を侵害する事象が見受けられます。
いかなる場合でも、差別、偏見、いじめなどは決して許されるものではありません。
県民のみなさまには、新型コロナウイルス感染症に関連する憶測、デマ、不確かな情報に惑わされず、人権侵害につながることのないよう、行政機関の提供する正確な情報に基づき、冷静に行動していただきますようお願いいたします。