ある日、息子と話をしていると、「男性用トイレで周囲の視線が気になり、個室を使うことをためらった」という話題が出ました。その時私は、息子の気持ちを考えながら、「昔からよくあることだね」と答えて話を終えました。 後日、ある施設で「All Gender Toilet」と表記されたトイレを見つけました。入口は1つしかありませんが、中に入ると両側に個室トイレが数個並び、その先で男女別のエリアへと分かれています。通路は一方通行で、出口は1つにつながっています。外からは、出てきた人がどのトイレを使用したのか、分からないようになっていました。 今後、公共の場で、このような構造のトイレや誰でも使用できる個室トイレがもっと普及すれば、周りの目線が気になる人、トランスジェンダー、異性の子どもと一緒に使用したい保護者など、誰もが気がねなく使えるようになると思います。 困っている人の存在に気付くことは、全ての人が安心して生活できる社会につながります。また、周囲が困りごとを声に出せる環境を作ることも大切です。誰かが困っているならそれを改善する方法はないか、みんなで考えていきましょう。
平群町立平群中学校 3年 山田 実沙(やまだ みさ)さん
大和郡山市立片桐中学校 3年 深田 沙良(ふかだ さら)さん
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