2022年7月号
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【vol.39】
確かな技術と情熱で最高の木材を届ける
株式会社櫻井
総務部長
櫻井(さくらい) 郁子(いくこ)さん
代表取締役社長
櫻井(さくらい) 信孝(のぶたか)さん
たくさんの支えをもとに
弊社は昭和48年に集成材(複数の板材などを接着させて作る木材)とその加工品を中心に製造する会社として、現会長櫻井昭三と妻櫻井千代子、現工場長中平利次の3人で事業を開始しました。当時の吉野地域は製材業(原木の丸太を角材などに加工する産業)が主流だったため、さまざまな苦難がありましたが、地元の林業関係者・スタッフなど多くの人々の支えで、現在では120人のスタッフがいる企業に成長しました。
平成23年には梁・桁の製造に特化した五條工場を新設し、吉野工場とあわせて2つの拠点から質の高い商品を日本全国に出荷しています。
五條テクノパーク工場
吉野の地場産業を守り抜く
輸入した板材などが中心の集成材の生産量を順調に伸ばす中、近年の建築様式の変化などによる吉野材の衰退を目の当たりにするようになりました。吉野のスギ材やヒノキ材は他の地域のものと比べて、強度が高く、色艶・光沢のある木材です。日本を代表する吉野材を多くの人に知ってもらい、地元吉野の地場産業をいつまでも残したい。この思いから、平成28年より吉野材を利用した無垢材(切り出した1本の木をそのまま使用する木材)の生産を始めました。無垢材は強度と色艶を確保するための乾燥が非常に難しいという特徴があります。弊社では、木材に負担をかけず、素早い乾燥が可能な減圧乾燥機を導入したことで、吉野材が持つ色艶を最大限にいかした強度のある無垢材の生産に成功しました。
この無垢材を「よし坊」と名付け、令和4年4月には県内民間企業で初となる「機械等級区分構造用製材のJAS」認証を取得しました。今後は集成材に加え、JAS規格品の「よし坊」を住宅や公共建築物などで広く利用してもらえるよう、高品質な製品を生産していきます。
住まい工房(株)整建より
これからもスタッフとともに
家族経営から始まった弊社は、幅広い年代のスタッフがアットホームな雰囲気で仕事をしています。社宅整備や働きやすい職場環境づくりなど、スタッフの希望を取り入れてきました。これからも、会社の繁栄とスタッフやその家族の幸福を追求するとともに、取引先や地域、業界の発展につながる経営をしていきたいです。
株式会社 櫻井
【本社工場】
【五條テクノパーク工場】
所
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五條市住川町1288 |
電話
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0747-26-3030 |
FAX
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0747-26-3031 |
吉野材本来の色艶を最大限いかした梁柱「よし坊」で、地域の森林環境の保全にも貢献していきたいです。
マスコットキャラクター
「よし坊」