意見書第5号

踏切内の視覚障害者誘導表示等設置に対する財政支援に関する意見書

 

 令和4年4月25日に奈良県大和郡山市西岡町の近鉄橿原線の踏切内で、視覚障害者の女性が列車と接触し亡くなられるという痛ましい事故が発生しました。

 この事故を受け、国は、「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」を改定し、視覚障害者が車道や線路に誤って進入することを防ぐとともに踏切の外にいると誤認することを回避するため、従来の点字ブロックとは異なる「表面に凹凸のある誘導表示等」の設置が望ましいとされたところです。

 しかしながら、県内には約600か所の踏切があり、そのうち誘導表示が設置されているのは、今回の事故発生後に大和郡山市が設置した1か所のみであり、近畿全体でも5か所となっています。

 今後、同じような悲劇を二度と起こさないための対策は急務でありますが、そのためには膨大な費用がかかるなど、迅速な対応が困難であります。

 よって、国におかれましては、踏切内における視覚障害者誘導表示等設置に対する技術的・財政的支援を強く要望します。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

   令和4年7月1日

                           奈 良 県 議 会

 

(提出先) 衆議院議長

      参議院議長

      内閣総理大臣

      内閣官房長官

      財務大臣

      厚生労働大臣

      国土交通大臣

 

踏切内の視覚障害者誘導表示等設置に対する財政支援に関する意見書(pdf 83KB)