令和4年10月5日(水曜日)知事定例記者会見
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令和4年10月5日(水曜日)知事定例記者会見
【質疑応答】
○県域水道一体化について
○新型コロナに関する水際対策緩和の影響について
○安倍元首相の事件現場及び国葬について
○大学設置構想について
司会:
おはようございます。それでは、知事定例記者会見を始めさせていただきます。
本日は、発表案件はございませんので、皆様方からご質問をお受けする形で進めさせていただきたいと思います。
県域水道一体化について
司会:
それでは、早速でございますが、ご質問のございます方、挙手にてお願いをいたします。
NHKさん。
記者:
昨日、県域水道一体化について、奈良市が正式に脱退するということを市長が会見して発表しました。まずは、その受け止めと、奈良市を除いた形でどのように一体化を進めていくのかというところについてお聞かせください。
知事:
昨日に奈良市の不参加の表明がありました。一体化参加の協議会の最終提案という形で示しておりますように、それぞれの団体が入れば得か、入れば損かということを熟議をして、独自の判断でしてくださいということをお願いしておりましたので、奈良市は熟議の上、メリット、デメリットを判断されたと思いますので、その判断を尊重したいと思っております。これからということになりますが、県域水道一体化は、奈良市が参加しない場合でも進めたいというのが他団体の強い思いでございます。10月13日に第4回の首長レベルの協議会が開催されますので、その場におきましては、奈良市以外の団体で一体化した場合の今後の経営見通し等、料金とか、投資額等の、県の追加補助も奈良市が参加しない場合でもすると明言をしておりますので、そのような見込みをお示しすることになると思います。その判断をしていただいて、その場でこれらの団体より県域水道一体化を遂行するという意思が確認できたらというように思っています。その場では、今まで他の理由でオブザーバーになっております大和郡山市や生駒市、あるいは影響を受ける葛城市などの対応案についても協議会の場でお示しできたらというように思っています。協議会の意思がある程度まとまってくれば、その後、地元の市町村議会、あるいは市民の方々へ首長さんがそれぞれ説明されて、ご理解を賜るということの段取りになると思います。13日の協議会は、私も参加いたしますのと、プレスフル公開にできればしたいと思っております。また、必要があれば、記者会見もしたいと思っております。取りあえず以上でございます。
記者:
ありがとうございました。
司会:
ほかにご質問いかがでしょうか。
読売新聞さん。
記者:
県域水道ですが、各団体の意思が尊重されるということで、今、知事もそういったお言葉でしたけども、それを前提にした質問になりますが、昨日、奈良市さんのほうからは、いろいろ下水道の問題等々が解決できてないという指摘がありました。いろいろと垂直補完に関して追加支援という提案をされている中で、昨日の奈良市の説明というのは、どうでしょう、知事としても納得できるものだったんでしょうか。
知事:
さっき申し上げましたように、独自の判断だということでございますので、尊重したいと思います。そのときに、これからは、広域化、一体化で老朽化対策を進める水道企業団と奈良市と2つに分かれることになりますので、そのように分かれた要因とか、成り立ちはどうなのかなとちょっと振り返りました。簡単でございますが、それは、広域化の参加意識が強い団体は、老朽化対策に真剣に取り組んでこられた方が中心で、その老朽化対策に効率的に対応できるのは広域化だと、国がそのための広域化を前提に交付金を出すと、10年間に限り、16年度までと、こういうカードを切っておられるわけでございます。それを見ての全体の対応です。県もそれを見て、最初は事業費の広域化事業、こういった老朽化対策でありますけども、国は事業費の3分の1を出しますよ。広域化事業と市町村の管路老朽化対策事業にそれぞれ3分の1出しますよ。上限は広域化事業をしないと出ませんよと、こういうことになる。県は広域化事業の国と同等の3分の1は付き合いますよということを既に発表しておりましたが、今度のもう少し補助が要るという声もありましたので、市町村の管路、配管更新事業についても3分の1を出しますよということで、すると、老朽化対策については、広域化事業の3分の2は国と県で出しますよ。新しい企業団の負担は3分の1になります。市町村の配管事業についても県の追加支援がありますので、国が3分の1、県が3分の1、企業団の負担が3分の1。この広域化事業に参加されないと奈良市には出ないということになります。その食い違った一つの原因は、参加される団体はやっぱり老朽化対策を真剣にしたいという団体が中心でありました。奈良市の判断は、いろいろ言い方はあると思いますが、どちらかというと投資水準で違いが出てきておりましたので、老朽化対策よりも料金の対策、田原本町長が言っておられるようなこと、料金を中心に、それと、下水道も一体経営で、ちょっと混ぜこぜになっているような感じいたしましたが、それを奈良市流儀の経営方針を貫きたいという志向が強かったのかなというような印象を持ちます。正確にはどうか分かりませんが、今の時点での印象はそう思います。路線の志向性が、老朽化対策中心の志向と、経営流儀の中心の志向との違いがこのようになったのかなというように思います。そういうことだったのかどうかは、これから後世の人がよく見て判断してもらわないといけないところでもあります。後世って大げさですけれども、この経緯てんまつを正確に取りまとめるようなドキュメントを作っておきたいというようなお願いを担当にしました。てんまつ記ということになりますけど。それを振り返って、なるべく客観的なてんまつ記を書いて、奈良県水道一体化の経緯はどうだったのか、判断はどこがどうだったのかということが後で振り返られるように、毎日の記事で振り返るのではなく、長いドキュメント、まとまったドキュメントで振り返る。歴史の振り返りが何よりも大事だというように思いますので、そのような記録を作るのと、今後、2つの組織で経営と老朽化対策は進みますので、その進み方をフォローするということも県民の方への知っていただきたい、理解を深める大きなことですので、その2つをこのような水道一体化の動きの中での後の作業、アフターフォローということでやっていきたいと思っています。
記者:
私も今回の国の支援というのも老朽化対策というのが一つ大きな目的だったというように認識していますが、そういった中で、中核都市である奈良市が不参加となる。13日の協議会でまたしっかりしたものは示されるのかもしれませんが、現時点で、この影響ですかね、その辺の見通しを教えていただけないでしょうか。
知事:
奈良市不参加の場合の一体化の進み方ということでありますけど、料金メリットも今まで出しておりませんでしたけども、今度の13日には今後の経営見通しを出していきたいと思います。料金メリットも出るように聞いております。それを全市町村に、今後の一体化、奈良市抜きの一体化の参加の判断をしていただくということになりますので、その広域化というのは、老朽化対策と同義だと思いますけども、そのための国の交付金活用、県の交付金活用ということについての経営への影響ということを数字で各団体の料金と投資、老朽化投資ということを明示して判断していただくことになろうと思います。今のところ、メリットは十分あるように判断をしております。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
司会:
毎日新聞さん。
記者:
今の水道の話で、知事がおっしゃった13日に示したいというのは、新しい事業スキームというか、そういう計画をつくり直した上で、それを示したいということでしょうか。
知事:
そういうことになると思います。
記者:
奈良市が不参加ということで、国からの交付金と、あと、県が出す財政支援の金額自体が変わる可能性はあるのでしょうか。
知事:
いや、国の方針はちゃんと通達で出てますので、広域化した場合には出しますよと書いてあります。
記者:
この交付金の金額自体も、292億という、これは変わる可能性があるんですか。
知事:
額は、先ほど申し上げましたように、広域化事業の3分の1ということになりますので、広域化事業の量が減れば、当然交付金は減りますので、今の161億の水準でやれば146億ですと、それぞれが、県も同額ですという額を提示して、それが減れば、当然3分の1相当ですので、額は減るのは当然だと思います。
記者:
そうなると、当然県がしようとしてる財政支援の金額も。
知事:
そういうことです。3分の1は、権利ということで、当然出すということ。事業費、広域化事業すると3分の1は国が出す、3分の1は県が出す。その広域化事業に関連する管路の更新は3分の1、国だけだったのが、県も3分の1出しますよというようなスキームになると思います。その新しいスキームで経営一体化に参加された団体と共同作業をするということになると思います。そのときの料金への反映の程度ということを試算として出すということになると思います。
記者:
それと、先ほどドキュメントということでおっしゃってましたけど、知事は、今回、奈良市が参加しないということをいつ知ったのかというのと、どういう手段で知ったのか、それと、知った瞬間、知事としてはどういうように思われたのかを聞かせていただけますか。
知事:
大概、毎日新聞の記事で知ることが多いですが、今回もそうだったような気もいたしますけども、発表を受けてのことだったかと思います。発表されるというので、主に記事で知ったというぐらいのことですね。
記者:
知った瞬間は何でという感じだったんでしょうか。
知事:
いえいえ、そんなことはありません。
記者:
怒りとか、そういうのはなかったですか。
知事:
独自の判断であろうかというように、尊重しないといけないなと即座に思いました。本当ですよ。
記者:
知事は前々から損するか、得するか、損得で判断をという強調をされてましたが、奈良市民は損するなというように今思われてますか。
知事:
そうですね、県の最終方針でもほかの市町村もそう言っているんですよね。私の言葉じゃないですけど、ある市長さんが、これだけの老朽化を投資するのに、奈良市民は損するのになというような言い方をされてました。それは老朽化対策をやっぱり中心にされてきた市です。老朽化対策を一生懸命されてきた市長さんです。その人はそういうことを言っておられました。だから、私もそれに近いというか、老朽化ということに関係すると、得か損かということになれば、入ったほうが得でしょうということは今も変わりません。奈良市民の方にも申し上げたいんです。入れば老朽化対策は得ですよということは間違いないと思います。交付金がこれだけ出るんですから。老朽化対策の補助が国、県合わせて3分の2の事業費出るという高率の補助はめったにありませんので、老朽化対策ということを中心にすると、当然、広域化に参加しないとできないので、損ですねということは思います。しかし、ほかの理由で独自の判断がおありになる、ちょっと分からないところはありますが、先ほど総括的に見ましたけども、奈良市の流儀ですね。料金と経営のやり方、下水道とか、一緒だということにこだわっておられるように思います。
老朽化よりも、それということでありますが、ただ、その投資水準が、A、B、Cがあると、一番低い水準だと、こう主張されてたんですけど、奈良市も独自だけども、中段位の水準に上げるよとおっしゃったのは、この交渉の成果かなと思います。独自の判断で、自分でも中段位の判断まで老朽化対策をする。今までそういうことがなかったものですから、事務的には不思議なことに、事務方の資料に書いてますが、外部包括監査では、これだけ投資せないかんよと言われてたのにも受けて、奈良市は投資をこれだけしますよと、ほかの団体と並んでおられたんです。それはてんまつ記に書かないといけないことだと。あるときから、投資は必要ないと、下げてこられた。今ちょっと戻された。水道の老朽化の投資水準と奈良市の方針という観点から見ても、そのラインでてんまつ記を書くとすれば、外部包括監査で高い投資が要りますよと、老朽化が進んでますよという報告を見て、我々判断して、提示しているわけなんですけども、それがこの覚書の水準では、その投資の水準を募集して、言ってもらった水準は、奈良市は結構高かったんです。経過報道あんまりされませんけども。その後、急に下がってきて、低水準までいった。皆びっくりしたわけですね。いや、老朽化のために一生懸命一体化しようとしてるのに、奈良市はこう下げたから困ったなというのがあって、そのままだったら困るからというのが今まで来て、やっぱりほかの団体は老朽化の投資水準を確保したいと、奈良県も同じ立場です。老朽化のための一体化というのが主たる目的ですので、それが奈良市はどういうわけかちょっと戻されたという、この上から来て、下に下りて、ちょっと戻された。奈良市の投資水準の判断ということもこういう波があるというように判断します。これは、市民の方がよく判断していただきたいこと、もう済んだ話になりますけれども、そう思います。
記者:
県としては9月29日に、先ほど言われた財政支援の額を2倍にするという最終連絡をされましたけども、金額を急激に2倍にしてという財政支援にした直接の理由は、奈良市に参加してほしいからということではないですか。
知事:
まあ、そういうことでもあります。一緒に参加すれば、老朽化対策には大きな効果がありますというつもりでした。
記者:
にもかかわらず、奈良市は結局不参加という、そこに対しては何か思いはございますか。
知事:
それは独自の判断がおありになるんだなと思っています。独自の判断で、得か損かで判断してくださいねと、後世にも言い伝えられるような判断になったらいいと思いますので、ドキュメントは残しておきたいと思いますけれども、そのように参加されないという判断がおありになって、それは尊重すべきだと思っております。
記者:
それと、もう1点、奈良市のためにと言うと言い過ぎかもしれないですが、専門の検討部会をわざわざつくって、5回にわたって協議をして、最後、奈良市は出席しませんでしたが、協議までしてしたんだけども、それでもやっぱり奈良市は参加しないということを決めて、ある市長は、コミュニケーション不足、いわゆる協議がかみ合わなかったんじゃないかと言う方もいました。内容云々よりも、県側と奈良市との話合い、協議がうまくいかなかったのではないかというような声もあるし、私もそう見えるのですが、そこはどうでしょうか。
知事:
そういうことも含めて、顛末記に書けばいいと思います。一つ申し上げておきたいのは、奈良市の懇談会で、その資料も公表されてますので、ずっと1回から5回まで見ましたけれども、老朽化対策の県が提示した資料が全然入っていないんです。毎日新聞さんも見られたかもしれません。県の資料と奈良市の懇談会の資料を合わすと、県の資料がそこに内在化してない。だから、奈良市の懇談会での議論が独自議論ではないかとは思います。それは奈良市の懇談会ですので、こちらから考えをどんどん出していても、それがホームページを見る限り、奈良市の懇談会にその情報が入ってないという印象を持ちました。参加した人もなかなか県が言ってることが奈良市の懇談会においては議論にされていないと言う人もいました。だから、そういう直接の対話という、そういう言い方もあると思いますけれども、メッセージは、情報をどんどん流してたわけでありますので、今回にかかわらず、情報を基に、エビデンスを基に、議会、市民の議論が進めばいいのになといつも思っております。だから、それは、協議不足というよりも、情報の取り方、不十分だった面もあるのかなという印象は持ちます。その懇談会の資料を見ていますと、最終報告で、奈良県とか、協議会の最終報告書へのコメントを出しましたけど、それはご覧になったと思います。あまり記事にならなかったけれども、奈良市の懇談会資料に間違ってるところもありますということも申し上げたり、県の情報もかみ合わせて懇談会で協議してもらうのが一番協議の実態になると思っていますので、それは当然、独自の団体ですので、独自の判断される協議会ですので、尊重はいたします。
記者:
ありがとうございます。
司会:
よろしいでしょうか。
ほかにご質問いかがでしょうか。
朝日新聞さん。
記者:
9月21日に第5回の部会があった後に、トップレベルなのか、実務レベルなのか、県と奈良市で直接何かお話しされるような機会はあったのでしょうか。
知事:
協議の場とおっしゃるときに、検討部会ができたんですね。協議会、人数が多いですので、一部、奈良市というのは、欠席もみえてました。奈良市長の欠席が増えてましたので。何かみんなの前で言いにくいということを直接おっしゃったので、それじゃあ、少人数、この対話型でしたらどうかというのが協議の場ということでありますので、それがプレスオープンにしてもよかったんですけど、最初どういうような議論になるか分からないので、プレスなしで、後でその記者会見というやり方にしました。すると、当時、その協議の検討部会、協議の場で具体的な説明がなかったと後でおっしゃって、奈良新聞にもそのような記事が出たので、これはいけないと思って、公開にしたという経緯があります。顛末記でもそのように、そういう経緯は書いておいたらと思います。協議の場での議論がかみ合う以前に欠席もありましたので、首長が忙しいこともありますので、どういうご意向かということを受けて協議をやるというのが当然のことであります。ドキュメントを受けて、最終判断が近寄ってきてますので、最終判断になりますと、ファイナルパッケージっといって、ファイナルアンサーが要るんです。国際会議でもそうですが、ファイナルディールというのがあります。ファイナルディールがあんまりなかったかのように思います。ファイナルパッケージ案というのは、Aグループが出すと、Bグループがそれに対応するファイナルパッケージ案が出てきて、こういう条件だったら参加するよというのが出るんですけれども、相手方の意見の文句ばかり言ってると、なかなかファイナルディールにならない傾向があります。協議が進まなかったというよりも、ファイナルディールがなかなかできなかったのかという感じはいたします。ファイナル案というのが不参加ということでありましたので、当然その参加をするというアジェンダといいますか、テーマに対しては決裂ということになると思うんですけれども、それはそういう返事だから、当然主体がありますので、尊重しなければと思っています。どこが掛け違ったのかと、今、毎日新聞さんもおっしゃったように、一部の市町村長などが言うことで、全体像が正しいのか、全体像を見るのがやはり大事です。一つの意見で、記事にはなるんですけど、全体像が示してるかどうかというのはいつも我々、反省しなければならないところです。全体像を見るためのデータというのは非常に大事ですので、そのための取りまとめ、顛末記は残しておかないけない。後でしか分からないことも結構ありますし、歴史は分からないことがありますので、そのように思います。
記者:
要約すると、9月21日以降、奈良市と特段のお話は、県としてはされてないという理解でよろしいでしょうか。
担当部局:
検討部会では、奈良市さんは欠席されておられましたので、検討部会で奈良市以外の部会員さんの了承を得られた資料につきましては、即座に、その同日で奈良市さんのほうにお届けをいたしまして、奈良市長さんのほうもご覧になっていると、21日はそういう状況です。
知事:
だから、朝日新聞さんがおっしゃるように、その後の接触はなかったのかというのは、そういうことですね。その後、検討部会後の接触はなかったと。普通なら、ファイナルディール案ですから、ファイナルディール案が持ち込まれて、ディールがあるのが普通なんですけど、普通なら検討部会に奈良市案を持ち込むといって検討部会を要請するのが普通のやり方なんですけども、すぐに返答するということになってしまったというのが顛末であります。ファイナルディール案を出したのにという感じはしますけど。普通は相手方は、普通はファイナルディール案を差し戻して検討部会の場で議論するというのが、公開の場ですから、普通なんですけども、もう不参加ということを発表されたということでありますので、それも含めて、独自のやり方ということになると思います。それも尊重しないといけないと思います。やり方については、協議がなかったというのは、それぞれの立場があると思いますので、一人の首長の意見を大きく捉えるかどうかはご自由ですけれども、全体をよく見てというような資料があったほうがいいかと思ったりいたします。
司会:
よろしいですか。
記者:
途中乗車は駄目ですよということは繰り返しおっしゃってきたと思うんですけれども、令和36年度まで事業計画があって、30年後なので、私も生きてるかどうか分からないんですけれども、そういう長い期間で見たときに、途中で例えば何らかの形で連携する可能性というのは、今の時点で何かお考えでしょうか。
知事:
今後の参加という今のご質問だと思います。この一体化の事業は、繰り返し申し上げてますように、施設の更新の一体化です。一体化したら、国、県の補助金も10年間に限ってだから、更新が進むと思います。交付金を基に更新が進む。ある程度更新が進んでから入るというのは難しいと思います。更新事業にうちはちょっと遅れたからこれから入るから、どんどん更新事業をしてくれというのは難しいかと思います。2つの団体で、それぞれの老朽化対策をするということになりますので、2つの団体の連携といいますか、経営についての助け合いとか、場合によっては、奈良市の水道管が壊れたから広域水道の水を配水してくれとかという助け合いは出てくると思う。これはソフトの連携になります。経営統合とまた違いますので、そういう場合は、喜んで、多分広域水道が助けることになると思いますが、お互いに老朽化を心配しながら進めるということになると思いますので、どちらも壊れては困りますけれども、経営の連携はあろうかというふうに思います。経営の統合は、もう最初で、その施設の更新のための統合ですので、それはないんじゃないかと思いますし、経営統合して、料金も統一化してやっている団体が後で来られるということには抵抗が強いんじゃないかという気もいたします。
司会:
よろしいでしょうか。
ほかにご質問いかがでしょうか。
奈良新聞さん。
記者:
10月13日の協議会で、今後の経営見通しを示されるということなんですが、11月に参加市町村の意思確認をして、来年2月に協定を結ばれるというスケジュールに変更はないのかというのを教えていただけますか。
知事:
スケジュールは変更ないと思います。繰り返し言っておりますように、老朽化対策、全国の水道、急務でありますので、国は10年間に限って、令和16年度まで3分の1の補助をするということをカードを切っておられますし、奈良県もそれに乗ったので、早く経営統合して老朽化対策を進めたほうがいいというふうに思いますので、逆にそのどういう主体が進めるかということが確立すれば、一刻も早く老朽化対策に入ったほうがいいかというふうに思います。だから、できるだけ早く協定を結んで、基本協定を結んで、令和7年度の事業開始ということになってますけれども、早くできるにこしたことはないというふうに思っています。なるべく前倒しでもできたらしていきたいと思います。相当古くなっていますので、老朽化対策は早くしたほうがいいと思います。
記者:
それと、13日の協議会で、大和郡山市に対しても何か対応を示したいとおっしゃいましたが、それは水道会計の資産の持ち寄りということについても何か変更ということを考えておられるんでしょうか。
知事:
そうですね、まだ具体的なことは公表できませんが、できれば調整の上、13日でも大和郡山市に対応する考え方、それと、生駒市への考え方、葛城市への考え方、対応策について、示すことができたらと思っています。腹案はあるのですが、まだ調整が要りますので、まだ今日時点でお伝えするわけにいきませんけれども、13日にはそのような案が出てくればと思っています。出す方向で調整、進めたいと思います。入ってこれるような仕組みにならないかという案であります。
司会:
よろしいでしょうか。
ほかにご質問いかがでしょうか。
産経新聞さん。
記者:
不勉強で申し訳ないのですが、今回の奈良市の判断を見極めて、他の自治体が同じように、例えば奈良市の投資規模が減ることで、同じように見送るというような懸念というのは、知事はお持ちなんですか。
知事:
ほかの団体が奈良市に同調するかどうかというご質問ですか。あまりないのではないかと思います。
記者:
それは、国や県の補助というか、そのメリットが大きいということですか。
知事:
理由はいろいろ、補助金が大きいということもありますけれども、老朽化対策への熱意の差だと思います。老朽化対策への熱心さ、その差が出てるのかなと思います。ほかの自治体は、老朽化対策に真剣に取り組んでこられて、老朽化対策をするから水道料金も高いです。その自負がおありになるということはあります。そのような人たちは絶対今回は一緒にやろうと思っておられますから、そういう人たちが結構多いので、一体化ができるんじゃないかなと思います。老朽化対策の料金の高いところはサボっていたわけではないです。奈良県には不利な条件にもかかわらず、水道管を守ろうという市長さんが結構おられるんです。そのような市町村に対して国から交付金が出る、県も交付金出すというふうになってきたので、大きな市は、いや、自分でやれると、こういうことかもしれませんが、なかなか財政困難な中で大変な水道の更新をされてきた市町村もあります。そのような市町村は交付金も出る、このときには一体化をして、老朽化対策をすべきという意思が、その熱意が高いのは感じております。同調とか、そういうことではなく、先ほど全体の見立て言いましたけど、老朽化対策の熱意の差がどこかで分かれるのかというふうに思っています。熱意は十分おありになる市町村が多いというふうに感じています。
司会:
よろしいでしょうか。
知事:
水道の施設は、人の経営とか、サービス経営よりも、施設経営です。施設経営がほとんどの投資の費用の対象ですので、料金はほとんど施設に還元されて、維持すると。水道は施設があれば、もう安全に流れますので。施設をちゃんと維持するというのがもう最大の目標だというふうに感じておられる首長さんが多いと思います。県も同じ立場です。それを、今度は交付金が出て、より安全にしようということでありますので、それへの参加熱意ということで、今度の一体化は、一般的な他の一体化のようにソフト中心の人が集まってような、広域消防とまたちょっと違う面があろうかと思います。広域消防はサービスが中心でありますので、サービスの人のやり取りは大きな広域消防の一体化の目標であって、今度は施設の一体化というふうに捉えたほうが分かりやすいかもしれません。
新型コロナに関する水際対策緩和の影響について
司会:
よろしいでしょうか。
ほかにご質問いかがでしょうか。
記者:
別のことでいいですか。
知事:
ほか、どうぞ。
司会:
よろしいですか。
それでは、ほかの件も含めまして、ご質問ございます方。
NHKさん。
記者:
すみません、全く別のことになるんですが、来週11日から、外国人の観光客の受入れに関しての水際対策が大幅に緩和されます。あと、全国の旅行支援というものも始まります。奈良県の場合は、観光客の方が大勢来られるというのは、産業の振興であるとか、地域の活性化であるとか、いろんなところに期待を寄せる業界もありますが、一方で、コロナの感染拡大というような恐れもありますが、今回の水際対策の大幅な緩和について、知事はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
知事:
水際対策と、全国旅行支援というのは、フェーズがちょっと違うと思いますけども、旅行支援には変わりありませんけども、コロナとの対策で、全国支援に国が踏み切られたのに対するコロナの影響について申し上げますと、奈良県はもう既に全国割をしてるんですね。早くからしておりますので、国が全国支援をすると言ったときも、何かちょっと遅いなという感じですね。もうやってますから。それに支援の中身については、国の支援の内容よりも県のほうが厚いぐらいですので、あまり驚きはないです。ただ、国の交付金が出ますので、それをどのように活用するかということは、ちょっと検討対象になります。インバウンドが増えてくることと、コロナの対策は、日本は、どちらかというと水際対策の得意な国で、外国から見れば怖がりの国だということになりますので、そう怖がらなくても、外国ではもう行き来してるよというのが実態でありますので、そのことについても、水際対策を緩和されるのにあまり驚きはないです。ちょっと遅かったのかなという印象ですね。
記者:
具体的にどういった点に期待をされていますか。
知事:
コロナ対策の奈良県の実績を見ていただければ、これも国が追随するような傾向になってますね。保健所の業務緩和、業務を軽減するということで、しかし、アフターケアをしようと。コロナ感染者のアフターケアをしようということで、トリアージをやったということで、その奈良県独自のやり方をだんだん国も見習ってきてるような気がするんですけれども、どうぞという感じですね。コロナ対策についても、だんだん国がそのように奈良県流になってきてるのかなという感じはいたします。
記者:
インバウンドで外国からの観光客の方が以前のようにまた多く来られた場合に、例えば県として、何かそういった外国人の観光客向けのサービスであるとか、何か施策というのをお考えのものはありますか。
知事:
日本人と同じです。差別をしてはいけませんし、奈良県に来られる方は、今の旅行でも感染症対策ができた認証宿泊施設とか、認証施設をお勧めしてますし、来られる方にも注意をしてくださいということになりますので、お互いに注意をして旅行をしましょうよということになってきております。それと、旅行の対応が、奈良県での最初の感染者は、奈良にバスで連れてこられた方が日本人最初の感染者だったんですけれども、奈良での観光は1時間寄られただけなんですね。それで奈良での感染ということになったんですけれども、今の旅行の形態は、コロナの影響もあると思うんですけども、ゆっくり志向になってると思います。ゆっくりと、オーバーツーリズムにつながる観光ではなく、ゆっくり観光につながるようにしようよと。お金を使う場合でもゆっくりしようよという志向が世界的にも日本の中でもでてきています。せわしリズムとゆっくリズムといって、せわしリズムが影を潜めてきて、奈良はどちらかというとゆっくリズムの観光地にふさわしいので、むしろそのような傾向は奈良に適した観光動向で大変結構なことではないかなと思っています。
記者:
先日、宿泊者数のデータというのが県のほうから発表されまして、それで、実際に令和3年度のデータなので、外国からの観光客の方というのは相当落ち込んでいて、1万人を割っているような状況だったかと思うんですけれども、今後の見通しについては、期待も込めて、どのようにお考えでいらっしゃいますか。
知事:
外国からの観光客が爆発的に増えた時期があって、それが日本の経済も活性化する原因になったんです。それに比べると落ち込んできていますけれども、インバウンドについて、もう少し中期的にどのように見るかというと、全体としては、日本は安全な観光地でありますので、どんどん見直されてるように思います。そのときに、オーバーツーリズムと言われないように、いっときどっと来て、爆買い歓迎というと、またちょっと違うんですね。ゆっくりしたお客さん歓迎というふうに大体世界的になってきているように思いますので、そのいっときの観光はまたいっときで、栄枯盛衰があるというのは鉄則ですので、長続きする観光地、観光産業ということを希望していますので、よく上がったよ、下がったよとか、ニュースになるんですけど、私はあんまり関心低いですね。
安倍元首相の事件現場及び国葬について
司会:
よろしいでしょうか。
毎日新聞さん。
記者:
毎日新聞です。これも奈良市の話にはなるかと思うんですが、安倍元首相(安倍晋三 元内閣総理大臣)の銃撃現場ですね、西大寺駅前の現場について、今奈良市が再開発をしてますけれども、これも奈良市長が昨日、現場に銃撃事件の何かあったというのを分かるようなものを造るか造らないかと、判断に迷ってたみたいですが、結局何も残さないという判断で、予定どおり開発を進めるという判断をしたと発表しましたが、知事は、その奈良市の判断とはいえ、どういうふうに感じますか。
知事:
あれ、最初は何か記念碑みたいなのを造るとおっしゃって、どうして変わったんですかね。よく知っておられませんか。
記者:
いや、発表では、市民の意見を聞いてということでした。
知事:
ああ、市民の意見。
記者:
近隣住民の意見も聞いてということでした。
知事:
市民の意見がむしろ反対だったということですか。
記者:
奈良市が聞いた範囲ではそうだったようですけれども。
知事:
市長がそう言ったけども、市民が反対だったという顛末ですか。いや、よく分からない。顛末はそういうことですか。
記者:
そうじゃないかなと思うんですけどね。
知事:
なるほど、なるほど。
記者:
ただ、残すか残さないかについて、知事としてはどういうふうに思われますか。
知事:
市民がそうおっしゃられると、適切なご意見かなと思いますし、それを受けてのことであれば、適切な判断かなと思います。
記者:
知事個人的には、残すべきだみたいな、そういう考えは特に。
知事:
特にないですね。
記者:
ない。
知事:
はい。特に記念碑を造るべきというような考えはあまりありませんでした。
記者:
それと、もう1点、先月27日、安倍さんの国葬に知事は出席されましたが、出席された率直なご感想というのを聞くのも変ですけど、どういう状況だったでしょうか。
知事:
武道館でのあのレベルのご葬儀は、実は小渕さん(小渕恵三 元内閣総理大臣)のときのご葬儀に参加したんですよね。座る位置は、ちょっと場所は違って、同じ2階で、参議院議員のときだったのかな、ちょっと忘れましたけど、そして、同じような雰囲気で、同じような流儀なんですね。小渕さんは国葬じゃなかったけども、似たようなことだから、弔砲というのか、あれもあったのかな、なかったかもしれないけども、ほとんど変わらないんですよ。当時はクリントン大統領が来たかな、元大統領か、前大統領が来たか、何か、下のほうでね。堤義明さんが弔辞を読まれて、すごく情緒あふれる小渕さんのお人柄をしのばせるようなご葬儀だったので、それなりに感銘を受けました。今度も岸田さんと菅さんのご弔辞には、みんな感銘を受けたと思います。私もそうでありました。こうした国葬と小渕さんのご葬儀って何が違うのかな、同じかなという印象なので、しのんで弔意を表する場があって、参加させていただいたのは私にとってはありがたかったなというような感じですね。安倍晋三さんの写真を撮ったカメラマンもよく知ってる人でしたし、そういう個人的ないきさつも、皆それぞれだと思いますけど、思い浮かべて葬儀の場に参加するという、我々参加した者にとっては、そういう印象でございました。国葬という葬儀のステータスが、小渕さんは何だったのかな、内閣葬だったのか、ほとんど変わらないので、ステータスの違いというのは、今世間で国葬だったら誰が決めるのか、内閣葬だったら誰が決めるのかという議論がありますけれども、参加した者にとっては変わらないなという印象でございました。
大学設置構想について
記者:
すみません、もう1点だけよろしいですか。先日、知事が議会でちょっとおっしゃってた県立大学の工学系の学部なんですが、知事は議会で大学院という形式でつくりたいというようなこともおっしゃってましたけど、具体的にどのようなお考えなんですか。
知事:
県立大学の設置について、あまりまとめてお話しする機会がございませんでした。どんどん進んでおりますので、いい機会のご質問だというふうに思います。まず、今、毎日新聞さんがおっしゃったように、県立大学の工学系新学部ということで議論をスタートいたしました。それが今は新大学の大学院ということになってきたわけでございます。当初の議論と2つの違いがあって、それは新大学にするということと大学院から始まるということで、学部をつくらないわけです。その2つが新しい今の進捗であります。その理由というのは、十分説明する機会がなかったんですけれども、工学系新学部の設置も目標は同じで、地域の産学官連携の中核をつくりたいという点です。県内に工学系の学部がないので、工学志向の若者が学生時代から県内にとどまらない、また、帰ってこられないということなので、若者の流出率が最も高い奈良県としては、若者を食い止めるというのが大事な課題だと思っています。それと、地元の工場立地が進んできておりますので、全国有数の工場立地県になってきております。その人材供給をしないといけないということで、地元の人材供給、産学官の連携ということになって、その2つの大きな目的で県立の工学系新学部ということで議論を始めたわけでございます。それが、まず第1段階目です。
そのときに、新学部よりも大学院にしたほうがいいかという点については、大学院のほうが高度の研究者、教員が来られるので、大学のミッションを完遂するのには、そのほうがいいという判断がありました。京都大学の副学長もされていた工学系の小寺さんという教授ですが、理化学研究所の理事長特別補佐もされていた方で、とても熱心に助けていただいて、その方の判断と協議で、それがいいだろうということになりました。まず人材確保をしようということで、大学院から設置します。そこで、その大学院での教官の新しい働き方ということについての議論が進んできています。もう少し具体的に言いますと、柔軟な給与報酬などのインセンティブ付与です。アメリカ並みにはいかないと思いますけども、定年制とか年功制ではなく、柔軟な給与体系が要るのではないか。それから他企業との兼業も幅広く許可したほうがいいのではないか。それから、定年を高くしたほうがいいのではないか。定年は、普通は60歳か65歳だと思いますけど、70歳ぐらいにしたらどうかというようなこともあります。そのように、新しくアカデミアの働き方改革をして、優秀な人材を集めたらどうかというような提案がありまして、それに踏み切ろうかと思っています。そのように踏み切りますと、今の県立大学の学部との折り合いといいますか、ミッションが違うし、その運営の仕方も違うし、待遇も違ってくるというので、むしろ新大学でしたほうがいいというような提言がありまして、それにも踏み切ろうかとしております。まとめて議会にも経過の報告はしており、答弁にもそれは反映しておりますけれども、途中がとても進んでおりますので、今このような形で進捗をご報告した次第でございます。
記者:
そうすると、県立大学に新しい学部をつくるということではなくて、県立大学の大学院をつくるということですか。
知事:
そういうことですね。そうすると、県立大学は3つできるわけですね。地域創造学部をもっている県立大学、県立医科大学、(仮)県立工科大学院、と3つ県立大学ができるということになります。場所も違いますので、場所は、県立工科大学院は三宅町の石見駅の付近につくります。それは産学官連携との関係がありますので。
記者:
三宅町に新しく大学院をつくろうということですか。
知事:
三宅町につくります。これはまだ言ってなかったかな。三宅町でつくるということで進んでおります。
記者:
都道府県が大学院を設置するというのは、結構至るところにあるんでしょうか。
知事:
珍しいことではないと思います。
記者:
じゃあ、県立大学の新しい学部が増えるという流れだったのが、そういうのはもうなくなるということでしょうか。
知事:
いや、大学院を先につくって、学部をつくろうということです。
記者:
じゃあ、将来的には県立大学に新学部ができるということは間違いないということですか。
知事:
そういうことですね。間違いないです。
記者:
ただ、その前に大学院をつくるということですか。
知事:
大学院からつくろうと。
担当課:
今の奈良県立大学に新しく学部ができるということではないです。新しい大学院大学をまずつくり、そこに後から学部を付け足していくということになります。
記者:
あっ、そういうことなんですね。じゃあ、全く新しい大学をつくるということなんですか。
知事:
そうです。3つ目の大学と言ってるものです。
記者:
だから、今の県立大学に新しい学部ができるわけじゃなくて、新しい大学に学科とかができると。
知事:
そういうことです。3つ目の大学ということです。
記者:
三宅町のどこにつくる予定なんですか。
知事:
三宅町のキャンパスは、これから土地を買ってつくりますので、まだちょっと時間かかります。それより前に大学院をつくっておこうと。すると、大学院の場所は仮住まいになると思います。どこかで場所を探さないといけないという課題はあります。
記者:
大学院というのは、法人を先につくるという意味ですよね。どこに事務局を置くのか分かりませんけども。
知事:
そういうことです。奈良先端科学技術大学院大学というのは同じく法人ですけど、大学院しかない教育機関です。奈良先端科学技術大学院大学は国立ですけど、そのようなものを県立でつくろうということです。
記者:
だから、今、生駒に国立の大学院大学がありますけども、ああいうのを県立で新しく三宅町につくるということですね。
知事:
あれほど立派になるかどうかは別ですけども、国立でも奈良先端科学技術大学院大学というのがあって、大学院しかない大学というのはありますから、はじめにそれを県立でもつくろうと。そこに学部をつけようということです。
記者:
その大学院大学はいつぐらいに設置する予定なんですか。
知事:
令和8年度目標です。その数年後に三宅キャンパスができたら学部をつくって、そこで通えるようにしようというようなもくろみをしています。
記者:
これは文部科学省への手続などはこれからということなんですか。
知事:
そうですね。大学院設置の陳情は開始しておりますけれども、これから文部科学省の認可が要ります。それも進めています。何やら応援していただいてるようですよ。いい構想だといって言っていただいてるようです。
記者:
文部科学省からですか。
知事:
はい。
記者:
じゃあ、確認ですが、県立大学に新しい工学系学部をつくるということはもうなくなったということですよね。
知事:
大学院から新学部をつくろうと。最初は新学部から大学院もつくろうということになってたんですけど、その順番を逆にしたということです。
記者:
いや、だから、もともとだと、今ある県立大学に学部をつくる予定でした。そうではなく、別に新しく大学をつくって、そこにまた学部がつくられるということですよね。
知事:
新しい大学院をつくって、学部をつくってということ。説明が十分できてなくてすみませんでした。それは議会などでも報告してるんですけど。
記者:
ありがとうございました。
知事:
いつでも質問していただけると説明するチャンスがあるからありがたいですけど。
記者:
ありがとうございます。
司会:
読売新聞さん。
記者:
その新大学なんですけども、県立工科大学大学院という仮称になるんでしょうか。
知事:
これはまだ仮称の前の段階ですね。その工科大学院の名前もまだいろいろ議論してるんです。まだ決まってないんですけど、参考までに申し上げると、デジタルサイエンスとか、AI大学院とか、いろいろ候補があります。一つの工科系というのも場合によっては狭いぐらい。工科系というイメージからすると、学科細分化したのが工科系だというイメージがあるので、むしろ学科細分しないで、ジェネラリストをつくろうという志向なんです。だから、そういうものをどういう名前で呼べばいいのかという議論です。なかなかユニークで、そういう名前の工学系大学院とか、先端ということになるとこれは文字どおりすごく程度が高くなるんですが、そうではなく、役に立つ、ソリューションができる人、それからデータ処理のできる人というようなイメージです。ソリューションできるというのは、文化も工科も実はないもんだから、工科、工学系の要素も持ってないといけないわけなんですけど、法科とか、文学部とか、そういう縦割りじゃないような大学院ということになって、それは工学系のデジタルとか、統計とか、サイエンスの知識があるSTEAM教育の一環になりますね。サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、それから、アートが入って、マネジメントも入れる。アート、マネジメントというのは、どちらかというと文化系だと。サイエンス、テクノロジー、エンジニアは工科系だと。それで、STEAMという名前で、よく意味の分からない標語になってますけど、それを実現しようかという議論です。
記者:
近年、リベラルアーツもすごく力を入れているというのは、そういう流れだとは思うんですけども、大学院となると、県内にそう大学がないわけで、他府県からも学生を連れてきたりとか、そういうところも考えないといけないと思うんですけど、県立の工学系の大学院じゃないと学べないんだとか、ここじゃないと学べないんだとか、そういった相当魅力的なものがないと、なかなか大学院生も集まってこないと思うんですけど、その辺りはいかがでしょう。
知事:
大学院に行く人というのは、今までは学部を卒業して修士大学院というコースが定番だった。そうではなく、大学院に直結するようなコースをつくることも議論してます。
記者:
高校からということでしょうか。
知事:
例えば、もうシニアになって、大学院から入る人とかね。企業に勤めてて、大学院を受ける人とか。大学院では修士課程と博士課程とがあります。すると、修士だけではなく、修士もいるし博士もいるというようなことです。それは実務能力の高い博士、Ph.D.ということになります。そういう人の養成は日本であんまりやってなかったんですね。Ph.D.の人は我々の周りにいないです。なにか教室で学者然とされてるというイメージです。ノーベル賞の対象にはなるけども、会社でうろうろしてるというイメージではないです。それを、Ph.D.の人が産業界にうようよしている、行政界にもうようよしているというようなことを養成できないか。日本の教育の課題ですけれども、そのような方を養成しようかという県の意思です。だから、それは大変共感を呼んで、そのような教育は必要だというので賛同を得ているわけです。高校、学部からの接続というのは今の読売新聞さんのご質問の趣旨でもあるので、接続はなるべく弾力的にできたらというように思いますが、シニアが来る人は十分考えられますが、飛び級で入学する人がいるかどうかはまた検討課題です。とても優れた才能を持ってる人を引き抜いて、高等教育しようよというような、あれ、何教育というんだったかな。
担当課:
ギフテッドですね。
知事:
そういうようなことも考えられるということですね。高卒の学歴しかないけども、ある分野でとても優れた人というのは、その分野で大学院の教育を受けるというようなことも可能かな。インドでは十分やってますからね。そのようなことは日本の積み上げ型ではないんですけども、県立の大学院からの受入先、アクセスということになると、そういうことまで可能かなと。まだ決まってませんけども、そのような大学院構想に今進んでいます。
記者:
何かモデルとしているようなところはあるんですか。
知事:
モデルになった学校は、ありましたかね。まだないかな。なくても大丈夫ですね。
記者:
そうなんですけど。いや、かなり国内では特異な大学院になるという気がしますが。
知事:
特異という言い方ではなく、普通、外国ではよくあるのに日本にないという意味で、日本で特異なということかもしれない。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
司会:
毎日新聞さん。
記者:
今、県内で学んでる高校生が県内の工学系の学部に行きたいというときに、将来的にここを選択できることにもなるんですか。大学院だけども、学部もつくるっておっしゃってましたけど。
知事:
そうですね。今、県立大学の附属高校が、西の京にできました。この前、見学しましたけども、附属高校と大学の関係で、飛び級ができるかという議論をしてます。今度の工科系大学院では、一挙に飛び級して何も知らないのを大学院生になるというよりも、高校時代から飛び級、飛び級をしていって、その大学院にたどり着くというのが普通あり得る姿だと思いますので、そのような早期大学院生になるというようなことも十分考えられると思います。そのような新しいことの研究を進めているところですが、まだ固まっておりません。
記者:
新しいその工学系の大学としての学部というのは、いつぐらいにつくろうという目標はあるんですか。
知事:
学部は、大学院が令和8年度、その後、学部は三宅町にキャンパスができたときまでにはつくりたいと。三宅にキャンパスができるのは令和13年度までにはつくりたいと。キャンパスができても、学部ができてないと、キャンパスは空いてしまいますので。そのような令和13年度のキャンパスオープンというのを目指して学部をつくりたいというように思っています。
記者:
ありがとうございました。
司会:
ほかにご質問いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
幹事社さん、よろしいでしょうか。
それでは、本日の知事定例記者会見を終了いたします。ありがとうございました。
※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。
また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。
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