地域の中小企業・小規模事業者への支援充実を求める意見書
新型コロナウイルスが確認されてから3年近くが経つ。また、物価高騰も深刻な事態となっている。この間、中小企業・小規模事業者に対し、施策の推進が行われてきたが、今なお、厳しい経営を迫られている。
経済社会の情勢が大きく変化する中にあって、日本企業の9割以上、雇用の約7割を占める中小企業・小規模事業者は、日本経済の屋台骨であるのみならず、地域コミュニティの支え役となっている。
しかし、取り巻く環境は、少子高齢化に伴う人手不足、経営者の高齢化と後継者の不在等、大きな変革期にあり、相次ぐ自然災害による被害や新型コロナの感染拡大、物価高騰の影響等も重なって、地域の方々の経済活動に大きな影響が生じている。
努力と創意工夫を重ね、日本経済・地域経済に活力を与えてきた中小企業・小規模事業者を支え、創業間もない企業や働き方改革に取り組む企業、コロナ禍の中で維持・発展を目指す企業等への支援が一層充実されることを求め、国に対し、次の施策を実施するよう要望する。
1 新型コロナウイルスの第8波と物価高騰の中で、経営が不安定となり疲弊する中小企業・小規模事業者を支え、安定的な経営基盤の確立につなげるため、地域経済を再生させるための支援を検討すること。
2 中小企業憲章の理念の実践はもとより、ものづくりの技術・技能の伝承、起業・創業・育成支援の体制強化、商店街を核とした地方中心市街地の活性化などを一元的に推進していくこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和4年12月15日
奈 良 県 議 会
(提出先) 衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
財務大臣
経済産業大臣
地域の中小企業・小規模事業者への支援充実を求める意見書(pdf 102KB)