奈良の輝く企業×起業

【vol.42】

　1964年に大阪市中央卸売市場東部市場で、父が青果仲卸業を創業しました。現在は3つのグループ会社(青果の株式会社フルックス、惣菜の株式会社味の大和路、グループマネジメントの株式会社フルックスホールディングス)で、青果物の調達や加工・流通・販売までを一貫て行っています。店舗での販売の他にも外食産業向けのカット野菜などの商品も多く、皆さんも一度はフルックスグループが関わった食品を食べているかもしれません。

　父は「商売とは心配の上に成り立つもの」という言葉を口にしていました。野菜や果物は天候に大きく影響されます。また、今行っているビジネスがこの先通用するとは限りません。父はこうした危機感を常に持ち続けることが大事だと私たちに伝えていたと思います。その教えもあり、リスクを分散させるために事業の多角化を進め、内食・中食・外食のあらゆるニーズに対応できる体制を整えてきました。2007年にはフルックスグループ全ての事業会社を大和郡山市に集約し、奈良からさらなる事業拡大に取り組んでいます。
　また、フルックスグループでは食品ロスの削減にも取り組んでいます。「余すところなく使い切る、売り切る」を使命に、地域と連携しながら、この使命を果たすために挑戦を続けています。その一つとして、大きさが不揃いで処分されていたバナナをペーストにしてバナナプリンとして販売したり、サツマ芋の端材を干し芋へ加工するなど、「もったいないを食べよう」を推進しています。

　フルックスグループが今後も成長するためには人が育つことが大切で、全ての社員がプロフェッショナルになることを目指しています。社内の管理職による研修や現場視察、他企業への訪問などを積極的に実施するとともに、スマートフォンなどでオンラインセミナーの動画が視聴できる環境を整え、社員の学びを支援しています。
　これからも安全・安心な食品を通じて皆さんの健康的な生活に貢献していきます。そして、お客様のさまざまなニーズにこたえながら社員一丸となって、自然の恵みを奈良からお届けします。