令和5年6月13日(火曜日)知事記者発表

【発表案件】
○令和5年度6月補正予算案について

 

 

司会:

 おはようございます。

 ただいまから令和5年度6月補正予算案等の知事記者会見を始めさせていただきます。

 本日の記者会見は、ユーチューブ、奈良県公式総合チャンネルでライブ配信しております。また、本日配付しております資料は、奈良県のホームページにライブ配信と同時に掲載しております。

 それでは、山下知事からご説明いただきます。

 知事、よろしくお願いいたします。

 

 

【発表案件】令和5年度6月補正予算案について

 

 

知事:

 おはようございます。昨日に引き続きましてお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 令和5年度6月補正予算の概要についてご説明させていただきますが、この資料をちょっとご覧いただけますでしょうか。A4横のスライドです。総額といたしましては、6月の補正予算案が148億1,800万円となっております。財源は、その右側に記載してあるとおりでございます。項目別に金額の概要を申し上げますと、物価・エネルギー価格高騰対策で51億4,800万、2番といたしまして、子ども・子育て支援の拡充で3億7,700万、新型コロナウイルス感染症への対応ということで30億200万、未利用資産の有効活用で5,000万、防災・減災対策の加速ということで62億1,200万、その他ということで2,900万円となっております。

 それでは、ざっと内容について説明をさせていただきます。

 まず、物価・エネルギー価格高騰対策というところなんですが、2ページ目ですね、今般、物価高に対応するために、国の交付金等を活用いたしまして、県のほうで物価高対策を実施したいと思っております。まず、左側の働く人応援クーポンということで、これは、国、地方公共団体を除く事業所で働く県民を対象にいたしまして、県内で使えるプレミアム付電子クーポンを発行するという事業でございます。交付の対象は県民に限られますが、就労場所は県内である必要はございません。1万円で1万5,000円分のクーポンを発行いたします。ただし、雇用されてるということが条件になります。応募者多数の場合は、抽せんということになります。

 それから、事業者に対する支援でございますけれども、賃金を引き上げた中小企業等に対しまして給付金を支給いたします。金額は、5万円掛ける従業員数ということでございます。

 それから、雇用予定型リカレント教育ということで、オンラインを活用した雇用予定型リカレント教育の拡充をいたします。これまで定員が15人だったんですけれども、それを20人に増やすということです。これは、休職中の人を対象として、オンラインで講座を受けていただくという事業でございます。

 3枚目、物価・エネルギー価格高騰対策ですけれども、特別高圧という高圧で受電している中小企業に対しまして、5億4,000万の補助をするというものでございます。特別高圧で受電している事業者は大企業の工場等が中心なわけでございますが、例えばイオンモールのような大きなショッピングモールは特別高圧で受電しているんですが、そこにテナントとして入っているお店は大企業ではなくて中小の企業なので、この電気代の高騰等によってかなり経費負担が増えているということで、そういう特別高圧で受電している中小企業を対象に電気代を補助していくという事業でございます。特別高圧より電圧の低い、低い電圧で受電している企業さん等への電気代の助成制度っていうのは既に存在しております。今まで補助の対象でなかった事業者さんへの補助の事業ということございます。

 それから、これまで都市ガスの利用者に対しては、ガス代の高騰に対する補助があったんですけれども、今回は、LPガスの利用者に対しても都市ガスと同様に、高騰したガス代の補助をするということでございます。

 あと、県内の私立学校、県立特別支援学校等の電気料金、ガス料金の一部を支援するということで5,300万、めくっていただいて、次は、社会福祉施設、医療機関等、同様に電気、ガス料金に対して、その費用の一部を支援するということで14億9,500万円、それから、その次は、宿泊施設や公共交通事業者、一般公衆浴場に対して3億5,000万円、それから、畜産農家に対して6,600万円等となっております。

 それから、続きまして、6ページですが、県有施設の電力調達の適正化ということでございます。県庁をめぐる電力調達において、どういう課題がこれまであったかと申しますと、各施設ごとに個別に受電契約の入札を行っていたんですが、令和4年度は53件の入札が全て不調となっておりまして、結果、随意契約せざるを得なかったということでございます。これは、新しい電力会社等が仕入れる電力の価格が大変乱高下しているということで、例えばキロワットアワー当たり幾らというような形で応札しても、その金額より高い値段でしか仕入れることができないというリスクがございますので、そもそも応札自体を見送っていた会社が多かったということで、入札が不調に終わって、随意契約をせざるを得なかったと。結果、競争性が失われて、単価が高くなっていたということでございます。それと、先ほどもちょっと言いましたが、施設ごとの個別の調達となっておりましたので、非常に事務が非効率であったと。また、調達する電力量が、各施設ごとになりますと、少ないので、スケールメリットを生かして安く仕入れるということがしにくかったという問題がございました。もう一つ、県有施設の省エネ化が遅れておりまして、電力使用量が高止まりして、昨今の電気代の高騰で財政負担が増大していたと。こういった背景がございまして、これに対応するため、その下の競争性確保と省エネというところですけれども、高圧受電施設、これ県庁の施設で約150施設あるんですが、この電力の一括入札をいたします。令和6年から令和10年の5年間での長期継続契約ということになります。それとともに、高圧受電施設100施設へのLED照明の導入というのを実施いたします、これは令和6年から令和9年まで。これによりまして、電力の調達を一括して入札に付すということで、競争性を確保して、調達単価が引き下げられるとともに、LED照明を導入することで、電力使用量が削減できると。このLED照明の導入による財政負担の軽減効果としては、年間4億円を見込んでおります。プラス、先ほども言いましたように、事務負担の軽減という効果もございます。これにつきましては、ちょっとお手元の資料には入ってないんですけれども、この県有施設を一括で入札に付すっていうことと併せて、このLED照明の導入と、この2本の事業を1本の契約で行うと。ですから、電力の5年間の調達とLED照明の導入を1回の入札でやるということで、それでかなり応札企業が増えるだろうということでございますが、そのことが全国で初めての取組であるということで、今般、環境省の重点対策加速化事業交付金6.5億円というのがつくということで内示がございました。全国初ということでございます。

 それから、引き続きまして、7ページ、低所得の子育て家庭に対する支援ということでございますけれども、これは、児童扶養手当を受給している低所得の独り親世帯等を対象にいたしまして、児童1人当たり5万円を支給する事業ということでございます。これは基本的には国の事業でございまして、県内の12市と十津川村は各市と村から支給するんですが、それ以外の県内26町村を対象に県が実施するというものでございます。

 それから、子ども医療費の助成の拡充ということでございますけれども、これは、令和5年8月までに全市町村で18歳まで助成対象が拡充されるということでございます。今年8月までに、全ての39の市町村で18歳まで助成対象が拡大されるということから、市町村と連携し、補助対象年齢を拡大すると、15歳から18歳に県の補助の対象年齢を拡大するということでございます。これまで中学生までだったのが、高校生までということで、高校生の医療費助成に対して県が2分の1の補助をすると、こういう事業でございます。あと、所得制限も撤廃をいたします。これにつきましては、私が選挙で公約に掲げていた政策に関係するものでございます。ここに出ますか。山下真後援会で検索してください。私の公約の中に、18歳までの医療費助成の実現に向け、県と市町村の協議の場を設けるという公約があったんですが、協議の場を設けるまでもなく、既に今年8月までに市町村のご努力で18歳までの医療費助成が全市町村で実現するということから、今回、県が2分の1を補助するというものです。これですね。18歳までの医療費助成、全市町村の実現に向け、県と市町村で協議の場を設けるということだったんですが、協議するまでもなく、市町村の努力によって、8月までに18歳までの医療費助成の対象が拡大されるということから、その2分の1を補助すると、こういうものでございます。

 続きまして、8ページ、子ども・子育て支援の拡充というところなんですが、これについても、内容といたしましては、不妊治療の支援でございますが、これは、今般、保険適用が認められた不妊治療ではございますけれども、一部先進的な治療については保険適用の対象外となっておりますので、そうした保険適用外の先進的な不妊治療に対し、県が独自に補助をするために、まずは、効果的な制度の在り方を検討するということで、調査費として200万円を組んでおります。

 引き続きまして、発達障害の子供への支援ということでございますが、これは、発達障害児に対する包括的かつ継続的な支援体制を検討するため、現在の支援の枠組みにどういう課題があるのかということをまず検討して、その上で効果的な対策を実施する、そういうまずは検討から入るための予算が100万円でございます。

 それから、ヤングケアラーの支援でございますけれども、これまでなかなかヤングケアラーに対する行政の支援ってあんまりなかったわけなんですけれども、ヤングケアラーの方は親御さんとかの世話をせざるを得ないということで、なかなか学校に行けないと、勉強時間も確保できないと。だけど、やっぱりそういったことはちょっとなかなか人にも相談しにくいというようなことで、なかなか問題が潜在化しておりまして、なかなか表に出てこないと。そういったことから、行政の支援が遅れていたんですが、今般、スクールソーシャルワーカーとかスクールカウンセラー、これを増員して、ヤングケアラーの支援体制を拡充しようということでございます。ただ、今回増員するスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーは、このヤングケアラーの支援のためだけではなくて、それ以外のいじめの問題とか、不登校の問題とか、ひきこもりの問題とか、親子関係の問題とか、そういうことに関しての対応をするためのこのスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの数もこれまで不足していましたので、そういったことへの対応もしていただくという意味で、かなり大幅に増員をするものでございます。人数は何人でしたっけ。

 

 

担当課:

 スクールソーシャルワーカーが4名、スクールカウンセラーが10名です。

 

 

知事:

 スクールソーシャルワーカーが4名、スクールカウンセラーが10名ということでございます。この事業も公約に関係してまして、ちょっとさっきのを映してもらえますか。まず、不妊治療のことは、これですね。不妊治療で、奈良県独自の支援制度を創設、保険適用外の先進治療の治療費助成などということでございます。

 ヤングケアラーについては、ここですね。まず、ヤングケアラーの早急な支援ということで、書かせていただいております。ヤングケアラーの早期発見、包括的支援に向けた取組を進めますということです。発達障害、もうちょっとその上に載ってます。年齢に応じた悩みに切れ目なく対応できるよう、相談機能を強化します。保育士や教員、学童保育の指導員などを対象に、療育に関する研修を充実させます。こっちの2番目のほうは、まだできてませんけれども、今回はこちらのほうですね、年齢に応じた悩みに切れ目なく対応できるよう、相談機能を強化すると。今回の発達障害の支援の在り方を検討する中で、必要に応じて研修の充実ということも図っていきたいというふうに思っております。以上です。

 次、元の資料に戻ってもらえますか。医療費の公費負担というところでございまして、新型コロナウイルスの感染症への対応ということで、まず左上、医療費の公費負担なんですけれども、2類から5類に移ったわけですけれども、引き続き当面の間は、コロナにかかった人の医療費については、外来医療費及び入院医療費を公費で支援するということにさせていただいております。

 それから、その下、感染症発生の動向調査、これは現在もやってるわけでございますけれども、引き続き定点観測をしていくということ。

 それから、右上、感染症患者等を搬送する消防機関への支援、これは、奈良県広域消防組合、奈良市消防局、生駒市消防本部に対しまして、消防機関の消防署員が感染症患者等を搬送する際にマスク、ゴーグル、ガウン、グローブ、キャップ等を必要とすることがございますので、そうしたものの購入費を支援するというものでございます。

 それから、介護サービス事業所でコロナの患者さんをケアする場合に、様々な費用が必要であると。例えば応援職員の派遣とか、必要な衛生用品の購入などが必要となってまいりますので、そうした費用を助成するという事業でございます。これにつきましても、ちょっと公約に関係してまして、医療、コロナ対策ですね。国の政策を見極めた上で、高齢者や持病がある方のワクチン接種の県独自助成や医療費の給付も検討ということで、これに該当するということでございます。

 続きまして、元の資料の10ページ、左側は、奈良県立大学の4.号館というのが大変古い建物なんですけれども、かつ、使ってないものなんですけれども、除却工事のほうができてなかったということで、除却工事をするものでございます。

 右側は、県有資産が未利用のまま、放置されてるというと、言い過ぎかもしれませんが、未利用のまま何もなされていない、そういう建物があるんですけれども、売ろうとしたんですけど、売れなかったんで、また違う使い道を考えるということで、田原本町にある旧田原本教職員住宅ですね、先生のための住居を改修して、スタートアップ企業のオフィスとして貸すということでございます。これは、結構もう既に問合せがあるということでございます。改修だけして、スタートアップ企業が入らなかったらもったいないので、改修費が、ちゃんと入るっていう内諾を得てから、内諾の得たとこだけ改修するということでございます。旧内吉野保健所の建物も未利用のまま残ってますので、これも同様に、スタートアップ企業のために貸し付けるという事業でございます。貸し付けるために一定の工事が必要になりますので、その工事費を計上しております。

 それから、次、防災・減災対策の加速等というところなんですが、これは個々の説明はちょっとしませんけれども、ざっと言いますと、道路の老朽化対策、防災対策、河川の改良、急傾斜地崩壊対策、それから、道路整備と交通環境の充実、公園施設の老朽化対策、それから、次のページに行っていただきまして、農地の改良、農地の防災、それから、森林整備、林道整備、そういうハード事業ですね、道路や河川、それから、農地や森林に対するハード事業の新規事業でございます。

 それから、最後、牛ボツリヌス症感染拡大防止ということですが、これご案内のように、先般、奈良県内におきまして、この牛ボツリヌス症という、細菌によります肉牛の大量死亡という事案が発生しました。この牛ボツリヌス症というのは、それで牛が死んだ場合でも、国の制度で被害を救済するような、そういう制度が現在ない、国の制度がある感染症とはちょっと別の感染症のようですので、これに対しての補助制度がないということで、ただ、きちんとした対策を講じておかないと、このボツリヌス菌を何かカラス等が他の牧場に菌を運んで、他の牧場でも同様の牛の大量死ということが発生しかねないということで、放置しておくわけにはいかないということで、牛の死体に係る処理費に対する補助、それから、家畜の牛に対するワクチン接種の補助、それから、先ほど言いましたように、カラスが媒介をするということなので、そのカラスが牛舎等に来ないように防鳥ネットを設置すると、そういったことに対する補助ということでございます。

 6月の補正予算については、以上でございます。

 続きまして、6月定例議会に提出する議案の概要について説明をさせていただきます。

 まず、予算は、先ほど説明いたしました令和5年度奈良県一般会計補正予算でございます。それから、あとは、国の法律改正に伴う条例の改正、文言修正とか条ずれの修正といったものが多いんですけれども、記者発表の中で触れるといたしましたら、この条例の最後に知事の退職手当の特例に関する条例というのがございますけれども、これは、選挙公約でございました私の1期目の退職金を支給しないというふうにするための条例案でございます。あとは政策的な条例はございませんので、ちょっと説明のほうは割愛させていただいて、もし個別にご質問があれば、対応させていただきたいと思います。

 それから、ちょっと1点だけ宣伝をさせていただきたいんですが、さっきの後援会の画面の中で、経済観光振興ということで、2025年の大阪・関西万博を絶好の好機と捉え、大阪、京都など近隣府県と連携し、体験型観光の強化など、インバウンドの取り込みを図るという政策がございますが、早速、来月10日の16時から、桜井市立図書館で開催される奈良県市町村サミットにおきまして、公益財団大阪観光局理事長、この公益財団大阪観光局というのは、大阪府と大阪市の観光部門を外出しして、府と市の観光部門が一体化した、そういう公益財団法人なんですが、そこの理事長で、元観光庁長官の溝畑宏さんという方に大阪・関西万博を好機とした関西での観光振興についてということでご講演をいただく予定にしております。大阪のほうでは、この万博を契機として、どうやって観光を盛り上げていくのかということをいろいろと既にご準備されてるというふうに思いますので、大阪で今やろうとしているということを発表していただいて、奈良県としても大阪の取組に学んで、万博を生かして観光客の取り込みを図るにはどうしたらいいのか、そうしたヒントをいただこうというふうに思っておりまして、今回招聘した次第でございます。既に6月8日付で資料のほうはお配りさせていただいておりますので、ぜひ当日は取材に来ていただければ幸いかと存じます。

 私からは以上です。

 

 

司会:

 ありがとうございました。

 

 

司会:

 それでは、質疑応答に移らせていただきます。

 ご質問がございます方は、挙手にてお願いをいたします。

 朝日新聞さん。

 

 

記者:

 7ページの子どもの医療費助成の拡充なんですけど、たしか医療費助成の拡充って、各市町村でトレンドになってたって最近聞いてたんですけど、それぞれが独自に医療費助成を拡充していったのが、この8月でもう全てがそろうと。それを見越して、県としては2分の1の補助をしますと、そういう順番ですかね。

 

 

知事:

 はい。

 

 

記者:

 2分の1でよろしいんですかね。

 

 

知事:

 2分の1です。

 

 

記者:

 はい、ありがとうございます。

 

 

知事:

 あと、同時に所得制限の撤廃というのも実施します。

 

 

記者:

 これは、県の施策ですか。

 

 

知事:

 今までは、高所得の人に対しては、県のほうは補助してなかったですよね。

 

 

担当課:

 はい、そうです。県の補助制度として、所得制限があったんですけど、それをこの機会に撤廃させていただくということでございます。

 

 

記者:

 それと、先ほどの条例のほうの退職手当の特例ですけれども、公約に出てたのは僕も見させてもらったんですけれどもね。おおむね1期の退職手当ってどれぐらいのものなのかということと、それと、改めて、退職手当を受け取らないということの意味ですね、それを改めて教えてください。

 

 

知事:

 詳細な金額、分かりますか。僕の認識では3,500万ぐらいだったと思うんですけど。

 

 

知事:

 ちょっとすみません、調べますので。

 これを実施する意義なんですが、昨日もいろいろ発表させていただきましたが、徹底した行財政改革を行っていくというのが選挙での公約でもあり、私の施政方針でございます。そうすると、当然痛みを伴うケースもございますので、痛みを伴うそういう行財政改革をやる上で、まず、それを推し進めるトップが模範を示すと。トップ自ら痛みを受けると、感受するという必要がございますので、そのために実施をするものでございます。やっぱりトップ自ら身を切る改革をしないと、周りの人たちはついてきてくれないだろうと、そういう思いでございます。

 

 

記者:

 周りというのは、何を指してるんでしょうか。

 

 

知事:

 周りというのは、県の職員もそうですし、あるいは、県からいろんな事業の発注を受ける、県と契約関係にある事業者、あるいは、今具体的にはないですけど、今後、市町村との関係で、市町村に対してちょっとご負担を求めるとか、具体的には今ないですけれどもね。あるいは補助金を削るとか、そういったことはあるかもしれませんので、そうした方々を想定しておるところでございます。

 

 

担当課:

 退職金の金額ですけど、手元の計算で3,548万7,648円と計算されてます。

 

 

記者:

 ありがとうございます。

 

 

司会:

 NHKさん。

 

 

記者:

 資料の2ページ、物価高騰克服のための支援策という3本柱の施策のことなんですけれども、このように働く人、事業者、また求職者の事業っていうのをワンセットとして進めていくというところの狙いについて教えてください。

 

 

知事:

 長らく日本経済が低迷してる原因として、やっぱり給料が上がらないというところがあるかと思います。今、国のほうでも賃上げをして、それで内需を拡大するという政策を推し進めておりますけれども、県としても、そうした賃上げと、それに伴う内需の拡大ということが持続的な経済成長には必要だと思っておりますので、国の取組と呼応して、奈良県においても同様の趣旨から、賃上げをした事業者に対する支援ですね。当然賃上げをするということは、経費が増えますので、1人当たり5万円ではございますが、それを補助するということと、あとは、企業等で頑張って働いてる方にプレミアム付のクーポン券を配って、消費を拡大してもらおうと。消費を拡大すれば、この図にもありますけれども、県内消費が活性化すれば、県内企業等の売上も上がるだろうと。それがまた、売上が上がることで賃上げにもつながるだろうと、そういう好循環をもたらしていきたいと。それと、やはり今、人手不足と、どこの企業も人手不足ということに苦しんでおりますので、それを支援するために、休職中の方を支援するということでございます。

 

 

記者:

 ありがとうございました。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 産経新聞さん。

 

 

記者:

 物価・エネルギー価格の高騰なんですけれども、今は電力だったり、ガスだったり、相次いで上がってるかと思うんですけれども、現状でどんなところに県民の生活に影響が出てると知事はお考えでしょうか。

 

 

知事:

 そうですね、やっぱりかなり電気代が上がってますので、例えば心配されるのは、これから暑くなる中で、冷房の使用を差し控えるという方が出てきたら、これ逆に熱中症にもなりやすいわけですから、そういう心配なく、電気代のことを多少忘れて、もちろん無駄なエアコンを使うのはよくないんですけど、高齢者の方とか、エアコンを使わなきゃいけない人が、電気代が高騰してるために、エアコンの使い控えをして熱中症にかかるといったことがないようにしていきたいと思いますし、やっぱり事業者さんのほうからも、かなり電気代が高騰して、経営が圧迫されてるという話は聞いております。例えばこの前も農家の方とお話しする機会があったんですけれども、ハウスなんかをやっておられる方とか、あるいは、製材所なんかをやってる人の話も聞きましたが、当然製材所とかでは電気をたくさん使いますからね。やっぱり電気代の高騰で、ちょっと経営が圧迫されてるというような話は聞きましたので、個人の方、事業者の方ともに電気代にはちょっと苦しんでいるのではないかなとは思います。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 毎日新聞さん。

 

 

記者:

 補正予算のところで、子育て支援のところとかもそうですし、幾つかご自身の公約と関わってくるところがあるというふうに先ほど説明を受けたんですけれども、これは、知事が就任してから、担当部局のほうにそういう公約があるっていうふうに何か知事のほうから働きかけがあったのか、それとも、部局のほうで前々から進めていたことが公約と一致する部分があったということなのか、どちらなのかちょっとお教えいただけたらばと思います。

 

 

知事:

 正直なところを言いますと、担当部局が気を利かせて、こういう政策を打ち出してきてくれたということでございます。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 読売新聞さん。

 

 

記者:

 2点あるんですけども、まず1点目、ヤングケアラーなんですが、今回、支援体制を整えるということですけども、本格的に稼働していくのはこれからにしても、ヤングケアラーに対して、どのような支援が具体的に必要になっていくか、今、知事のお考えというのを聞かせていただけますか。

 

 

知事:

 県で、以前、公立の中学生、高校生に対するアンケート調査っていうのをしてるんですね。回答があったのが、中学生が約2万6,000人、高校生が1万5,000人なんですけれども、必要になったら、またこれ資料をお出ししますけど、その中学生2万6,000のうち、週3日以上家事や家族の世話を行う生徒数約2,300人、週3日以上家事や家族の世話を行う生徒のうち、平日に3時間以上時間を費やしている生徒っていうのが207人、別に家のお手伝いをするっていうこと自体は、それはいいことでもあるので、この数字自体が問題だとは思わないんですけれども、そのことで、それがきついと思ってる生徒さんが79人、中学生ですね。その79人のうち、よく欠席するっていう方が16人いました。先ほど、週3日以上、平日3時間以上家族の世話や家事に時間を費やしてる生徒さんが200人いるって言いましたけれども、その中で、家族のことだから相談したくないっていう人が25人、相談しても解決しないから、相談したくないっていう人が40人いるというデータがございまして、なかなか相談したくても、ちょっと恥ずかしいっていうような思いがあるのかもしれませんが、そもそも相談をしない人がいると。孤立しているという状況がある可能性があるので、まずは、その掘り起こしといいますか、家族の世話や家事を本来の手伝いの領域を超えてやらざるを得ない、そういう子供たちを把握して、その話を聞いて、じゃあ、学校なり、行政がどんな支援ができるのかということを考えていく。まずはニーズ把握から、まずは、その対象者の掘り起こしとニーズ把握から始めることがあるというふうに思いましたので、掘り起こしとニーズ把握のためには、やっぱりマンパワーが要りますので、そういう意味で、スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーを合計で14名増やすという政策をしたんですけれども、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、もともと現場からもっと増員してほしいという要望があったそうなので、ヤングケアラーの支援にとどまらず、先ほど言ったようないじめとか不登校とか、そういう様々な子供を取り巻く、子供が抱える悩みの解決の支援に当てられるように、14名と、割と多めの増員だと思うんですけれども、それをしていきたいと、こういうことでございます。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 もう1点、これは10ページ目の未利用資産の貸付ですか。これっていうのが興味深いなと思ってるんですが、まずは、スタートアップ企業を対象にした理由、それから、この基準を満たすような設備改修っていうのは具体的に何を指すのか、教えていただいてもよろしいでしょうか。

 

 

知事:

 スタートアップ企業として、どういう業者がいるかということですか。

 

 

記者:

 まず、スタートアップ企業を対象にした理由をお伺いしたいです。

 

 

知事:

 理由ですね。やはり県としても、産業振興をして、雇用を拡大するということは大変必要な施策、重要な施策だと思っております。やっぱりスタートアップ企業っていうのは、そもそも資本がない、オフィスもない、そういうところから始まりますので、そういうオフィスもないし、オフィスを借りるお金もないというような人こそ、行政が支援する対象になるんじゃないかということで、産業振興の一環としてスタートアップ企業の支援を行うことにしたということです。

 基準、まず、耐震性能を備えていなかったりする建物がございますし、例えばこの田原本の職員住宅は住居用ですから、オフィスとして使うには建築基準法上の基準を満たしていない場合もありますので、そういうオフィス仕様にするための建築基準法上の基準をクリアするための設備改修、及び耐震改修ということでございます。

 

 

記者:

 ああ、これはそういうことですね。オフィスとして使えるようにするという。

 

 

知事:

 そうです。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。質問はよろしいでしょうか。

 産経新聞さん。

 

 

記者:

 電力調達のことでお伺いしたいんですが、競争性の確保と電力使用量の削減というのが目標としてあると思うんですけれども、一方で、災害時などの県庁だったり、県の施設というのは、拠点といいますか、司令塔になるときもあると思うんですが、電力の安定性だったり、安全性だったり、そこら辺の担保というのはどうやってしていくんでしょうか。

 

 

知事:

 停電した場合は、多分、非常用電源が、県庁とかそういう施設にはあるんじゃないかと思うんですけどね。どうですか。そういう非常用電源は別途あると思いますので、災害時の対応は可能だと思っております。

 

 

記者:

 その電力会社だったり、入札のときの条件として、そこで安定的に電力が提供される、そういうのは何かしらの条件が入ってくるのでしょうか。

 

 

知事:

 当然それはそうですよね。途切れたら困りますので、当然そういったことも入札の条件に入ってくると思います。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 朝日新聞さん。

 

 

記者:

 今度、6月定例会が知事にとって最初の議会の本格的なデビューだと思うんですけども、最初に多分施政方針を話されると思うんですけども、これは初日にされるご予定ですか。

 

 

知事:

 はい。

 

 

記者:

 どんなことを今、話をされようというふうに考えてらっしゃるかというのをお聞かせいただければ。

 

 

知事:

 そうですね、選挙中も繰り返し言ってきましたし、5月8日の就任時にも言いましたが、基本的な県政運営に関する方針ですね、大きな方針を示させていただくことになると思います。ただ、これまで言ってきてることと全く違うことを言うわけではなくて、これまで言ってきてることをまとめてお伝えするということになると思います。

 

 

記者:

 それも来年度以降の例えば予算編成に関わるような、こういう方針で臨みますとか、そんなお話までされるおつもりですか。

 

 

知事:

 そこまでは入りません。

 

 

記者:

 今回の事業見直しについても、施政方針では触れられるご予定ですか。

 

 

知事:

 若干触れるぐらいです。個別の事業については、既に各会派ごとに説明させていただき、資料のほうもお渡ししてますので、それを見ていただいて、あとは、代表質問とか一般質問でご質問が出た際に、それに答えるという形で、あまり施政方針演説で詳細について説明する予定はないです。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 奈良新聞さん。

 

 

記者:

 今回の発表には入ってないんですけど、特別職の人事案件を6月議会に提案される予定があるかどうかと、現時点で何か方針があれば、教えていただけますか。

 

 

知事:

 副知事のうち1名、国から来ておられる土屋副知事は国に帰るということが予定されてますので、その後任の副知事の人事案件について提案する予定ですが、これまた別途日を改めてちょっと記者の皆さんにご説明したいと思っております。

 

 

記者:

 それは、何か時期が来たから、国に帰られるということでしょうか。

 

 

知事:

 そうです。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 幹事社さん、よろしいでしょうか。

 それでは、以上をもちまして令和5年度6月補正予算案等の知事記者会見を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

 

 

知事:

 ありがとうございました。

 

 

※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。

また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。

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