知事コラム

　知事に就任して2か月が経ちました。実に様々な県政の課題に対し、次から次に最終的な判断を下すことを求められる毎日ですが、大きなやりがいを感じ、精力的に仕事に取り組んでいます。
　初めの1か月間は主に前知事が手掛けていた大規模プロジェクトの見直しに取り組みました。この過程で、知事の権力の大きさを再認識するとともに、思いつきで始められたかのような事業は見直す決断をしました。この見直しにより、今年度の予算で約70億円、後の年度分も含む総事業費で約4,730億円の税金の支出を節減しました。
　「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する。」というのは、19世紀の英国の歴史家ジョン＝アクトンの有名な言葉です。権力者は常にこのことを自戒せねばなりません。もちろん私も同様です。知事には県議会、マスコミ、選挙というチェック機関が存在し、絶対的権力ではありませんが、その権力は選挙によって県民の皆様からお預かりしたものであり、常に県民のために行使しなければならないことを肝に銘じています。