令和5年9月20日(水曜日)知事定例記者会見

【発表案件】
○県内で利用できるデジタル通貨を活用した「働く人応援クーポン」を発行します!
○「食べて応援!福島県海産物フェア@奈良県庁食堂」について

【質疑応答】
○同性パートナーに対する扶養手当の支給について
○ホテル誘致について
○観光戦略本部の立ち上げについて
○新型コロナの10月以降の医療提供体制等について


 

 

司会:

 おはようございます。ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。

 本日の記者会見は、ユーチューブ、奈良県公式総合チャンネルでライブ配信しております。また、本日配付しております記者会見資料は、奈良県のホームページに、ライブ配信と同時に掲載しております。

 本日は、知事からの発表案件が2件ございます。それぞれの発表後に質疑応答の時間を取らせていただきます。

 

 

【発表案件】県内で利用できるデジタル通貨を活用した「働く人応援クーポン」を発行します!

 

 

司会:

 まず、1件目の発表案件は、「県内で利用できるデジタル通貨を活用した『働く人応援クーポン』を発行します!」についてでございます。

 それでは、山下知事から発表いただきます。知事、よろしくお願いいたします。

 

 

知事:

 資料に記載のとおり、奈良県内在住の被雇用者を対象としまして、1口1万円の購入で1万5,000円分使えるデジタルクーポンを抽選で最大15万人に発行をさせていただきます。

 その趣旨は、物価高騰の状況下で、頑張って働いておられる人が、賃上げが物価上昇ほどは上がっていないということで、そういう物価高騰の状況下で働く人を応援するために、こうした制度を実施するものでございます。それに併せて、県内消費を促進するということも、当然その趣旨の一つでございます。

 この働く人応援クーポンの仕組みでございますが、広く普及しているPayPayを使いまして、奈良県内のPayPay加盟店で利用できるクーポンという形で提供をいたします。PayPayを利用した県内限定で利用できる独自のクーポン事業というのは全国で初めてだということでございます。

 応募受付期間は、本年10月2日から10月22日まで、抽選結果の通知予定日は本年11月13日、クーポンの利用可能期間は、11月13日から来年の2月29日までとなっております。応募方法につきましては、PayPay内のミニアプリを活用して応募することができます。詳細については、ホームページに掲載するとともに、そこにあるQRコードからもアクセスすることができます。

 まずは以上です。

 

 

司会:

 ただいまの発表案件について、ご質問がございます方は挙手にてお願いいたします。

 産経新聞さん。

 

 

記者:

 応援クーポンですけれども、まず、物価高騰の状況下というのを知事は今どのように認識されてますでしょうか。

 

 

知事:

 そうですね、特にガソリンはリッター180円ぐらいであったり、すごく高いですよね。あと、サンマが関東のほうでは1本500円するみたいですけど、本当にかつてないぐらい物価が高騰しています。先ほど言いましたが、物価上昇率ほどは賃上げが進んでないということで、多分いろいろ生活にご苦労されている方も多いのではないかというように思っておりますので、そうした人を少しでも応援したいということでの本制度でございます。

 

 

記者:

 さきほど県内の消費についても促進というのを仰ってたと思うのですけれども、クーポンを使用する人側もあると思うのですが、店舗といいますか、そういうところにどのような影響、効果があるとお考えですか。

 

 

知事:

 総額ではそんなに多くはないので、劇的に県内消費が増えるとは思っていませんけれども、これをきっかけに、今までは大阪や京都でお酒を飲んでいた人が奈良県内でお酒を飲んだり、ご飯を食べたりするきっかけになればいいなと、あまり地元の店は行ってなかったけど、このクーポンがあるからちょっと行ってみようかみたいな、そういう地元のよい飲食店や小売店を見直すきっかけになるのではないか、その魅力に気づくきっかけになればいいのではないかなとは思います。

 

 

記者:

 分かりました。

 ちなみに、今の時点で何店舗ぐらいが参加しているか分かりますか。

 

 

担当課:

 県内で、登録だけでいくと、約2万ヶ所程度と聞いております。重複や、ここ最近使われてないという例があるので、実際にはもう少し少なくなると思います。大体1万数千ヶ所と聞いております。

 

 

【発表案件】「食べて応援!福島県海産物フェア@奈良県庁食堂」について

 

 

司会:

 2件目の発表案件に移らせていただきます。

 2件目は、「食べて応援!福島県海産物フェア@奈良県庁食堂」についてでございます。

 知事、よろしくお願いいたします。

 

 

知事:

 前回の定例記者会見でご質問があった内容ですが、福島の原発からの処理水の海洋放出によって、中国が禁輸をするといったことで、風評被害が起きておりますので、福島県の水産業者を支援するという趣旨から、奈良県庁の食堂においても福島県産食材を使用したメニューの提供を始めたいと思っております。

 提供期間は10月3日から12月末までと考えておりまして、毎週火曜日と木曜日の週2回提供したいと考えております。営業時間は11時から午後2時までで、食材は、福島県産のブリやシラスを使ったメニューを考えております。そのブリや福島県産の食材を使った定食、あるいは海産物をカレーの具材にするメニューを考えています。週2回の提供を予定していますが、仕入れ状況によって変更する場合がありますし、おおむね定食とカレーでそれぞれ1日各20食を想定していますので、なくなり次第、終了します。

 なお、10月2日月曜日の午前11時から、県庁6階食堂において、私が試食しますので、よろしければ取材いただければと思います。

 私からは以上です。

 

 

司会:

 ただいまの発表案件について、ご質問がございます方は挙手にてお願いいたします。

 毎日新聞さん。

 

 

記者:

 福島県産ぶりの幽庵焼セットは定食として提供されるもので、さらに、これと別で福島県産の食材を使ったカレーも20食あるということですか。

 

 

知事:

 おっしゃるとおりです。

 

 

記者:

 10月3日の初日からですか。

 

 

知事:

 そうですね。3日から定食とカレーと両方です。

 

 

記者:

 それぞれ20食ずつということですね。

 

 

知事:

 はい。

 

 

記者:

 分かりました。

 知事が2日に試食されるのは、何のメニューですか。

 

 

知事:

 定食の予定です。

 

 

記者:

 定食を食べるということですね。分かりました。

 近隣府県でこういったことがあったことを受けて、今回するということだと思いますが、改めてこのフェア通じてどのようなところを期待していますか。

 

 

知事:

 中国が輸入を禁止したことで、福島の漁師さんとか、水産業者等々は、やはり売上げの低下といったことが起きていると思いますので、少しでも力になればという思いでございます。

 

 

記者:

 ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 朝日新聞さん。

 

 

記者:

 今回のこの県庁食堂は、知事のご判断というか、ご指示から始まったものなのかという点をお聞かせいただきたいのが1点。もう1点、実際に仕入れ等は、どういう調整を現地とされたのか、それほど難しくなかったのかどうかという、その辺りを教えていただけますか。

 

 

知事:

 これは私が言い出して、やることでございます。食堂を運営している事業者さんや福島県産の海産物を取り扱っている業者さんによると、関西では福島県産海産物の取引量が関東と比べてもともと少ないので、輸送コストがかかる分、関西周辺で取れる魚介類と比べると若干価格が高くなってしまうということでございます。そのため、食堂の利用者には申し訳ないですが、定食が800円から1,200円、カレーが850円から1,000円で、お高めではありますが、その分は福島県を応援するという趣旨で、ぜひともご利用いただければと思っております。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 毎日新聞さん。

 

 

記者:

 もう一度、値段の確認をさせてください。

 

 

知事:

 定食が800円から1,200円、その日によって仕入れる具材でメニューも変わってきますので、値段も変わってきます。

 

 

記者:

 日によって違うんですね。

 

 

知事:

 そうですね。このブリの幽庵焼セットがずっとあるわけではありません。また違う食材を使った定食の場合は900円になったりするかもしれないということです。

 

 

記者:

 ずっとブリではなくて、ほかの魚や別の海産物になったりするということですか。

 

 

知事:

 そういうことです。

 

 

記者:

 カレーは何円から何円とおっしゃいましたか。

 

 

知事:

 カレーは850円から1,000円で、一般のカレーは490円なので、ちょっと高めですね。定食は、一般の定食が600円なので、定食はそれほどでもないですが。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

同性パートナーに対する扶養手当の支給について

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、その他のご質問も含めて、ご質問がございます方は挙手にてお願いをいたします。

 共同通信さん。

 

 

記者:

 先週、札幌地裁で、同性パートナーを持つ元北海道職員の方に対して、扶養手当の支給を認めない判決がありました。一方で、同性パートナーに対して扶養手当の支給を認めている自治体もあります。奈良県においては、現時点で明文化はされていないかと思いますが、今後、新たな条例の制定など、何か進めていく意向はおありでしょうか。

 

 

知事:

 先日、全国の県の状況が新聞で報道されていて、たしか、奈良県では同性パートナーに対する扶養手当の支給を認めていたんじゃないかと思います。

 

 

記者:

 新聞社によっては、各社の取材に基づいて、支給できると分類しているところもあったかと思いますが、私が取材したところでは、事実婚は現在認められており、その中に同性婚も含まれる余地があるという回答でした。ただ、実際に職員から同性パートナーに対する扶養手当を請求された事例がまだなく、具体的な判断については今後の課題で、札幌地裁の判決の行方も見守りたいということでした。札幌地裁の判決では請求は棄却されましたが、一方で、現在の社会状況において同性パートナーに対する支給を認めないのは適切ではないという意見もあり、しっかり規定を明文化している自治体もあります。奈良県の場合は、明文化はされていない状況ですので、解釈次第かとは思いますが、その辺り、どうされる予定なのか伺えたらと思います。

 

 

知事:

 現在、奈良県としても同性パートナーシップ制度を導入するか検討中で、結論が決まったら近いうちに発表させていただきたいと思ってます。

 

 

記者:

 職員の給与と併せて、ファミリーシップ制度やパートナーシップ制度の充実も検討するということでしょうか。

 

 

知事:

 そうですね。既に県内でも、たしか生駒市や天理市など、複数の市町村でやっていると思いますが、それと同様の制度を奈良県としても導入するか、現在検討中ということでございます。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

ホテル誘致について

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 奈良新聞さん。

 

 

記者:

 8月に、奈良県産業共励会から、奈良県中小企業会館と奈良商工会議所会館の跡地を利用したホテル計画の中止を求める要望書が提出されたと思いますが、それに対して、現時点で何かお考えがありましたらお聞かせ願えますか。

 

 

知事:

 奈良商工会議所が所有している会館と、奈良県が所有している中小企業会館を両方とも事業者が必要に応じて解体し、その敷地を一体化してホテルを誘致するという計画です。前知事の在任中から進められていた計画ですが、私としては、非常にいいアイデアだと思っておりまして、ホテル誘致を中止するつもりはありません。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 日本経済新聞さん。

 

 

記者:

 少し先の話ですが、11月に「奈良県宿泊施設立地セミナー2023 in 東京」が予定されていて、知事が自らトップセールスに行かれると思います。個別のテーマで知事自身がトップセールスを行うのは初めてだと思いますが、そこで、知事の意気込みや、奈良の宿泊施設についてどのようなポイントをアピールされる予定なのか教えていただければと思います。また、星野リゾートの星野代表がゲスト講演されると思うんですけど、先日、奈良監獄ホテルの開業が2年遅れるということが発表されましたが、それについての感想を聞かせていただければと思います。

 

 

知事:

 まず、1点目のご質問についてですが、最上級のクラスのホテルは、先日オープンした紫翠ラグジュアリーホテルや、JWマリオットなど、割とあると思います。県が誘致したふふ奈良もそれに分類されると思います。ただ、アッパーミドルぐらいのホテルがあまりないと思うんですよね。ホテル日航奈良とか、奈良ホテルはどちらに分類されるのか微妙ですが、JWマリオットと比べると、価格帯は少し低いように思います。ですので、奈良ホテルとか、ホテル日航奈良のようなホテルがもう少し増えればいいと思っています。星野リゾートの監獄ホテルのオープンが遅れるのは残念ではありますが、前例のない取組ですし、いろんな障害があることを考えると、やむを得ないのかなと思っております。

 

 

観光戦略本部の立ち上げについて

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 日本経済新聞さん。

 

 

記者:

 知事は、公約として観光戦略本部の立ち上げを挙げられていましたが、現在の検討状況や準備状況、また、民間の方の参画について、現状を教えていただければと思います。

 

 

知事:

 その件については、私の考えがまだあまりまとまっておらず、担当部局でも検討してくれているようではありますが、まだ担当部局との打ち合わせも行っていない状況です。もう少しコンセプトや人選をよく検討してからやりたいと思っています。提言を出すことが目的の諮問機関みたいなものは、過去に例があるんですが、そういったものはあまり意味がないと思いますので、提言をすぐに実行できるような意味のある会議体にしていきたいと思っています。そういう意味では、人選が非常に重要だと思っています。現在いろいろと検討し、考えを巡らせている最中ということでございます。

 

 

新型コロナの10月以降の医療提供体制等について

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。

 読売新聞さん。

 

 

記者:

 新型コロナウイルスについて、先週、政府が病床確保料の見直しを行うと発表しました。奈良県では、8月に病床数を増やしていたと思いますが、病床数の削減や変更についてのお考えをお伺いいたします。

 

 

知事:

 既に報道されているとおり、国は10月1日から方針を変更する予定で、これは、来年4月1日からの医療体制を通常どおりの形にすることが目的です。要するに、コロナ特別体制ではなく、通常の診療体制に完全移行するための方針変更と認識しております。病床確保について、10月1日からは感染拡大時のみに限定し、通常時は特別な病床確保体制は設けないということで、奈良県としても、国の制度に準拠して対応していきたいと思っております。感染拡大時のみ、病床を確保するわけですが、その際の確保病床数は最大130床程度を見込んでおります。以上です。

 

 

記者:

 ありがとうございます。

 

 

司会:

 ほかに質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 幹事社さん、よろしいでしょうか。

 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

 

 

 

 

※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。

また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。

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