第7回定例会議(令和5年8月30日開催)

開催概要

報告事項

県立高等学校における特色ある教育等の推進について(pdf 323KB) <高校の特色づくり推進課>

2

学校運営協議会を設置する学校の委員の委嘱、任命について <人権・地域教育課>

 リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

 

その他報告事項

1

第66回奈良県学童水泳記録会 実施報告 <健康・安全教育課>



令和5年度第7回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
 令和5年8月30日 
 10時30分

 

<閉会>
 令和5年8月30日
 11時20分

 

<会議場所>
 教育委員室

 

<委員出欠>
 伊藤忠通(出席)
 上野周真(出席)
 田中郁子(出席)
 伊藤美奈子(欠席)
 三住忍(出席)

議案及び議事内容

<議案>

報告事項1  県立高等学校における特色ある教育等の推進について

 報告事項2  学校運営協議会を設置する学校の委員の委嘱、任命について

 

<議事内容>

○吉田教育長 「伊藤忠通委員、上野委員、田中委員、三住委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和5年度第7回定例教育委員会を開催いたします。本日は、伊藤美奈子委員が欠席ですが、定足数を満たしており、委員会は成立しております。奈良県教育委員会会議傍聴規則第2条の規定に基づきまして、1名の方が傍聴券の交付を受けられています。」

○吉田教育長 「報告事項2については、各種委員の委嘱に関する案件のため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の報告事項2については、非公開で審議することとします。」

○吉田教育長 「報告事項1『県立高等学校における特色ある教育等の推進』について、ご報告をお願いします。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「県立高等学校における特色ある教育等の推進について、報告いたします。
  前回の定例教育委員会においていただきました様々なご意見を踏まえ、再度の報告となります。本日は、前回にご意見を頂戴しました『1.普通科等における特色ある教育の推進』のうち『(1)進学教育の推進』を中心に説明させていただきます。
  まず、進学教育では、組織的・計画的に学力の向上を図る取組を推進し、生徒が主体的に社会の形成に参画し、持続可能な社会の発展に寄与できる資質・能力を身に付けるとともに、生徒の進路希望の実現を図ることを目的として実施してまいりたいと考えています。前回、探究活動充実についてご意見を頂戴しました。それも踏まえ、学習活動の方法として探究活動を重視することで、生徒が意欲をもって学習に取り組み、主体的に課題発見・解決できる力を身に付けられるようにしてまいります。
  探究学習では、教科の垣根を越えて、生徒自身が自分らしさや将来の生き方等について、自らテーマや課題を設定し、その目標に対して他者と共に試行錯誤しながら、能力や知識を養っていくことができます。そのため探究学習をとおして、生徒はこれからの社会で必要とされている、個々が考えるウェルビーイングの向上ができるとともに、持続可能な社会の創り手としても成長できると考えています。また、探究学習は生徒自身が興味のある課題に取り組むため、学習へのモチベーションがアップします。学ぶ楽しさを知ることができることで、従来の教科学習における学力の向上も期待され、結果として、生徒一人一人が希望する進路に進学できると考えています。
 『(2)ICT教育の推進』については、山辺高等学校を指定校とし、充実を図ります。
  また、『2.専攻科における特色ある教育の推進』については、宇陀高等学校のインクルーシブ幼児教育において、ダブルスクールの推進、有給インターンシップの推進、実習助手・寄宿舎指導員の採用試験の一部免除などを行い、一層の充実を図ります。
  なお、前回スポーツ・文化芸術活動の推進について報告いたしましたが、こちらについては、次回9月12日の定例教育委員会で指定校等を具体に示し、報告をさせていただきます。
  以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤(忠)委員 「進学指導ではなく進学教育という言葉を使われていることがポイントと考えています。重点校は、受験指導だけではなく、規定されているような目的をもって指導され、推進校は、地域の中学校や高等教育機関との連携、例えば奈良北高等学校は奈良先端科学技術大学院大学との高大連携、橿原高等学校と五條高等学校は中学校との連携に視点を置いて進学教育を推進するという理解でよろしいですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「はい、そのように考えています。」

○吉田教育長 「今は十津川地域だけが、中高連携教育の制度で取り組んでいます。今回は中高連携教育まで発展する可能性を含めた推進と考えています。」

○三住委員 「中高一貫教育になると入試がなくなるということですか。」

○吉田教育長 「入試をなくすと生徒が勉強しなくなりますので、入試に代わるものとして、英語教育で英語検定を取得した中学生を受け入れていく事もできます。もちろん3教科の検査をすることも可能です。連携型の入試をどのようにするかについて、今後の課題として検討していきます。」

○田中委員 「進学教育重点校の対象校の選定基準が明確に示されていますが、進学教育推進校では、地域の中学校や高等教育機関との連携状況という定性的な基準になっていますので、進学教育推進校についても、定量的な基準があればわかりやすいのではないでしょうか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「定量的な基準で示す事は難しく、高等教育機関や市町村との連携をしているかが基準になります。」

○吉田教育長 「地域に信頼される学校づくりということも、適正化の趣旨にあります。例えば英語教育を中高で連携して進めると記載できればよかったが、そこまで具体化できない状況で進学教育推進校を指定しています。今後委員お述べのとおり、各校が定量的な取組を打ち出した上で推進していければよいと思っています。」

○三住委員 「進学教育重点校を指定することで、公立高校が進学教育の取組をするのであれば、中学受験よりも高校受験で頑張ろうと考える生徒や保護者が増えるイメージはありますか。」

○吉田教育長 「この取組を活用して進学実績を上げて、大学へ進学をするのに中高一貫でなくても進学できると発信はしていきたいと考えています。進学実績を上げるためにどうすべきかは、県教育委員会と協力して学校独自に考えながら、例えばAIドリルを導入していくのかなどを考え、予算要求をしていくことになります。」

○三住委員 「中学受験だけではなくて、公立高校でも大学進学に向けて頑張ってもらうこともよいと思います。」

○吉田教育長 「各学校の校長はそのような発信をしたいので、県教育委員会としてその要望に応えています。このまま行くと大学進学は中高一貫教育でないとできないという保護者に対して、公立高校からでも大学進学できる道もあるとアピールになればいいと思っています。」

○三住委員 「経済的な負担も減るので、幅が広がっていけばいいと思います。将来的に子どもが減ると、国公立大学の上位は生徒が集まるが、私立を受験する生徒が減り、私立大学の入学者の幅が広がり入学しやすくなる。県と近畿の私立大学が提携して生徒が入学できるようにすればいいのではないでしょうか。例えば、英語や建築を学びたいとなったときに、受験勉強をあまりしなくても大学で学ぶことができるつながりをもってもらいたいと思います。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「すでに各学校での大学等との連携は、それぞれの学校の特色を生かしながら進めているところです。この取組に県教育委員会としてもサポートしていきたいと思います。」

○伊藤(忠)委員 「別の視点で、進学教育推進校の選定基準が連携状況となっていますが、ここに上がっている推進校の生徒もほぼ大学進学していますね。大学進学を見据えて推進校になっているのですか。」

○吉田教育長 「そうです。橿原高等学校は、英語教育で中高連携をしようとしています。五條高等学校で今検討しているのは、高等学校文化連盟にある弁論での連携を考えています。弁論部がある学校は、公立高校では少ないという実態があります。五條高等学校で弁論部の活動の活性化を進めるにはどうすればよいかについて校長と話をしています。弁論教育は、ディベートを公共等の授業で行ったり、中学生と一緒にディベート大会を行ったりなど、今、一番大事にされている教育を行うことで中高連携を進め五條高等学校を活性化するのはどうかと話をしています。」

○伊藤(忠)委員 「将来を見据えて、大学へ進学して人生のプランを考えるが、進学教育推進校の場合は、中高の段階で個性を磨いて大学へ進学して自分の行きたい道へ行くイメージですね。」

○吉田教育長 「いろいろな生徒の多様性を広げる方法として、地域と連携していければよいと考えています。」

○伊藤(忠)委員 「そのような意味で考えると、正に特色ある教育の取組として方向性はよいと思います。」

○吉田教育長 「ありがとうございます。次回、部活動の推進について報告がありますが、スポーツでは御所実業高等学校でラグビーを、広陵高等学校ではレスリングや野球、サッカーなどの推進と、文化部では、高等学校文化連盟からマイナーな部活動が推進できていないとのお話もあり、吟詠剣詩舞を橿原高等学校で推進し、中学生にも知ってもらう事や、先程お話しした五條高等学校で弁論を推進していくなど、高等学校文化連盟ともタイアップしながらスポーツと文化の両面で、推進校の決定をいただくことになります。」

○伊藤(忠)委員 「今お話に出てこなかったですが、音楽や美術は高円芸術高等学校ではないのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「高円芸術高校は、学科として学んでいるので、部活動としての指定は今のところ考えていません。」

○吉田教育長 「高円芸術高等学校は、学科で芸術がありますが、今後部活動で出てくれば検討します。」

○三住委員 「全く違った話になりますが、南海トラフ地震が30年以内に70~80%の確率で起こるといわれ、経済は壊滅すると言われており、今の子どもたちは確実にそれに遭うでしょう。将来的に大震災になれば、食べ物が入ってこなくなり飢饉状態になる。これに対応する学習はあるのでしょうか。必ず起こることを予想した上で、少しでも子どもたちにサバイバルを経験させることが必要であると考えます。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「平成30年から進めてきた適正化がまとまってきましたので、次の段階の高校教育を今後議論していこうと考えておりますので、委員のご助言もいただきながら、これからの高校教育を検討する機会を設けていきたいと思います。」

○伊藤(忠)委員 「防災とか安全安心については、大学では専門の学部ができたりしていますが、高校教育でこのような内容に取り組んでいる学校はありますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「十津川高等学校が地域と連携して、防災教育を進めています。他校では科目としては実施していませんが、探究学習を実施する中で、テーマとして扱っている学校はあります。」

○伊藤(忠)委員「分かりました。そのような内容も、大事な事だと思います。」

○新子健康・安全教育課長 「学校安全の立場で、学校では防災学習を年間計画の中に位置づけて、学年集会やHRなどにおいて実施しています。」

○吉田教育長 「どの学校においても実施していますが、南海トラフ地震を実感できるような取り組みを今後は進めていくのですか。」

○新子健康・安全教育課長 「テーマ的には南海トラフ地震は大事なことですし、おそらくその話題は出てくるかと思います。」

○吉田教育長 「三住委員は、それを子どもたちにしっかり実感させたり、今後の危機に対してどのよう対応能力を付けさせるのかなどを仰っているのですね。」

○三住委員 「私は、直後の危機状態をとりあえず生き残る事よりも、その後の経済危機に、例えば芋を作って食べるなど、食料が入ってこない時にどのように生きていくのかといったイメージが必要と考えています。」

○吉田教育長 「南海トラフ地震の影響を地震の直後だけではなく、しばらく続く長い影響がどのように起こるのかなど、自分で課題を見つけて探究学習で探究していってくれればよいと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

      ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項1については承認いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、ご報告をお願いします。」

○新子健康・安全教育課長 「第66回奈良県学童水泳記録会 実施報告について、報告いたします。
  今年で66回目を迎える奈良県学童水泳記録会が、8月10日にスイムピア奈良で開催されました。この記録会は、県内小学生が一堂に会して、水泳に親しむ機会を提供し、体力の向上及び生涯にわたって運動・スポーツに親しむ資質や能力を育成するとともに、水泳競技の普及を図ることを目的としています。
 今年は、県内56校414名の子どもたちが、50mと100mの自由形、平泳ぎ、50mの背泳ぎ、バタフライといった個人種目と200mのフリーリレー及びメドレーリレーで日頃の練習の成果を発揮しました。
  引き続き、水泳記録会の取組が充実・発展するように、機会を捉えて発信していくとともに、県内児童の体力向上や運動の習慣化につながる取組を推進してまいります。
  以上です。」

○吉田教育長 「ただ今の件について、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○三住委員 「参加者は民間のスイミングクラブに通っている子が多いのか、学校の授業で教えてもらった子が出ているのか、そういった分析はされていますか。ほとんどが民間のスイミングクラブに通っている子であれば民間の成果を披露していることになると思うのですが。」

○新子健康・安全教育課長 「スイミングに通っている子ども、通っていない子どもの両方がいると思いますが、割合については把握しておりません。」

○吉田教育長 「奈良県には小学校体育研究会があり、この研究会に入って頑張っている先生の学校からの出場が多くなっています。特に香芝市などは学校の授業で熱心に取り組み、その成果発表の場として出場されています。」

○三住委員 「他の競技では学校で取り組むとともに民間のクラブでも取り組んで強くなり、そういった選手が上位となっています。水泳の場合も民間であれば室内プールだから暑くないが、学校であればこの猛暑によりプールでの活動が出来ていないのではないかと思います。プールに屋根を付けて、真夏でも活動できるように知事にお願いしてもらいたい。」

○吉田教育長 「この記録会は学校での取組の成果発表となっていますか。」

○栢木所長 「はい。この記録会は学校から申し込み、体育の授業から継続して夏休み期間も練習をして出場するというのが実態です。近年は、三住委員の仰るとおり熱中症の危険や新型コロナ等の理由により練習ができずに、残念ながら出場を見送る学校が増えてきています。」

○吉田教育長 「この記録会は以前は天理プールで開催していたと思いますが、スイムピアに会場が変わった後の反応はどうですか。」

○新子健康・安全教育課長 「スイムピアは公認プールでありますし、水温も28度で一定に保たれていることから選手からは好評です。」

○吉田教育長 「山内次長、子どもたちの様子はどうでしたか。」

○山内次長 「スピードにしても本当に様々なレベルの子がおり、水泳が得意な子ばかりではなく頑張って泳ぎ切る子どもも見られたので教育的な意義は高いと感じました。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項については了承いたします。」

 

非公開議案

報告事項2 学校運営協議会を設置する学校の委員の委嘱、任命について

  非公開にて審議

 

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

      ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」