第8回定例会議(令和5年9月12日開催)

開催概要

議決事項

1 令和5年度教育委員会選奨候補者について <企画管理室>

2

令和5年度奈良県教員等育成協議会委員の委嘱(任命)について <教育研究所>

 リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

 

報告事項

1

県立高等学校における特色ある教育等の推進について <高校の特色づくり推進課>
2 令和6年度使用高等学校用教科書の採択について
<高校の特色づくり推進課>

 

その他報告事項

1

令和6年度奈良県立高等学校入学者選抜実施要項について
1(pdf 171KB)><2(pdf 5000KB)

<高校の特色づくり推進課>

2

教育セミナー2023の実施状況について

<教育研究所>



令和5年度第8回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
 令和5年9月12日 
 10時30分

 

<閉会>
 令和5年9月12日
 12時10分

 

<会議場所>
 教育委員室

 

<委員出欠>
 伊藤忠通(出席)
 上野周真(出席)
 田中郁子(出席)
 伊藤美奈子(出席)
 三住忍(出席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1  令和5年度教育委員会選奨候補者について

議決事項2  令和5年度奈良県教員等育成協議会委員の委嘱(任命)について

報告事項1  県立高等学校における特色ある教育等の推進について

報告事項2  令和6年度使用高等学校用教科書の採択について

 

<議事内容>

○吉田教育長 「伊藤忠通委員、上野委員、田中委員、伊藤美奈子委員、三住委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和5年度第8回定例教育委員会を開催いたします。本日は、委員全員出席で、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「議決事項1については、候補者選定資料に多くの個人情報が含まれるため、議決事項2については、各種委員の委嘱に関する案件のため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項1及び2については、非公開で審議することとします。」

○吉田教育長 「報告事項1『県立高等学校における特色ある教育等の推進』について、ご報告をお願いします。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「県立高等学校における特色ある教育等の推進について、報告いたします。
  8月9日の定例教育委員会においていただきました様々なご意見を踏まえ、県立高等学校における特色ある教育等の推進、特に今回はスポーツ・文化活動の推進についてご報告いたします。
  部活動等において生徒が様々な場面で活躍し互いに学び合い切磋琢磨して成長する中で、競技力や表現力等を向上させ、進路希望にも活用可能な実績や資質・能力を有することができるよう、また、指定部活動等の普及・発展を目指して、部活動等の指導の在り方について計画的・効果的に工夫改善を図ってまいります。
  8月9日の段階では、スポーツ・芸術強化校及び推進校という名称でお諮りしましたが、再度検討する中で、芸術に代わりより幅広く文化を包括できる文化活動という用語に改めさせていただきました。また、今回の指定においては、スポーツ・文化活動推進校のみを指定し、学校の特色化・魅力化を図ってまいります。強化校については、入試での加点も想定しておりましたので、入試制度の変更等を伴うため、周知の期間等を十分に確保する必要があることから、中学生に混乱を招かないためにも、今回、強化校指定は行わないこととさせていただきました。
  推進校の指定基準や支援内容については、お手元の資料のとおりです。推進校として、一覧のとおり緑色がスポーツ活動、水色が文化活動として、各部活動等を指定していきたいと考えております。
  以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤(忠)委員 「今ご説明の中で、もともとの芸術活動を幅広く文化活動に変えられました。要するに文化の中には芸術が入っているということですね。もう1点、強化校は今回指定せずに、推進校だけリストアップしたのですね。実際どのような高校が強化校になっているのか教えていただきたいです。資料を見ますと、文化部門は3つしかないですよね。もう少し、文化に関する推進校がないのかどうか、その辺を教えていただけますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「今回、強化校に考えていた学校も推進校として指定し、学校の特色として推進していく方向で整理しています。文化部につきましては、高等学校文化連盟という組織があり、その団体の先生方とも相談させていただいた結果、特に未普及の部門を中心に推進してもらいたい、とのご意見もありましたので、推進が必要であろうと思われる部門を指定させていただきました。」

○伊藤(忠)委員 「eスポーツは時代を反映していると思います。前回の委員会でも質問させていただきましたが、高円芸術高等学校は美術・音楽を含め多方向に進みたい生徒が進学してくると思います。将来芸術大学に進みたい生徒もいると思いますが、強化校になるのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「高円芸術高等学校については、教科での学びにおいて特色を出していただき、今回は、部活動等というくくりの中で特色を出していただく学校を指定することで整理させていただきました。」

○吉田教育長 「強化校については、入試まで入れた制度として検討していく以上は、インターハイ・国民スポーツ大会を含めた強化ということで、基本的に健康・安全教育課で進めていくという考え方ですね。」

○新子健康・安全教育課長 「はい。」

○吉田教育長 「以前の国民体育大会では、ジュニアから選手強化を目指し、高校の強化校を指定していきました。今後どのようになるか分かりませんが、高校の特色づくり推進課で強化と推進を行うよりも、高校の特色づくり推進課はあくまでも推進で、今後、選手強化が行われれば健康・安全教育課で進めればと考えます。」

○新子健康・安全教育課長 「今後、国民スポーツ大会も見据えて考えていかなければならないと思います。」

○吉田教育長 「例えば大和広陵高等学校のレスリングであれば、ジュニアを集めて強化を行っています。それがいずれ国民スポーツ大会の強化につながるのであれば、健康・安全教育課で強化校に指定していけばよいと思います。このように整理すればよいのではないでしょうか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「高校の特色づくり推進課では、高等学校の特色化・魅力化を中心に推進校を指定していきたいと考えています。」

○伊藤(忠)委員 「今回指定された部活動で推進する学校と高円芸術高等学校のように教科で推進する学校を、将来的には一体的に進めていくのか、別に進めていくのかを整理しておく必要があると思うのですが。」

○吉田教育長 「高等学校文化連盟から、高等学校文化連盟の関係はマイナー部門からスタートして欲しいと話がありました。eスポーツはまだ高等学校文化連盟に加盟していませんが、高等学校文化連盟も今後加盟することを視野に入れてくれています。二階堂高等学校のeスポーツ部では10人~20人が活動しており、学校からeスポーツの推進について要望もあり、先行して推進校の指定を考えています。」

○伊藤(忠)委員 「高円芸術高等学校は、取組が進んでいるから推進しないのですね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「高円芸術高等学校の芸術科は、県民にも認識されていますので、学習内容の特色化を県教育委員会として支援していこうと考えています。今回はあくまでも部活動等の範囲の中での特色化を考えているので、分けて考えたいと思います。」

○伊藤(忠)委員 「今回は部活動等をメインに底上げをしていって、生徒個人個人がもっている能力を引き上げていくことでいいでしょうか。」

○吉田教育長 「はい、そうです。中学生に対して今回の各スポーツを推進していくので入学して欲しいと発信していくためにも、この時期に発表しようと考えています。」

○田中委員 「指導体制については、指導充実に向けた教員等の配置となっていますが、これはどのように考えていますか。例えばサッカーやバレーボールならば指導できる教員がいると思うのですが、マイナーなライフル射撃や日本拳法などを指導できる教員等を配置できるのでしょうか。」

○吉田教育長 「日本拳法なら、教員で教科指導もできる専門家がいます。そのような専門家を橿原高等学校に配置して、何年間か頑張ってもらおうと考えています。」

○田中委員 「日本拳法を頑張りたい中学生は、橿原高等学校を目指して欲しいということですね。」

○吉田教育長 「そのようなイメージです。五條高等学校のサッカーも指導者がいます。サッカーなら指導者は多くいます。」

○田中委員 「サッカーは、裾野が広いですからね。」

○三住委員 「全て高校の教員で指導できるということですか。中学校の教員にお願いをして、指導してもらうことはないのですね。」

○吉田教育長 「今回は高校の教員で指導できる種目を指定しています。」

○三住委員 「囲碁や将棋はないのですか。」

○吉田教育長 「あります。学校として推進していくことが、どこまで可能かが課題になっています。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「今回は、学校からの希望も勘案しながら指定させていただいたので、今後も高等学校文化連盟や学校とも相談しながら進めていきたいと思います。」

○田中委員 「指導される教員は、ずっと配置された学校で勤務するのですか。」

○吉田教育長 「サッカーであれば指導者は多くいますが、指定校で成果を上げたいと考える指導者を見込んで配置するイメージです。」

○田中委員 「それなりの年数をかけて指導し、成果を上げるということですか。」

○吉田教育長 「結果が出ない場合は教員自ら異動希望が出るかもしれませんが、ある程度年数を保障できるように、推進校には人事配置をしていこうと考えています。」

○田中委員 「そこである程度の実績が蓄積でき、橿原高等学校で日本拳法が学校の特色として根付いて、専門家の教員がいなくても部活動が成立していくことが最終的な目的ですね。」

○吉田教育長 「そうです。外部指導者も活用しながら、ある一定の年数を保障すれば活性化はできますね。」

○栢木教育研究所長 「日本拳法にも複数の指導者がいます。橿原高等学校では、日本拳法は根付いていますが、今後も推進して橿原高等学校で育った生徒が指導者として戻って来ることができたらよいと思っています。」

○吉田教育長 「10年スパンである程度指導者を配置していかないと、成果を出すことは難しいと思います。御所実業高等学校ラグビー部の顧問は、御所工業高等学校の時代からずっと勤務しています。成果を出すには、継続しないと難しい。サッカーでは部員数が多いので、1校に複数の指導者配置が必要かもしれません。」

○上野委員 「この中で、eスポーツが一番新しいと思いますが、具体にどういう活動ですか。二階堂高等学校にeスポーツ部があるとのことですが、他の学校にeスポーツ部は増えているのでしょうか。」

○吉田教育長 「増えていません。今、二階堂高等学校には、eスポーツを経験している教員がいます。eスポーツの活動をするためにはハード面をどのように整えるのかが課題で、今は企業にレンタルでハード整備をお願いしています。今、二階堂高等学校は、端末等の更新時期になっているので、そこにスペックの高い端末等を導入していこうと考えています。」

○三住委員 「このような指定を行うと、成果を上げなければならないということで無理をしてしまうことがありますが、指定校の先生は、教育的に配慮をして、たとえ成果が出なくても教育的に意義のあるものにすると全面的に押し出していかなければいけないと思います。推進校の指定をするが、無理をして結果を追い求めないことが必要であると思います。」

○吉田教育長 「高校の特色づくり推進課が推進をするという意味では、三住委員のおっしゃった、結果を求めていくことではないことも案に入っています。今後、強化校にしていくことがよいのかどうか。強化校になると成果出さないといけないとなるので、しばらくは推進校で進めていくのがいいのではないでしょうか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「資料に記載があるように指導の在り方を計画的・効果的に工夫ということは、まさにおっしゃっていただいているとおり、成果だけを追い求めるのではなく、全人教育をしっかりと行っていくことと思っています。」

○伊藤(忠)委員 「来年度スタートですね。」

○吉田教育長 「準備は人事異動も伴うことから、今年度中に進めないといけません。指定は来年度の4月1日からとなります。」

○伊藤(忠)委員 「とりあえず、この形でスタートするが、今後、高校や部活動等の指導者達と相談しながら、指定を追加するなどの可能性はありますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長「この形で来年度進めて行こうと思っていますが、1年経過する中で、さらにこの部活動、この分野やこの部門と話が出てくれば、県教育委員会も相談させていただきながら決定していきたいと思っています。」

○伊藤(忠)委員 「選択肢が多いと生徒のみなさんがやってみたいという希望が出て来ますので。」

○吉田教育長 「当初はスポーツ強化校としていたので、推進校との区別が明確にならず、入試で加点をして強化していく方法から、手を上げにくいという学校がありました。高校の特色づくり推進課が推進校として、スポーツ・文化活動を推進するということで、次年度以降も希望が上がってくるとは思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項1については承認いたします。」

○吉田教育長 「報告事項2『令和6年度使用高等学校用教科書の採択』について、ご報告をお願いします。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「令和6年度使用高等学校用教科書の採択」について、報告いたします。
  県立学校の教科書は、奈良県立高等学校等の管理運営規則第17条により、県教育委員会が校長の内申を受けて採択します。事務委任により、教育長が採択を行いましたので、その内容を報告いたします。
  高等学校及び特別支援学校高等部が使用する検定教科書は、学科等の違いから多岐にわたっており、文部科学省の令和6年度使用高等学校用教科書目録には、1,139点の教科書が挙げられています。
  これらの検定教科書の中から、地域や生徒の実態に即し、教育効果が高まるような教科書を採択するため、教育委員会において、県立高等学校及び特別支援学校高等部用教科用図書の採択に関する基本方針を定め、各学校に対して、県立教育研究所内に置く教科書センターの利用や文部科学省が公開している「教科書編集趣意書」の活用を促すとともに、この「基本方針」に沿い選定委員会を開催し公正な選定を行うよう、指導、助言を行ってきました。
  それでは、資料1-1をご覧ください。
  『令和6年度使用高等学校用検定済教科書選定状況一覧』計1,800、『令和6年度使用特別支援学校高等部用教科書(一般図書)選定状況一覧』計133、合計1,933でございます。学校ごとに選定した教科書の数を示しております。また、資料1-2は『令和6年度使用特別支援学校高等部用教科書(一般図書)選定状況一覧』計296でございます。特別支援学校ごとに選定した学校教育法附則第9条に基づく一般図書の数を示しております。資料1-3は、教科書採択の周期でございます。それぞれ来年度に使用する教科書を前年度に採択しています。継続する場合もありますが、新たに選定するものを新規としています。
  机上の教科書は、右手側の3名の方には奈良高等学校で来年度使用する教科書、左手の方には高円芸術高等学校普通科で使用する見本です。各高等学校でそれぞれの教科の担当の先生が調査して選定委員会を開き選定しています。
  次の資料2『令和6年度使用高等学校用検定済教科書選定一覧』及び資料3『令和6年度使用特別支援学校高等部用教科書(一般図書)選定一覧』は、各学校長から選定理由を付して内申された検定済教科書と、各特別支援学校長から選定理由を付して内申された学校教育法附則第9条に基づく一般図書について精査した上、集約したものです。
  このように、各学校から出された教科書の選定結果について、その選定理由等がそれぞれの学校の教育課程に照らして適切であるかどうかなど、事務局として審査、検討したところ、適切と考え、採択することとしましたので、ご報告申し上げます。
  以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○三住委員 「高等学校では大学入試を意識すると思うのですが、大学入試も念頭に入れて教科書を選定しているのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「それぞれの学校の生徒の進路状況等を含めて、総合的に判断していますので、もちろん大学進学が生徒の希望の中心にある学校はそのような教科書を選定しております。そのように生徒の進路希望に合わせた教科書選定になっていると考えております。」

○三住委員 「高等学校では塾に行く生徒が多いと思いますが、塾の教材との整合性等を関連させて教科書を選定することはありますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「塾や予備校で使用している教材を勘案して選定はしていません。あくまでも学校で指導する際に、教員が使うべきと考えるものを選定していただいていると考えています。」

○伊藤(忠)委員 「大学側から見ると、大学受験の入試問題を作る時に高等学校の教科書を全部見ます。基本的には、高等学校で使われている教科書を調べて作問をしています。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

      ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項2については承認いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、ご報告をお願いします。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「令和6年度奈良県立高等学校入学者選抜実施要項について、報告いたします。
  資料としまして、令和6年度奈良県立高等学校入学者選抜実施要項の概要をまとめた資料を付けさせていただいております。それを基に説明させていただきます。
  1入試日程については、今年の2月の定例教育委員会で報告させていただいたところから特に変更はなく、昨年までの入試日程と大きな変更はなく今年度も実施していきたいと考えています。ただし、出願については、今年度からWeb出願という電子上での出願システムを導入することになりますので、出願受付期間、この表では、それぞれの選抜の右側に日程が書いてありますが、出願受付期間を、若干長めにとってあります。昨年度までであれば、出願は2日間だけに限られていましたが、Webでの出願になりますので、1週間程度を出願期間として設定してございます。
 2応募資格については、ご覧の通りで、昨年度までと変更点はありません。
 3Web出願についてです。奈良スーパーアプリWeb出願システムというものを導入させていただきます。ちなみに、奈良スーパーアプリというのは、奈良県が構築を進めているアプリで、給付や電子申請・手続きなど、行政サービスをワンストップのプラットフォームで提供することを目指しているシステムになっております。今年度から運用が開始されますので、それに合わせて、この奈良スーパーアプリを使ったWeb出願システムを導入することになっています。受検生については、県内、県外問わず、Web出願システムから県立高等学校については出願できるようになります。よって、今年度から紙の願書の配布等は行わず、電子的な出願をする予定になっています。入学考査料等についても、Web出願システムで電子的な決済をすることになっています。中学校からの提出書類も電子化することで、今年度から様々な提出書類についてもWeb上でやりとりをすることになっています。合格発表についても、受検生本人は奈良スーパーアプリのWeb出願システムで確認することが可能になるよう構築しています。
  続いて、4特色選抜、5一般選抜、6二次募集、7県立大和中央高等学校入学者選抜については、昨年度と大きな変更点はありません。
  8県立山辺高等学校通信制課程選抜についてです。来年度、山辺高等学校通信制課程を開校するにあたりまして、今年度から山辺高等学校通信制課程選抜として実施することになります。ただし、内容等については、昨年度までの大和中央高等学校の通信制選抜と大きな変更はありません。
  9帰国生徒等を対象とした特例措置、10成人を対象とした特例措置についても、昨年度までと大きな変更点はございません。
   11追検査についてですが、インフルエンザ等に罹患するなど、やむを得ない理由で特色選抜や一般選抜などの検査を欠席した者の中で、追検査を希望する者を対象に実施することとします。昨年度まで、新型コロナウイルス感染症については、特別に対応してまいりましたが、今年度については特別な対応は行わず、この追検査の枠組みの中で対応をしたいと考えています。
 以上です。」

○栢木教育研究所長 「教育セミナー2023の実施状況について、報告いたします。
  本年度は、『次世代の子どもたちの学びのために』をテーマにPart1は集合とライブ配信のハイブリッド型で、Part2は、都合のよい時に動画を視聴できるオンデマンド型で実施しました。最初に申込み状況ですが、Part1とPart2を合わせて、706アカウントの参加申込みがあり、たくさんの先生方にご参加、ご視聴いただきました。
  次にアンケート結果について報告をいたします。Part1は、2ページの(2)『Part1「特別講演」「研究発表」について』にあるように、内容及び活用に関するどの問いに対しても、肯定的な回答が94.3%から98.6%までの高い数値となりました。『まなび つづける つながる』をキーワードに、特別講演では、理科の実験や具体的な事例を交えて『すべての子どもが楽しく学ぶ授業』について分かりやすく解説してくださいました。また、研究発表では、トークセッションも行い、各自の研究内容だけでなく、研究への思いや授業等への活用方法も共有できたことなどが高い満足度となった要因ではないかと思っております。
  1か月公開したPart2は、3ページの(3)『Part2「オンデマンド配信の動画等」について』にあるように、内容及び活用に関するいずれの問いに対しても肯定的に回答した割合が92%を超えています。これは、読解力向上に向けた取組や電子黒板を始めとしたICT活用など、先生方のニーズと動画の内容がマッチした結果ではないかと考えております。
  来年度につきましても、本県の教育課題解決を目指しつつ、先生方のニーズを見極めて企画をしてまいりたいと考えています。
  以上です。」

○吉田教育長 「ただ今の件について、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「このWeb出願について、奈良スーパーアプリのシステムはもうできていますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「今構築中で、12月末から1月の初めにテストが行われ、まさにこの出願の時期に運用が開始されると聞いております。」

○吉田教育長 「では、まだ何も見えないのですね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「実際見えるものは現段階ではありません。業者との打合せは進んできていますが、現段階で確認できるようなものはないです。」

○吉田教育長 「そのシステムが完成するのは12月ですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「1月にテスト運用をすることになっていますので、1月と考えた方がいいと思っています。」

○吉田教育長 「1月にテストするとしても、もう入試が始まりますよね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「ただ、説明会自体は11月に行うことになっていますので、11月には全体像がある程度分かるかと思います。11月に説明会をする方向で調整中です。」

○吉田教育長 「対象は誰になりますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「中学校及び高等学校の関係者です。出願の仕方についてや、このWeb出願システムについての研修会をします。」

○吉田教育長 「それは開発業者が行うのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「はい、当課と開発業者で行います。」

○伊藤(忠)委員 「保護者は環境がなければアプリが使えないと思うのですが、受検するときに、学校の教員がサポートするのですか。」

○吉田教育長 「奈良スーパーアプリはどんな環境でも使えるのですね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「スマートフォンでも使えます。」

○伊藤(忠)委員 「受検だからミスがあってはならないと思いますが、そこは確実に先生方が指導され、ミスがないようにしないといけないですね。」

○吉田教育長 「例えば、生徒が奈良高等学校へ出願した場合、奈良高等学校で出願するという情報を、奈良スーパーアプリ上で奈良高等学校の関係者が見られるということですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「誰が出願したかという情報を高等学校側は確認できます。当然、中学校にも、自分の学校の生徒がどこに出願したかという情報が届けられるということになっています。」

○吉田教育長 「では、その出願は個人で出願するのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「最終的に出願するのは個人ですので、生徒個人で出願するという形になります。ただし、保護者と一緒に出願することも可能です。」

○吉田教育長 「今までは、校長を通じて出願をしていましたが、Web出願では、個人がスマートフォンやタブレット等で出願するというイメージになるのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「はい。中学校は、確認作業をすることになります。どの生徒がどこに出願するのかということを、中学校が確認できる画面はありますが、最終的に出願するのは本人という形で整理をしています。」

○吉田教育長 「中学校と相談しながら、アプリ開発を進めていますね。中学校からはどのような要望がありますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「中学校では出願する前に確認したいという要望もありましたので、中学校で確認できるシステムになっています。一旦出願を確定してしまいますと取消はできませんので、生徒が最終出願する前に、中学校が確認するというシステムです。」

○吉田教育長 「ということは、学校が出願するということですね。例えば、生徒がA高等学校に出願したいという情報が保存され、最終出願するのは中学校ということですね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「いいえ。中学校はあくまでも確認のみで、最終出願を確定するのは生徒です。」

○吉田教育長 「では、中学校が確認してから、生徒に出願確定ボタンを押すように指導するのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「中学校が指導したいという意見があったので、一時保存できるような状態にして、中学校が確認をして、出願してよいと生徒が指導されたら、生徒がボタンを押して出願を確定するという形になっています。」

○吉田教育長 「それはスマートフォンで行うのでしょうか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「おそらくですが、今は生徒1人1台端末があるので、その端末で作業をされるのではないかと思います。」

○吉田教育長 「その端末で、中学校で出願操作をするのですか。」

○伊藤(忠)委員 「自宅でも可能だと思います。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「中学校によって違うかもしれません。統一はしておらず、各中学校にお任せしているところです。」

○伊藤(忠)委員 「従来は三者面談で、中学校の先生から指導があり、出願という流れでしたが、それをWeb上でしようということでしょうか。中学校は、保護者と本人と、十分に相談しながらWeb出願するようにしなければならないと思います。」

○吉田教育長 「今までとシステムが変わるのですね。今までは、中学校長印を押して、中学校長が証明し、中学校長の承認のもとで高校に出願する形でした。願書を高等学校に持参するのは、全員の場合や個人での場合がありましたが、持参する形はなくなりますね。個人出願に変わったということですね。これは大きい変化ですので、よく反対意見が出なかったと思いますね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「6月頃にも校長会の会長先生、進路担当の校長先生に入試のシステムについての会議をして、ご理解ご納得いただいたと理解しています。」

○吉田教育長 「教育長には相談しましたか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「もちろん、Web出願になるということはすでにお伝えしています。ただ、具体の話はご説明できていないかもしれません。」

○吉田教育長 「学校出願から個人出願に変わりますよということを伝えないといけないのではないですか。学校がボタンを押すのではなく、個人がボタンを押して出願するので、勝手に押してしまうこともあるかもしれない。学校が確認しないと出願確定ボタンを押せないわけではないのですよね。確認せずに出願してしまい、その出願データが高等学校に届いてしまうということですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「はい、中学校にも、高等学校にもデータが行きます。」

○吉田教育長 「高等学校は入学考査料を払い込んだ段階で出願されたとみなすのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「入学考査料を払い込んだ段階で出願が確定します。」

○吉田教育長 「入学考査料の納入を忘れたために出願できなかった、というトラブルが発生する可能性があります。入学考査料を払ったら出願だと簡単に言いますが、それが何らかの事情で払ってないというケースや、システムエラー等いろいろあったときに、出願とみなさないといけないケースも出てくると思います。入学考査料の支払い状況が、中学校、高等学校にも分かるようになれば良いと思います。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「まだ、業者といろいろ打合せ中ですので、そういうこともケアできるようにシステム構築に努めていきたいと思います。」

○三住委員 「私が心配しているのは、出願したつもりでも、システムがうまく構築されていないために、出願ができてなかったというケースです。きちんと出願したかどうかを中学校が確認できるかが一番心配です。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「先ほども申しましたように、出願情報は逐一、高等学校と中学校に、共有されますので、誰が出願しているか、どこへ出願したのか、中学校側でもきちんと確認でき、生徒個別に指導もできます。」

○吉田教育長 「e-netアカウントをどのように使うのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「基本的に、奈良県の生徒はe-netアカウントを使ってログインしてもらおうと考えています。」

○吉田教育長 「e-netアカウントでどこの学校のどの生徒かということが分かっているので、どこの中学校の何年生という情報は入力しなくても分かるのですよね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「できるはずです。それで出願できると考えています。」

○吉田教育長 「そのアプリはどこが開発しているのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「奈良県の契約会社は、デロイト・トーマツというコンサルタント会社です。」

○三住委員 「二重申込みにはならないようになっているのですね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「システムの中でそれは構築されています。1校1学科という制限がありますので、システムの中で確立されています。」

○三住委員 「お金の払込みをしているかは、中学校で確認できるということですけれど、期限までにしてない場合、先生が生徒の家に連絡できるようになっていますか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「払込みについては中学校が確認できるようになっていると聞いています。」

○三住委員 「期限までに中学校が確認して、数日前に連絡するようにした方がよいと思います。高校側で連絡するのではなく、中学校側で連絡できるようにする方がいいと思います。」  

○吉田教育長 「Web出願に向けて、ワーキングで何回業者と話合いをしているのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「契約が決まってからかなりの回数で行っています。」

○吉田教育長 「それは、担当者だけでなく、中学校の進路の先生も一緒に話し合っているのですよね。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「当課の担当者と、業者とで調整をしています。」

○吉田教育長 「それは、中学校の進路の先生と一緒に話し合わないといけないのではないですか。様々なことが決定してから、中学校の先生にお伝えするのでは、遅くはないですか。」

○山内教育次長 「逐一説明していると思います。定まっていないことが多いので、説明がしにくく、不十分な部分もあると思います。」

○吉田教育長 「定期的に進路の先生と一緒に理解してもらう必要があります。三住委員のおっしゃるように、中学校の教員とって入試はとてもナーバスなことですので、個人出願に変わるということならば、なおさら丁寧に進めてください。」

○伊藤(美)委員 「入試の2ページ目にある、山辺高等学校の通信制の入試の内容について、不登校の生徒が多いと思うので、調査書は用いないという意味は大きいと思います。他府県の入試のことを聞いていると、面接と作文とかそれに自己推薦文を付け加えるという場合も割とあると思うのですが、ここで面接に絞ったのは大和中央高等学校からの引継ぎかもしれませんが、その辺りの意図や目的がありましたら教えていただきたいと思います。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「ご指摘のとおり、大和中央高等学校の通信制課程の入試の状況を踏まえて、山辺高等学校通信制課程でも同じ形で面接が導入されています。不登校の生徒も多いと考えられることから、とにかく面接で顔を見て、安心感をもってもらうことも大きな目的として設定していると聞いています。」

○伊藤(美)委員 「その方向で問題ないと思う一方で、面接はとても苦手だけれど、書くことなら大丈夫という生徒もいるかもしれないので、生徒自身が書いて表現するという手段もあってもいいと思いました。すぐの変更を求めているのではないのですが、今後考えていただきたいと思います。」

○吉田教育長 「50点と書いてあるからですね。点数化するから、話すのが苦手な生徒とか、対人恐怖症の生徒は、0点になってしまうと伊藤先生はおっしゃっているのですね。なぜ点数化するのですか。」

○大橋高校の特色づくり推進課長 「一応選抜ですので、順位を決めて合格者を決定していくという手続きが必要になっているので、点数化するということになりましたが、あくまでもこれは定員を超えて大量に応募してきた場合になるかと思います。」

○伊藤(美)委員 「私がイメージしていたのは、東京都でチャレンジスクールという新しい学校を作ったときに倍率がとても高かったことです。面接と作文と自己推薦文を課して、結果的に不合格の生徒も多くいたので、面接だけだと不利にならないかと思ったのですが、全員合格するのだったら、意志確認という意味での面接になりますね。」

○吉田教育長 「広域通信制の長尾谷高等学校奈良校が閉校するという話があります。また、山辺高等学校通信制課程が、大和中央高等学校のようにスクーリング中心ではなく、年間のスクーリングについて、柔軟な対応をするということもあり、ひょっとしたら受検生が増える可能性があるということを考えておいた方が良いかもしれません。」

○伊藤(美)委員 「受検の科目を増やすことで、受検生の負担が増えるということはあると思いますが、生徒一人一人の特性に合わせて強みが発揮できたらと思います。動向によって考えていただけるとありがたいです。」

○吉田教育長 「検査は点数化しているけれども、自己推薦文は検査に入れずに提出を求めるということも可能ですね。」

○山内教育次長 「それは可能です。」

○吉田教育長 「検査で点数化せず、面接の資料となる自己推薦文を書かせるということも検討する必要があるかもしれませんね。」

○伊藤(美)委員 「どれくらいの出願があるか等の動向にもよりますね。」

○吉田教育長 「今後、検討してください。」

○伊藤(忠)委員 「セミナーについてです。最後のページで、次世代型教職員支援センターについての二つのグラフがありますが、紹介の内容は良いにもかかわらず、今後の教育活動に活用できるかどうかについて『そう思う』が少ないのはどうしてでしょうか。」

○栢木教育研究所長 「メンタルや研修の支援が未知の部分も少しあるので、このような結果になったと考えています。内容については今全部分かっていますが、個人がいざ使うとなればどうかというところでこのようなアンケート結果になったと考えています。」

○伊藤(忠)委員 「実際そのご本人が教育活動で活用できるかどうかは、まだ分からないということですね。」

○吉田教育長 「何を紹介したのですか。」

○栢木教育研究所長 「研修とメンタル支援室の紹介をしています。研修履歴については今後導入する予定ですので、活用についてはちょっと分からないという結果になったと考えています。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項については了承いたします。」

 

非公開議案

議決事項1 令和5年度教育委員会選奨候補者について
議決事項2 令和5年度奈良県教員等育成協議会委員の委嘱(任命)について

 非公開にて審議

 

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」