12月 定例会の概要
357回目となる12月定例会を、12月1日から12月15日までの15日間の日程で開催しました。
今定例会には、知事から令和5年度一般会計補正予算をはじめ、条例など22議案が提出され、議員からは議員の期末手当を一部改正する条例案を提出しました。
開会日には、山下知事から提案理由の説明を受けました。また、11人の議員が県政全般について代表質問や一般質問を行い、活発な議論をしました。
さらに、各常任委員会を開催し、付託議案の審査などを行い、知事から提案のあった議案について、いずれも原案どおり可決、承認等しました。
可決した意見書
この定例会では、意見書1件を可決しました。
意見書は、内閣総理大臣のほか関係大臣などに提出しました。
意見書
▶診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬の改定にかかる意見書
12月定例会 議決結果 |
項 目 |
件数 |
件 名 |
議決結果 |
知事提出の予算案件 |
4件 |
令和5年度奈良県一般会計補正予算(第4号) 等 |
原案可決 |
知事提出の条例案件 |
6件 |
奈良県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例 等 |
原案可決 |
知事提出のその他案件 |
7件 |
関西広域連合規約の一部変更に関する協議について 等 |
原案可決 |
3件 |
教育委員会の委員の任命について 等 |
原案同意 |
1件 |
地方自治法第179条第1項の規定による専決処分の報告について |
原案承認 |
1件 |
地方自治法第180条第1項の規定による専決処分の報告について |
報告受理 |
議員提出の条例案件 |
1件 |
奈良県議会議員の議員報酬額、費用弁償額及び期末手当の額並びにその支給条例の一部を改正する条例 |
原案可決 |
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全ての議案等の件名及び議員別の表決結果は、ホームページに掲載しています。
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12月定例会 代表質問
今後の県政の進め方について
田中 惟允(たなかただみつ)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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知事就任後、公約に掲げた事業の執行中止や一旦停止を行ったが、議会答弁を聞いても、知事として、奈良県をどのようにしたいのかが分からない。先日の政府要望の感想と併せて、今後の県政の進め方について伺いたい。
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答
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知事に就任し、全身全霊で奈良県を発展させていくことを約束。誇るべきところは守り、問題のあるところは変えていくと申し上げた。そのため、まずは予算執行査定に取り組み、その後も県政全般に及ぶ課題等に迅速に対応、個別の重要施策も一定の方針が固まったものから順次公表している。また、政府要望は概ね好意的に受け止めていただいた。令和6年度当初予算にも、新しい、誇りある奈良県をつくるための施策を盛り込み、県民が暮らしの豊かさを実感できるよう取り組む。
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他の質問項目
●近鉄奈良線の移設
●スポーツ施設の整備
●広域にわたる大規模災害への対応
●県産材の需要拡大
●道路インフラ整備
奈良県教育の充実について
佐藤 光紀(さとう みつのり)議員(日本維新の会)
問
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先般発表された高校授業料等の実質無償化と、県立高校のトイレの完全洋式化・乾式化に込められた知事の思いについて伺いたい。
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答
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次世代への投資は、奈良県の成長につながるとの強い信念を持っている。子どもたちに経済的な事情を気にすることなく、自らが希望する道を歩んでもらいたいと考え、高校授業料等の実質無償化について、議論を重ねてきた。その結果、令和6年度から支援を大幅に拡充し、年収目安が910万円までの世帯に国の就学支援金と合わせ最大63万円まで、年収目安910万円以上の多子世帯に最大5万9400円まで支援したい。また、県立高校の快適性を向上させるため、令和6年度から5カ年計画で全校、全トイレの洋式化・乾式化に取り組んでいく。今後、更に制度・事業の詳細を詰め、必要額を令和6年度予算案に計上する。
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他の質問項目
●西和医療センターの移転・再整備
●地方自治体が担う海外地方政府との友好交流
●道の駅「クロスウェイなかまち」の活用等
●奈良県のがん対策
●地域公共交通のあり方
近鉄奈良線の移設について
阪口 保(さかぐちたもつ)議員(改新なら)
問
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鉄道移設には、長い時間と巨額な費用がかかる。また、移設により、平城宮跡歴史公園を走る電車の車窓から世界遺産を眺めたり景観を楽しむことができなくなるため、移設には疑問を持つが、整備方針はどうか。
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答
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これまで検討されていた大和西大寺駅の高架化及び近鉄奈良線の移設を行う案に加え、大和西大寺駅を高架化し「開かずの踏切」を撤去した上で、平城宮跡内の近鉄線は存置する対策案を新たに検討し、費用対効果の比較等を行い、関係者とも協議の上、整備方針を決定すべく取り組んでいる。
県、市、近鉄の担当部長級による3者協議会を開催し、鉄道線形に関する技術的な制約や想定される事業効果等について認識を共有しており、引き続き、関係者で整備方針の合意ができるよう取り組む。
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他の質問項目
●大規模太陽光発電(メガソーラー)
●花バチの保護・回復
●県職員の働き方改革
●会計年度任用職員の待遇改善
●学研高山地区第2工区の開発
●辻町インターチェンジ
●県立高校体育館のエアコン設置
学校以外の場での学習等に対する支援について
大国 正博(おおくにまさひろ)議員(公明党)
問
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不登校児童生徒が学校外で学ぶ場の1つである民設のフリースクールについて、児童生徒の学びを支えるためには、学校との連携や運営への支援の充実などが今後ますます重要になるが、教育長の所見はどうか。
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答
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本県において年間出席日数が10日以下の中学生の数は急増しており、全国的にも課題となっているため、オンラインを中心とした新たな学びの場として、奈良県ネットワーク型フレキシスクールを開校し、県PTA協議会と協働で試行的に運営している。
試行後には、公設フリースクールとしての運用も視野に入れており、令和7年度には、フレキシスクールを核として、民間フリースクールとのネットワークを構築し、官民が連携して、不登校児童生徒の社会的自立を支援していく。
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他の質問項目
●物価高による県民への生活支援
●平城宮跡周辺の抜本的な渋滞対策と環境保全
●発達障がい児・者への支援
●認知症施策の充実
●奈良県の国際交流
12月定例会 一般質問
御所IC工業団地の整備について
川口 信(かわぐちしん)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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御所IC工業団地の整備について、企業誘致の見通しが明るいとのことだが、どのような企業を誘致し工業団地造成事業に取り組むのか。
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答
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多くの企業から興味を持っていただいていることを踏まえ、現在、文化財発掘調査や造成に向けた準備、公募要領の策定等を進めている。知事自らが企業誘致のPRを積極的に行う取組等を通じて、応募企業の増加に努め、早ければ年度内に第1期(御所東高校跡地)の募集が開始できるよう、引き続き、御所市と協力しながら取り組んでいく。
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他の質問項目
●京奈和自動車道御所南IC付近の整備
●近鉄御所・JR御所駅周辺のまちづくり
●教育現場における環境整備
関西広域連合全部参加のメリットについて
清水 勉(しみずつとむ)議員(日本維新の会)
問
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既に参加している分野を除く5分野について、参加することの意義とメリットについて伺いたい。
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答
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関西地域全体での知恵や資源を活用し、広域で連携して課題に取り組むことで、費用負担に見合う大きな効果があると考えている。医療分野では、医療関係者等が、広域連合の各種セミナーに参加可能となり、最新の知見が共有できるようになるほか、資格試験等分野では、資格等の試験事務を広域連合へ一元化できることで事務軽減が図ることができるなどのメリットを新たに享受できる。
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他の質問項目
●公園施設の充実にかかる財源確保のための一部公園駐車場有料化の検討
●寄宿舎や高校学生寮を利用する学生の負担軽減
●バリアフリー基本構想策定推進の必要性
●観光行政に対する財源確保のための宿泊税の検討
広域防災拠点整備について
斎藤 有紀(さいとうゆき)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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南海トラフ地震等の被害想定を踏まえ、必要な防災機能を、既存9箇所の広域防災拠点で十分果たせるのか。五條市の拠点整備も含め、現在の検討状況、今後の進め方はどうか。
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答
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既存の広域防災拠点が、発災時に県外からの応援部隊や支援物資を受入れ、活動・配送できるための機能を十分に果たせるか検討中。それらを集約して受入れが可能な、平坦で一定の面積を有する施設は必要と認識している。買収済みのゴルフ場用地は、引き続き、防災目的を含む土地利用を検討していく。
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他の質問項目
●子育てと就労への支援
●県内の高校の振興
西ノ京駅周辺のまちづくりにかかる道路整備等について
中川 崇(なかがわたかし)議員(日本維新の会)
問
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西ノ京駅は、駅へのアクセス道が脆弱などの課題があるため、西側で市道や踏切の拡幅等も含め市と地元が協力して進めているなか、呼応して県も協力すべきと考えるがどうか。
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答
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西ノ京駅周辺は、道路幅員が狭く、危険であるなどの課題を認識している。県道の拡幅計画は、市道の拡幅計画と整合させる必要があるため、県としても、駅西側のロータリー整備や市道の拡幅計画など、市や地元が進めるまちづくりの検討に積極的に参画するなど、連携して取り組んでいく。
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他の質問項目
●大規模広域防災拠点用地でのヘリポートの整備
●国内旅行における観光情報の発信
●「オーガニックビレッジ」の推進
●教員の確保
●平城宮跡歴史公園の整備
知事の政治姿勢について
金山 成樹(かなやましげき)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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知事の時間の使い方で政治姿勢が理解できると考えるが、県知事・日本維新の会奈良県総支部代表・弁護士という3つの役割について、どのように時間配分されているのか。
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答
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県総支部代表としての政務や、知事就任前から携わっていた弁護士の残務は、知事の職務に支障がない調整可能な休日中心の活動で、公務の時間は削っていない。土日も含め行事等にできるだけ多く出席し、県民との触れ合いや企業等との意見交換、県政に関する情報収集に努め、県政運営に全力で取り組んでいる。
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他の質問項目
●県内経済の現状をふまえた取組
●奈良県の人口減少対策
●県道桜井都祁線(白河バイパス)
保育の無償化について
川口 延良(かわぐちのぶよし)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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少子化が進む中、保護者の負担軽減である保育料の無償化は、少子化対策に有効な施策であり、先行して取り組む市町村を県が積極的に支援するべきと考えるがどうか
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答
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無償化の拡充への県としての支援のあり方については、保育の実施主体である市町村の意向も尊重しながら検討すること、また市町村との間で十分に議論することが必要と考えている。なお、保育の無償化を0~2歳児の全世帯へ拡大することは全国的な課題で、国が対処すべきであるとして、要望を行っているところ。
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他の質問項目
●関西広域連合への全部参加
●陸上自衛隊駐屯地の誘致活動
●市町村が保有する公共施設の集約化や共同運営等
●第77回全国植樹祭の開催準備
インターネット上の誹謗中傷について
星川 大地(ほしかわだいち)議員(日本維新の会)
問
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高校生間でのインターネットやSNSを通じた誹謗中傷やいじめに対して、県教育委員会としてどのような対策を講じているのか。
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答
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児童生徒がいじめの被害者にも加害者にもならないよう、自らの行動を振り返り、互いの人権を確かめ合う機会として、アンケートを実施している。その結果を踏まえ、各県立高校では、HRや集会などで情報モラルの向上に取り組むほか、関係機関と連携し、スマホ・ケータイ安全教室などを開催し、生徒への指導や保護者への啓発を図っている。
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他の質問項目
●SNSを活用した情報発信
●保育の担い手確保
●警察職員の働き方
質問・答弁の全文は
代表質問・一般質問とその答弁を掲載した会議録を、次の定例会開会までに奈良県議会ホームページに掲載します。
議会の様子をテレビやインターネットで視聴できます
●奈良テレビでは、本会議の代表・一般質問を生中継しています。
●インターネットでは、本会議の全日程や委員会の審議の様子をライブ配信するとともに、録画配信も行っています。
8月8日に行った第17回紀伊半島三県議会交流会議において、紀伊半島における観光振興や、林業従事者の育成・確保を図る取組などについて、三県議会が連携して、国に要望していくことで合意したことから、10月25日、国土交通省、観光庁及び農林水産省に対し、三県議会合同の要望書を提出しました。
本県からは池田副議長が参加し、今後も引き続いての支援をお願いしました。
第23回都道府県議会議員研究交流大会が、東京都千代田区の会場及びオンラインにて、11月14日に開催され、本県議会も含め、全国から多くの議員が参加しました。
大会では、基調講演のほか、分科会が行われ、第1分科会では「主権者教育の推進」をテーマに、本県の池田副議長がパネリストとして登壇し、奈良県高校生議会の取組について事例発表を行い、参加議員と意見交換をしました。
議場コンサートの来場者募集
2月26日(月) 12時30分~13時(開場12時)
会 場 奈良県議会 議場(議会棟)
12回目となる議場コンサートを2月定例会の開会日に開催します。
今回は、王寺ハンドベルチームによるハンドベルの演奏をお楽しみいただきます。
議場コンサートに是非お越しください。
申込期限
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2月8日(木)締切(必着)
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募集人員
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120名(車いすスペースは4名まで)(応募者多数の場合は抽選)
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申込先
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〒630-8501 奈良市登大路町30 奈良県議会事務局 議場コンサート係
☎0742-27-8950
詳細は、奈良県議会ホームページを参照ください。
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申込方法
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往復はがき又は県ホームページから、1組1回限りで2名まで申し込みいただけます。
参加者全員のお名前(ふりがな)と代表者の住所・電話番号(HPの場合は、メールアドレス)、車いす利用の方はその旨を明記してください。
※記載事項に不備がある場合は、申込無効とさせていただきます。
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県議会では、公職選挙法を遵守し、虚礼廃止の実をあげるため、選挙区内の香典を一切行わないことで申し合わせています。