【案件】
○国道169号下北山村上池原地内の崩土に関する復旧と沿線地域の復興に向けて
司会:
お待たせいたしました。ただいまから「国道169号下北山村上池原地内の崩土に関する復旧と沿線地域の復興に向けて」に関する知事記者会見を始めさせていただきます。
それでは、山下知事から説明いただきます。知事、よろしくお願いいたします。
知事:
お手元の資料の2枚目をご覧ください。昨年末に起きました崩土による事故でございますけれども、まず、1のところ、交通の早期解放というところでございますけれども、2月7日に応急対策案について仮橋案を基本に進めていくことで委員会の了承が取れました。6月下旬の仮橋供用開始を目指して工事を進めてまいります。供用開始時のイメージについては、資料に写真が載せておりますので、前から4枚目ですね、このようなイメージで仮橋を建設し、供用を開始したいと考えております。6月下旬の供用開始を目指しておりますけれども、できる限り前倒しをしたいと考えております。
それから、2、影響を受けている下北山村、上北山村、川上村、3村への支援ということで、通行止めによりまして観光客が減少しております上記3村の観光需要を喚起するためのキャンペーンを実施してまいりたいというふうに思っております。実施時期につきましては、仮橋供用開始から3か月程度を想定しております。キャンペーンの内容は、3村内の宿泊施設に宿泊された場合の、交通費も含みますけど、旅行代金の50%を県が補助するというものでございます。宿泊単体の場合は補助の上限は5,000円で、観光バスプラス宿泊というようなツアーに関していいますと、上限8,000円まで割引をするというものでございます。事業費の規模は5,000万円を想定しております。
あと、その次の写真ですけれども、これは2月14日に撮影した写真でございまして、道路マネジメント課のウェブサイトにアップされておりますけれども、このやぐらを組んでいる部分は、何をしているかというと、のり面上部からの崩土がもしあった場合に、それを受け止めるためのネットを設置する工事をしています。右側、2本のクレーンがありますけれども、これは、今、こののり面にアンカーボルトを打ち込む作業をしているところでございます。新たな崩落を防ぐために、直径19ミリ、長さ5メートルの鉄筋をのり面に370本挿入するという工事を、今行っているところでございます。
私からの説明は以上でございます。
司会:
それでは、ご質問ございます方は挙手にてお願いいたします。
NHKさん。
記者:
この仮設の橋に係る費用というのは、事業費、お幾らになっていって、それはもう既に専決済みなのかどうかというところをお願いします。
あと、これを進めていくことで、実際、下北山村を中心に、地元にはこれまでもずっとご苦労をかけているかと思うんですけれども、県として、こういったことをしていくことで、どのように地元を支援していきたいというお考えかということを知事の言葉で改めてお願いできますか。
知事:
本当に多大なるご不便をおかけしているということについては、大変申し訳なく思っております。一日でも早くこの仮橋を完成させて、道路の供用を開始したいのですが、どんなに急いでも一定の時間はかかりますので、6月の中下旬ということで、地元の皆様にはご了解をいただきたいと思います。ちょうど6月下旬から7、8、9ぐらいが観光シーズンになってまいります。ゴールデンウイーク期間中はもう全然、お客さんが来ないと思うんですね。そこで大分ダメージを受けられるんじゃないかというふうに思いますので、その分をこの夏場に取り戻していただきたいという思いから、この観光キャンペーンを思いついたところでございます。ぜひこれを活用して、多くの人にこの3村に来ていただいて、何とか売上げのほうを確保していっていただきたいなというふうに思っております。
担当課:
先ほど、今回の復旧工事に係る費用という形でお伺いいただいているかと思います。もともとこちらにつきましては、斜面対策ということで、約2億円ぐらいをまず実施しておりました。その上で、今回、説明のあった仮橋につきましては、先日、専決のほうをいただきまして、約7億円ぐらいの予算でやらせていただく形になってございます。以上です。
記者:
ということは、今の斜面の安全確保の2億円プラス仮の橋の7億円というのが、今現時点でのこの崩土に関する復旧の事業費ということでしょうか。
担当課:
こちらの応急対策の費用です。
記者:
応急対策のほうですね。
司会:
ほかにご質問はございますでしょうか。
朝日新聞さん。
記者:
また予算のことでお伺いしますが、この観光需要喚起の5,000万円なんですけど、これは2月補正で入れるということなんですか。そうすると、総額がちょっと変わってくるということになるかと思いますが、その辺りいかがでしょうか。
担当課:
2月補正の追加分という形で5,000万ということで計上させていただいております。この説明にありますように、仮橋が供用開始されて、安全な行き来ができるようになってから3か月間を想定して計上しておるものでございますので、そのスタートによって始まると思っていただいたらと思います。
記者:
2月補正予算案で提案される総額は、では、変わってくるということですか。
担当課:
2月補正予算案で追加提案させていただきまして、実際の事業開始は、大体6月ぐらいの見込みになります。つまり、全額繰り越しさせていただいて、事業ができるようになったらすぐ取りかかれるように、今回、2月補正での追加提案をお願いしている。その額全額を来年度に繰り越して、来年度で使わせていただきたいということです。
記者:
分かりました。
担当課:
今現在、想定でやっておりますので、制度設計なり、いろいろ細かいお話のことかと思いますけど、またそれはそれで、やる際に発表させていただくことになるかと思います。以上です。
司会:
毎日新聞さん。
記者:
このキャンペーンなんですけれども、これは、県民の方だけ対象とかいうわけではなく、もう普通に県外から例えば3村に来られるような方もキャンペーンの対象になりますか。
知事:
はい。
記者:
分かりました。
これ、旅行代金は、旅行者に直接クーポンとして渡すみたいなことになるのか、それとも、何か代理店に補助を出すみたいことになるのか、その辺りってどういう運用を想定していますか。
担当課:
一番大きいのは宿泊割引となります。それで、事前にこの3村のキャンペーンを使うということで宿泊施設に登録いただきます。宿泊代金については、例えば1万円やったら上限5,000円までという形で、実際は5,000円を旅行者から宿泊施設に払ってもらう。残りの5,000円は、県のほうで事務局をつくりますので、宿泊施設から請求していただくと、また払うと、そういう形になります。
記者:
つまり宿に出すということでよろしいんですか。
担当課:
そうです、割引分は県から宿に払うということです。
記者:
このツアーの場合は、だから、そのツアーをやってる会社にそれを・・・。
担当課:
そうです。旅行会社に払うということになります。クーポンも同様で、使用した場合、そのクーポン分について、こちらのほうへ、事務局へ請求いただいたら、例えば土産物屋さんとか、そういうところにお払いするということになります。
記者:
これって、予算の上限額に達し次第、終了みたいなキャンペーンになりますか。
担当課:
そう思っております。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
司会:
ほかにご質問、いかがでしょうか。
時事通信さん。
記者:
確認なんですけども、この崩土の場所に知事はご視察に結局行かれてないのでしょうか。もし行かれてないなら、今後行くご予定とかはあったりするんでしょうか。
知事:
まだ行っておりません。今後行くことも今のところ、まだ予定は立てておりません。
記者:
1月はたしか能登半島地震の関係で無理だったという話だと思うんですけど、もうちょっといろいろ工事が進んでしまっているので、今さら見てもということもあるのかもしれないのですが、どういう観点から未定ということなんでしょうか。
知事:
おっしゃるように、事故直後であれば、実際のどんなふうに土砂崩れが起きたかという現場そのものを見ることができましたし、お亡くなりになられた方の慰霊という意味で、現場に献花もしようかなと思っていたんですけれども、その後、さらなる土砂崩落防止のためにのり面も削ってますので、その事故直後の状況はちょっともう今からではうかがい知ることができませんし、もう告別式等もすんでおりますので、今はもうそういうタイミングではなくなったのかなというふうに思っています。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
司会:
毎日放送さん。
記者:
まず、一つ確認をさせていただきたいと思います。今回の2ページ目の発表内容、1についても2についても、決定事項というよりは方針として解釈をしていくものですね。こういうふうにできたらいいというような方針として解釈してよいでしょうか。
知事:
2月7日に仮橋で進めていくということで了承得たというのは、これは決定というか、報告ですね。
6月下旬、仮橋供用開始は、これは目標です。2番のキャンペーンは、予算がまだ議会の議決を受けてないという意味では、おっしゃるように、こういうのを実施したいという意向表明ということになろうかと思います。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
その上でなんですが、この仮橋、それから、観光需要のキャンペーンについては、応急的なものというふうに、こちらとしては捉えているんですけれども、さらに先、最終的にこの国道をどのようにされるご意向なのかというふうなところ、あとは、この観光キャンペーンが終了した後のこの当該地域へのアプローチをどのように考えてらっしゃるのか、今のイメージがあれば、お教えいただけますか。
知事:
1点目の質問については、本復旧の在り方について、今、県の道路マネジメント課のほうで有識者の意見をいただきながら検討しているとこと思いますので、担当課から説明いたします。
2点目の質問については、まだこれが終了した後、どうするかというのは何も決まっておりません。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
担当課:
本復旧については、皆さんもご存じのように、ボーリング調査を進めております。その中で、のり面の深いところ、約十数メートルのところも風化が進んでいることが判明しておりまして、本復旧につきましては、それらの大崩落を防ぐ工事となる工法について、今後さらに調査を進めながら、決定していくというふうに考えているところでございます。以上です。
記者:
ありがとうございました。
司会:
ほかに質問はございますでしょうか。
奈良テレビさん、お願いします。
記者:
ちょっと細かい部分の再確認で申し訳ないんですが、長さ19ミリ、長さいくつの350本、何を挿入するか、もう一度教えてください。
知事:
直径が19ミリ、長さが5メートルの鉄筋をこののり面に挿入するものでございまして、その挿入する鉄筋の数が約370本で、2月20日時点で約9割の鉄筋の打ち込みが終了したということでございます。
記者:
応急対策の一部ということで、もちろん、よろしいですよね。
知事:
はい。
記者:
ありがとうございました。
司会:
ほかに質問はございますでしょうか。
朝日新聞さん。
記者:
細かいことなんですが、観光客が減少している3村あるんですけれども、具体的に数字として、前年比、例えば何%減など、もし分かっていれば教えていただきたいんですけれども。
担当課:
すみません、ちょっと今手持ちで持っておりません。
司会:
よろしいでしょうか。
ほかに質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、以上をもちまして知事記者会見を終了させていただきます。長時間ありがとうございました。
※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。
また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。