変える勇気が 奈良の未来を切りひらく
令和6年度予算
奈良県には、豊かな自然や歴史文化、大都市近郊ならではの利便性など多くの魅力がありますが、一方で、仕事と子育ての両立のしにくさ、道路などのインフラ整備の遅れといった早急に改善していかなければならない課題も多くあります。 令和6年度予算では、奈良県のもつ可能性を最大限に引き出し、県民が暮らしの豊かさを実感できる奈良県にするため、県民の目線に立ち、県の発展に重要と判断できる取り組みを鋭意進めます。
県民の命と財産を 守るための防災力の強化
●大規模かつ広範囲な災害に迅速かつ円滑な対応を図るため、広域防災拠点などを活用した受援基本方針の策定や、五條市の県有地における受援機能確保の検討を進めます。
西和医療センターの 移転整備
●令和5年12月に決定した「JR法隆寺駅南側地区」への移転建替に向けて、整備基本計画の策定や用地取得に係る事前調査などを行います。
消防学校の移転整備
●老朽化が著しい現在の消防学校について、旧高田東高等学校(大和高田市松塚)を移転場所に選定し、実践的な訓練を行える消防学校の整備に向けた基本計画を策定します。
発達障害児(者)の支援強化
●発達障害児(者)の日常生活の相談や家族支援などを担う「県発達障害者支援センター」の相談員を増員します。
●「県総合リハビリテーションセンター」の小児科医師を増員するとともに、専攻医を受け入れるなど発達障害の診断を行う医師の確保・育成を行います。
●身近な地域で子どもの発達を支援する「児童発達支援センター」の設置や保育所への巡回支援などに取り組む市町村を支援します。発達障害の診断に携わる医師間の連携強化、福祉事業所や学校などとのネットワークの構築により当事者を地域で支える体制を整備します。
令和5年7月に「奈良県こども・子育て推進本部会議」を立ち上げ、こどもをまんなかにおき、社会全体で子育てを支援するため、こども・子育て施策を庁内横断的に進めます。
こども・子育て施策の推進
●民間保育所などの保育士の処遇改善に取り組む市町村を支援します。
●奈良県保育人材バンクによる潜在保育士の復職支援を強化するとともに、保育士が抱える悩みごとの相談窓口を設置します。
●市町村が行う「子ども医療費助成」に対する県の補助基準について、令和5年8月から所得制限を撤廃し、対象年齢を中学生から高校生世代にまで拡大しました。 令和6年度からはさらなる負担軽減を図るため、低額の窓口負担で済む「現物給付方式」の対象年齢を未就学児から高校生世代にまで拡大します。
インクルーシブなまちづくり
●「ぬくもりあふれる公園プロジェクト」として、令和6年度からの5年間で県営都市公園の園路のバリアフリー化やトイレの洋式化、授乳施設の設置など施設・設備を整備します。
●まほろば健康パークについて、障害のある人もない人も全ての人が利用できる新たな公園基本計画を策定します。
高校授業料の実質無償化
●県内に保護者が在住し、子どもが県内の高等学校などに通う世帯を対象に、高校授業料などの実質的な無償化をスタートさせます。 年収の目安が910万円未満の世帯に対する支援額を大幅に引き上げ、年収の目安が910万円以上の23歳未満の子どもを3人以上扶養している世帯についても支援制度を新設します。
こどもたちを支える 学校現場の改革支援
●「教師にゆとりを!こどもに笑顔を!プロジェクト」として、さまざまな課題を抱える子どもたちへの支援や教員の負担軽減に向けた取り組みを行います。
●小学校へのスクールカウンセラーの配置を30校から77校へ拡充し、中学校へのスクールソーシャルワーカーの派遣も54校区から81校区へ拡充します。
●教員の負担軽減のため、資料の印刷配布準備などを行う「教員業務支援員」の全校配置を目指します。 児童生徒にあったきめ細かな学習指導などを行う「学習支援員」の配置を拡充します。 部活動の技術指導、大会引率などを行う「部活動指導員」も拡充します。
県立高校トイレ環境改善
●「県立高校トイレピッカピカ5か年計画」として、令和6年度からの5年間で全ての県立高校のトイレの洋式化・乾式化工事を実施します。令和6年度は全校についての設計を実施します。
脱炭素・水素社会の実現
●2050年カーボンニュートラルの実現に向け、関連する諸施策を一体的かつ効果的に推進するため「(仮称)奈良県脱炭素戦略」を策定します。
●「(仮称)奈良県水素基本計画」を策定し、水素社会実現の先進地域を目指します。
●既存工業団地での水素の利活用、脱炭素化などの計画を策定し、水素利活用設備の導入を支援します。
新しい産業政策のパッケージ
●県内企業のニーズや課題を起点として産業政策を再構築し、本県の潜在力に見合った経済成長を実現するため、「新しい産業政策のパッケージ」の取り組みを展開します。
・学生と企業をより深く、強くつなげるなど、人材確保の抜本的強化に取り組みます。
・不足する産業用地の確保を進め、県内での投資を一層加速するため、新たな企業立地補助制度の導入や事業拡大への支援などを行います。
・県内企業との関係構築のための県庁版顧客情報マネジメントシステムの導入、県内企業への外国人材の呼び込みや定着などの促進、海外展開や事業承継への支援、奈良県発スタートアップのロールモデル創出などに取り組みます。
大和平野中央の県有地の活用
●磯城郡3町における県有地を活用したまちづくりを推進します。
〈まちづくりの基本的な方針〉
川 西 町 子どもを中心に多様な交流が生まれるまち
三 宅 町 次世代を担う学生×企業のまち
田原本町 交通安全・安心のまち
観光の振興
●「奈良県観光戦略本部を新たに設置し、女性、若者などの視点も取り入れながら議論を重ね、「産業としての観光」の振興に取り組みます。
●宿泊施設誘致のために補助制度を充実させるとともに、既存宿泊施設の魅力向上に取り組む事業者を支援するアドバイザーを派遣します。
県産農産物など輸出の推進
●県産農産物などの生産から販売までの実態調査とともに、海外でのプロモーションなどにより、ニーズ把握や分析を行います。
国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会準備の推進
●令和13年の開催に向けて市町村との連携のもと競技会場の選定を進めます。
●県立橿原公苑リニューアル整備に向けて基本計画を策定します。
南部東部地域の振興
●市町村や大学、民間事業者などが連携して取り組む魅力ある地域づくりを支援します。
●豊かな自然環境を活用したアウトドア・スポーツツーリズムを推進し、国内外からの誘客を促進します。
道路整備の加速化
●京奈和自動車道や紀伊半島アンカールートなど骨格幹線の道路整備、県経済の進展に対応した目的志向の道路整備を推進します。
●「ならの道リフレッシュプロジェクト」として、舗装などの計画的な維持修繕を行い、快適な道路空間整備を進めます。また、ドライブレコーダー画像やSNSの活用による道路異常箇所の早期発見・補修に取り組みます。
リニア中央新幹線「奈良市附近駅」の早期確定
●令和5年12月からJR東海が名古屋・大阪間の地質調査を実施し、環境影響評価に着手しました。 リニア中央新幹線の整備効果を観光・経済面など県内全域に波及するようJR東海とも連携・協力し、取り組みを進めます。
大阪・関西万博を契機とした産業と観光の振興
●民間事業者や県内市町村、教育機関などと連携し、機運醸成や会場催事を展開します。
●県内のものづくり現場の見学や体験ができる施設を発掘し、周遊・滞在型観光をさらに促進するとともに、国内外へ向けた情報発信を強化します。
●校外学習で大阪・関西万博を訪れる小・中・高等学校などに対して入場料を助成します。
県庁の働き方・職場環境の抜本的改革、採用改革
●自由闊達(かったつ)で風通しが良く、明るく創造的で、生産的な職場環境の実現を目指します。
●受験者にとって間口の広い職員採用試験制度への見直しなどに取り組みます。
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