7月に入ると、日本列島に接近する台風が増え始めます。近年は、台風だけでなく「記録的短時間大雨」(突発的で予測が難しい局地的大雨)や「線状降水帯」(線状に発生し続け、激しい雨を降らせる積乱雲群)などにより、全国で大規模な水害が発生しています。私たちの住む奈良県では、水害を未然に防ぎ、県民一人一人がもしもに備えられる、さまざまな取り組みを行っています。
県では、昭和57年の大和川大水害をきっかけに、国、県、市町村、流域に住む方々や企業などの協力のもと、河川や遊水地を整備する「ながす対策」、降った雨を一時的に貯める「ためる対策」、浸水の恐れのある区域の市街化区域への編入を抑制する「ひかえる対策」を3本柱とした総合治水を進めてきました。
令和3年の改正特定都市河川浸水被害対策法施行後、全国で初めて大和川が特定都市河川に指定され、新たな土地利用対策などが加わり、より一層流域治水に取り組んでいます。
河川水位の上昇や豪雨により、川に排水できなくなると、あふれた雨水で土地や建物がつかってしまう「内水氾濫」という現象が起きます。大和川流域では、内水氾濫が頻発していることから、県が財政的、技術的支援を行い、流域市町村が適地に雨水貯留施設を整備する「奈良県平成緊急内水対策事業」を進めています。
昨年6月の豪雨では、田原本町が阪手地区で整備した貯留施設が初めて稼働し、内水被害の発生を抑え込むなど、内水対策が進んでいる地域ではこれまでよりも水害に強いまちになりました。
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県では、平成緊急内水対策事業の進捗状況の「見える化」を進めています
洪水などの自然災害は、時として人知を超える力で襲ってきます。「我が家」「自分」「家族」を守るためには、自分が住む地域や活動する地域にどのような危険が潜んでいるのか日ごろから防災情報にアンテナをはり、リアルタイムに正しい情報を得ることが大切です。県では、河川の水位を随時確認できるシステムや浸水想定区域図など防災に役立つ情報を公開しています。もしもの時でも慌てず適切に行動できるよう、まず情報に触れてみてください。
観測した雨量や河川の水位、河川監視カメラの画像を、奈良県河川情報システム(HP)でリアルタイムに公開しています。表示された地図から知りたい地域を選ぶだけでリアルタイムの情報を確認することができます。
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気象警報・注意報の発令時や、降雨量の多い時、水位が上昇した場合にメールを配信します。
複数河川のリスクが一度にわかる
洪水浸水想定区域図がリニューアル
新しくなった奈良県災害リスク情報システムでは、土砂災害警戒区域の場所や、河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域を同時に確認できるようになりました。日ごろから、身の回りにどのような災害が起こる可能性があるかチェックしておきましょう。
問
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県河川整備課
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電話
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0742‐27‐7507
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FAX
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0742‐22‐1399
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