意見書第8号
加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書
加齢性難聴は、人とのコミュニケーションが取りづらく、家庭でも社会でも孤立しやすくなり、人との会話や人と会う機会が減ってしまう。これは生活の質を落とす大きな原因になり、また、認知症のリスクを高める要因の一つと言われている。
加齢性難聴は誰にでも起こる可能性があり、高齢社会において対応が求められるが、根本的な治療法はなく、補聴器相談医の指導の下に適切な補聴器を選ぶことが大切とされている。
しかし、補聴器の使用率は、価格の点もあり低い数値にとどまっている。
今、高齢者の社会参加の促進が言われているが、聞こえにくいということは大きな障害となり、対応が求められる。
加齢性難聴者に対する補聴器購入の推進を図ることで、生活の質を落とさず心身とも健やかに過ごすことができ、社会参加への意欲が高まることや認知症の予防を含め、健康寿命の延伸、医療費の抑制にもつながることが期待される。
よって、国においては、加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度を創設するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年7月3日
奈良県議会議長 中野 雅史
衆議院議長 殿
参議院議長 殿
内閣総理大臣 殿
内閣官房長官 殿
総務大臣 殿
財務大臣 殿
厚生労働大臣 殿
内閣府特命担当大臣 共生社会担当 殿
加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書