「あ、ワンワン!」でも、あれれ?どこにも犬の姿はありません。よく見ると娘の指さす方に、犬のシールが。我が家のなじみのスーパーの入り口で補助犬シールに初めて気付いた瞬間で した。それ以来、買い物のたびに同じ会話の繰り返しでした。 補助犬とは、盲導犬・聴導犬・介助犬のことです。シールの掲示は、「補助犬との入店を歓迎する」の意味だけではありません。「身体障害者補助犬法」(2002年)で、公共施設や公共交通機関、大勢が利用する商業施設・飲食店・病院などは、補助犬の同伴を拒んではならないのです。 では、シール掲示は何のためでしょうか?それは、補助犬の同伴は利用者の当然の権利だと、従業員全員が理解しているという「店の意思表示」なのです。誰にでも利用しやすい店を心がける事業者の姿勢は、安心感を与えてくれます。 あれから10年。店に補助犬シールがなくなっていました。聞いてみると、「当然の対応なので、掲示はしていない」とのことでした。みんなが安心して暮らせる場所とは、どんな場所でしょうか?きっと、掲示がなくても当然のように過ごせる場所ではないでしょうか。
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