令和6年度第9回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)
概要
<開会>
令和6年9月9日
10時30分
<閉会>
令和6年9月9日
12時10分
<会議場所>
教育委員室
<委員出欠>
伊藤忠通(出席)
上野周真(出席)
田中郁子(出席)
伊藤美奈子(出席)
三住忍(出席)
議案及び議事内容
<議案>
議決事項1 奈良県こどもまんなか未来戦略案の教育事務に関する事項について(可決)
議決事項2 令和6年度一般会計補正予算案について(可決)
議決事項3 令和6年度教育委員会選奨候補者について(可決)
報告事項1 令和7年度使用高等学校用教科書の採択について(承認)
<議事内容>
○大石教育長 「伊藤忠通委員、上野委員、田中委員、伊藤美奈子委員、三住委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和6年度第9回定例教育委員会を開催いたします。本日は、委員全員出席で、委員会は成立しております。奈良県教育委員会会議傍聴規則第2条の規定に基づきまして、1名の方が傍聴券の交付を受けられています。」
○大石教育長 「議決事項1及び2については、議会の議決を経るべき議案についての意見の申出に関することであり、意思形成過程であるため、議決事項3については、候補者選定資料に多くの個人情報が含まれるため、その他報告事項1については、検討中の計画について報告するものであり公開になじまないため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」
※ 各委員一致で可決
○大石教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項1から議決事項3及びその他報告事項1については、非公開で審議することとします。」
○大石教育長 「報告事項1『令和7年度使用高等学校用教科書の採択』について、ご報告をお願いします。」
○小嶌高校教育課長 「令和7年度使用高等学校用教科書の採択について、報告いたします。
県立学校の教科書は、奈良県立高等学校等の管理運営規則第17条により、県教育委員会が校長の内申を受けて採択します。事務委任により、教育長が採択を行いましたので、その内容を報告いたします。
高等学校及び特別支援学校高等部が使用する検定教科書は、学科等の違いから多岐にわたっており、文部科学省の高等学校用教科書目録(令和7年度使用)には、710点の教科書が挙げられています。これらの検定教科書の中から、地域や生徒の実態に即し、教育効果が高まるような教科書を採択するため、教育委員会において、『県立高等学校及び特別支援学校高等部用教科用図書の採択に関する基本方針』を定め、各学校に対して、県立教育研究所内におく教科書センターの利用や文部科学省が公開している『教科書編集趣意書』の活用を促すとともに、この基本方針に沿って公正な選定を行うよう、指導・助言を行ってきました。それでは、資料1-1『令和7年度使用高等学校用検定済教科書選定状況一覧』をご覧ください。学校ごとに選定した教科書の数を示しております。また、資料1-2『令和7年度使用特別支援学校高等部用教科書(一般図書)選定状況一覧』は、特別支援学校ごとに選定した学校教育法附則第9条に基づく一般図書の数を示しております。資料1-3は、教科書採択の周期でございます。次の資料2『令和7年度使用高等学校用検定済教科書選定一覧』及び資料3『令和7年度使用特別支援学校高等部用教科書(一般図書)選定一覧』は、各学校長から選定理由を付して内申された検定済教科書と、各特別支援学校長から選定理由を付して内申された学校教育法附則第9条に基づく一般図書について精査した上、集約したものです。このように、各学校から出された教科書の選定結果について、その選定理由等がそれぞれの学校の教育課程に照らして適切であるかどうかなど、事務局として審査・検討したところ、適切と考え、教育長の決裁をいただいて採択することとしました。
以上です。」
○大石教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○三住委員 「学年の記載がありませんが、どのように使用していくのですか。」
○小嶌高校教育課長 「一覧表を見ていただいたら、教科書の名前の右側に使用する学科学年が記載されています。同じ教科書でも学校によって使用する学年が違うので、一概に決まっていません。」
○大石教育長 「選定理由が『昨年と同じ』が大変多いですが、採択の理由も同じということでよろしいですか。」
○小嶌高校教育課長 「新課程になり、令和4年度から順次、教科書検定に合格した教科書が出てきています。資料1-3のとおり、令和6年度は、直近で検定に合格した教科書が初めて採択される年度ではありません。令和4年度5年度で採択され、使用されている教科書が令和6年度も採択されているケースがほとんどです。同じ教科書を使用する場合、最初に提出していただいた選定理由と変わらなければ『昨年度と同じ』という書き方をしていただいています。」
○大石教育長 「同じ教科書であっても理由が変わることはあると思います。また、これだけ昨年度と同じものが並んでいる中であえて変わっているのは、どのような事情ですか。」
○小嶌高校教育課長 「使用してみて、更に使いやすいものや生徒の実態に合ったものが他にあったということなのだろうと考えています。」
○伊藤(忠)委員 「資料1-3に関して、令和元年度や令和6年度は直近の検定で合格した教科書の初めての採択が行われる年度ではありません。今年度の新規に選定された数は、他の年度に比べて少ないのでしょうか。」
○小嶌高校教育課長 「他の年度よりは少なくなっています。」
○伊藤(忠)委員 「新しく検定に合格した教科書において記載されている内容が、世の中の社会の事情で新しいことが出てきた場合に、そういうことも子どもたちに教える必要があると思うし、そういった意味で新しい教科書を使うことがあるわけですか。」
○小嶌高校教育課長 「ある場合もあるかと思います。」
○伊藤(忠)委員 「新しい教科書が出てくる年度は新規の教科書が採択される数が多くなる可能性があるということですか。」
○小嶌高校教育課長 「はい。」
○伊藤(美)委員 「先週末の学会で、高校の教科書、特に社会の公民分野の倫理で心理学の領域が多く入ったということについて、執筆である心理学者がどう書いて、高校の先生はどう伝えるかというシンポジウムがあり、大変興味深いものでした。教科書を見比べてみると、内容によって心理学の方から何を伝えたいか、どこに焦点を当てたいのかによってずいぶん違うと思いました。教科書を選ぶ時、どういったところを基準にして先生方が選ばれることが多いのか、例えば中身やビジュアル的な分かりやすさ等、大事にされている基準を教えていただけますか。」
○小嶌高校教育課長 「高等学校では、生徒の実態、教育課程に合っているかどうかということと、先生たちの使いやすさ、生徒たちの見やすさというところが大きいかと思います。」
○伊藤(美)委員 「心理学会の中でもずいぶんその辺に関心をもっている方がおられます。学習指導要領の改訂に合わせて変わっていくのかなと期待も不安もあるところなので、また見せていただきたいと思います。」
○三住委員 「先生用の指導書のようなものはあるのでしょうか。」
○小嶌高校教育課長 「どの教科書においても指導書は発行されており、学校も必要分を購入しています。」
○三住委員 「教科書の選択にあたっては、指導書の丁寧さ、中身の良さも含めて検討されるのでしょうか。」
〇大石教育長「図書見本というものはありますが、指導書の見本はありません。」
〇三住委員「指導書とセットで採用するわけではなくて、後で指導書を購入しているということですね。」
〇大石教育長「指導書も使う、使わないがあります。基本的に教員は専門家ですから、必要であれば使うという感じです。」
〇三住委員「参考にする場合もあるということですね。」
○大石教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」
※各委員一致で承認
○大石教育長 「報告事項1については承認いたします。」
○大石教育長 「その他報告事項2について、ご報告をお願いします。」
○新子体育健康課長 「天理大学との連携協定について、報告いたします。
この協定は、県教育委員会と天理大学が、それぞれが有する知識や情報等の資源を活用し、相互に連携協力することにより、学校教育活動の充実及び教員を目指す学生や地域クラブ活動の指導者を含めた人材の育成に資することを目的としています。主な連携内容としましては、『1.教職員の資質向上に関すること』『2.人材育成に関すること』『3.部活動及び地域クラブ活動に関すること』『4.その他、双方が必要と認める事項』」となっております。
ご承知のとおり、連携先である天理大学は体育学部を有する大学で、運動部の活動が盛んであり、体育の教員を目指す学生も多くいます。そのため、天理大学との連携は、学校体育における指導力向上や、部活動の地域移行を進めていく上で、非常に有用であると考えています。大学側にとっても、 教員や指導者を目指す学生にとって現場での経験を積む機会を得ることになり、双方にとってメリットがあると判断しました。
協定書の内容につきましては、天理大学と協議の上、作成しています。そして、過日、天理大学の理事会において承認されております。教育委員会でご了承いただきましたら、今後、具体的な締結の日程について天理大学と調整して進めて参ります。
以上です。」
○大石教育長 「ただ今の件について、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○三住委員 「部活動の地域移行ということで、学生が指導をするというのは非常に良いと思います。具体的には、現役の学生が、平日あちこちに行って指導するということが将来的にあるということですか。」
○新子体育健康課長 「学生も授業や部活動があるので、学業に支障のない範囲での協力になります。どれくらい協力を得られるのかについては、今後の連携の中で考えて参りたいと思います。」
○大石教育長 「オリンピックに出場されるような方もいらっしゃるので、影響のない範囲でとなりますね。」
○新子体育健康課長 「そのあたりは、大学と相談しながら進めていきたいと思います。オリンピックに出場するような選手にご指導いただくことは、子どもたちにとっても将来の夢を持つというところにつながっていくことになると考えております。」
○大石教育長 「天理大学との協定なので、体育学部との連携だけでなく、将来的には他の学部ともこのような連携ができるということですね。」
○新子体育健康課長 「連携協定を結ぶに当たっては、現在は学校体育や運動部活動に関する内容を想定しておりますが、協定書では幅広い内容に対応しておりますので、必要があれば大学側と協議して考えていきたいと思います。」
○伊藤(忠)委員 「協定書の第1条の目的のところに教員を目指す学生とありますが、体育をはじめその他の教科で教員免許取得を目指している学生の県立高校での教育実習の受け入れ等を想定しているのですか。現在、教育実習を受けるにはどのようなルートがあるのですか。」
○新子体育健康課長 「教育実習につきましては、基本的には学生の母校で行うことが多いと思います。本協定については、体育に関わる教育実習というより体育の授業を見学する機会を設けることで教員を目指す学生のサポートができればと考えております。」
○伊藤(忠)委員 「6条に経費についての記載がありますが、具体的にはどのような経費が想定されますか。」
○新子体育健康課長 「部活動の指導等で学生が移動する際に経費が発生すると考えており、原則としては各機関が負担することになっています。」
○大石教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項2については了承いたします。」
非公開議案
議決事項1 奈良県こどもまんなか未来戦略案の教育事務に関する事項について
議決事項2 令和6年度一般会計補正予算案について
議決事項3 令和6年度教育委員会選奨候補者について
非公開にて審議
○大石教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」
※各委員一致で承認
○大石教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」