豊富な歴史的・文化的資源を持つ奈良県は、国内外から多くの人が訪れる人気の観光地です。その一方で、一部の地域に観光客が集中する、宿泊や飲食などの観光消費額が少ないなどの課題もあります。そこで県は、県全域の魅力とポテンシャルを改めて見つめ直し、観光地としての磨き上げを図る取り組みをスタート。それぞれの地域にあった観光スタイルで地域を盛り上げ、地域を元気にし、住む人・来る人が笑顔になれる豊かな奈良県を目指していきます。
奈良観光の魅力は連綿と続く歴史を身近に感じられること。それも地域によって異なります。街の中で歴史に触れ合う奈良市内エリア、日本の国づくりの舞台で古代ロマンを感じる中部エリア、豊かな自然に抱かれながら歴史に思いを馳せる南部・東部エリアと、その楽しみ方はエリアによってさまざまです。そこで県は、奈良県観光戦略本部を立ち上げ、県内を4つのエリアに分けて「重点エリア部会」を設置し、それぞれの強みや魅力を発掘する取り組みを推進。なかでも中部、南部・東部エリアの誘客に力を注ぎ、観光による地域経済の持続的発展と地域の活性化を目指していきます。
「重点エリア部会」では、外部スタッフや地域関係者とともに観光地域づくりを推進。地域の現状・課題などをまとめた「カルテ」に対し、具体的な解決策を「処方箋」として検討しています。
ここでしかできない体験を提供し、地域の課題解決へ
今、中部、南部・東部エリアで進めている「観光地域づくり」とは、その地域の「日常」と、日常の中にある「魅力」を見つめ直すプロセスです。地域にとっては当たり前の「日常」や「なりわい」が、旅行者にとっては魅力的な観光資源になり得ます。従来の「観る」だけの観光から、その地域の暮らしや成り立ちを体感できる「体験型・探求型」の観光にシフトし、旅行者に満足していただける、その地域ならではの魅力的なコンテンツを提案していきます。
観光を奈良県の基幹産業の一つと位置づけ、観光分野のDX推進や旅行者のデータ収集・分析など、観光に関する技術やノウハウを持つ企業と連携し、観光GDPの飛躍的な発展を目指します。また（公財）大阪観光局をパートナーとして大阪・奈良の広域観光ルート作りにも取り組みます。
周遊・滞在型観光の促進に向けたデータ収集・分析や、大阪・関西万博の会場でも使われる「OpenRoaming(オープンローミング)」対応の公衆無線LANの普及に向けて協業させていただくことになりました。さらに中小企業を対象とした勉強会やDX推進の後押しなど、県の産業振興もバックアップしていきます。大阪で運営しているオープンイノベーション施設「QUINTBRIDGE(クイントブリッジ)」を活用した、新たな観光事業創出に向けても連携していきます。
西日本電信電話株式会社
ビジネス営業部
ビジネス推進担当
要川 拓野さん
12月4日から運用をスタートした「ならいこ」は、アプリのようにインストールの必要がなく、インターネットで気軽に利用できるサービスです。一人一人の興味や関心にあった観光スポットなどをAIが提案し、どういうルートで巡ればいいのか、どんなグルメが楽しめるのか、おでかけプランを自動で作成。手軽で楽しいプランの立案、奈良県の新たな魅力の発見をサポートします。
naraiko.pref.nara.jp/ja
あなたの「好き」がきっとある
複数ジャンルのコンテンツを掲載
社寺仏閣・観光施設・自然・景観・ランチ・ディナー・宿泊施設・カフェ・スイーツなど、約400件のスポットや期間限定のイベントも掲載予定。今後も随時コンテンツが追加され、どんどんパワーアップしていきます。
また、写真を多く掲載しているので、直感的にスポットを選べます。
「行きたい」に一瞬で出会える
AIリコメンド機能
年齢、興味・関心のあるキーワード、日付、移動手段などを選択することで、AIが観光スポットやイベント、飲食店などを提案（リコメンド）します。
「手間ひま」は「ならいこ」におまかせ
AI旅程作成機能
選択した各スポットを順に巡る旅程をAIが作成します。
移動手段や移動時間も含めて確認でき、手間や時間のかかるおでかけプランが簡単に出来上がります。
また、訪問予定のスポットの画像をまとめたショートムービーが自動で作成されるため、旅のイメージを膨らませることができます。
「「知りたい」を一つに
使い勝手を重視したデザイン
各スポットの電話番号や住所はもちろん、SNSや経路情報もまとめて確認可能です。
また、作成したプランとショートムービーはSNSなどでシェアできるので、一緒に行く家族や友人と事前にイメージを共有できます。
カテゴリ別の人気スポットランキングや季節のおすすめスポットをまとめて、マップと共に紹介する機能もあります。
「ならいこ」は、奈良への旅行を検討している県外の人に向けたサービスとして開発しましたが、県内にお住まいの人にも使っていただきたいです。たとえば休日の朝、「今日、どこかで何かやっていないかな？」と思うことはありませんか。そんなとき「ならいこ」を使えば、その日に県内で開催されているイベントや祭事などがすばやく検索できます。また、ランチやディナーの場所も「ならいこ」が紹介します。行きたいと思ったそれらのスポットを巡るおでかけプランを、ショートムービーとともに家族や友人に共有できるので、誘う時もスムーズです。
奈良には、地元の人でも知らない魅力的なスポットがまだまだたくさんあると思います。ぜひ「ならいこ」を活用して、奈良の新たな魅力に出会ってください。
県観光戦略課
実務研修員 深澤 潤一さん
明日香村は、古墳や神社・寺院、ミュージアム、石造物など、日本のはじまりの地ならではの見どころが多くあります。しかし、それらは村内に点在しているため、行きたい場所を効率よく回るにはきちんとした下調べが必要でした。
「ならいこ」は、AIがプランを提案してくれるので、レンタサイクルや周遊バスなどを使った観光が今まで以上にしやすくなるのではと大いに期待しています。
これを機に奈良にお住まいの方にも定番スポットとはひと味違う、奥明日香の美しい棚田や四季折々の風景など、素敵な景色を楽しんでもらいたいですね。最近では地元食材が味わえる飲食店やおしゃれなカフェも増えていますよ。
（一社）飛鳥観光協会
理事 山田 和美さん
|
問
|
県観光戦略課
|
|
電話
|
0742‐27‐8435
|
|
FAX
|
0742‐27‐1065
|