12月定例会の概要
361回目となる12月定例会を、12月2日から12月16日までの15日間の日程で開催しました。今定例会には、知事から令和6年度奈良県一般会計補正予算をはじめ、条例や契約など33議案が提出され、議員からは令和6年度奈良県一般会計補正予算に対する修正案を提出しました。
開会日には、山下知事から提案理由の説明を受け、その後、9人の議員が県政全般について代表質問や一般質問を行い、活発な議論をしました。
さらに、各常任委員会を開催し、付託議案の審査などを行い、知事から提出のあった議案については、可決、承認などをしました。
12月定例会 議決結果 |
項 目 |
件数 |
件 名 |
議決結果 |
知事提出の予算案件 |
4件 |
令和6年度奈良県一般会計補正予算(第4号) 等 |
原案可決 |
知事提出の条例案件 |
13件 |
ふるさと奈良県応援基金条例の一部を改正する条例 等 |
原案可決 |
知事提出のその他案件 |
11件 |
流域下水道維持管理費等市町村負担金の徴収について 等 |
原案可決 |
2件 |
教育委員会の委員の任命について 等 |
原案同意 |
2件 |
奈良県国民保護計画の変更の報告について 等 |
報告受理 |
1件 |
地方自治法第179条第1項の規定による専決処分の報告について |
原案承認 |
議員提出の予算案件 |
1件 |
令和6年度奈良県一般会計補正予算(第4号)に対する修正案 |
否決 |
請 願 |
2件 |
公道上における建設機械の運転免許に関する請願書 |
継続審査 |
警察法第79条の規定に基づく処理に関する請願書 |
採択 |
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▼全ての議案等の件名及び議員別の表決結果はホームページに掲載しています。
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12月定例会代表質問
奈良県のスポーツ拠点整備について
岩田 国夫(いわたくにお)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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新アリーナの整備については、どのような検討を行い、医大新駅西側がふさわしいと判断したのか。また、国スポ・全スポ大会の開催や、その後の利活用も見据え、知事はどのような考えで県立橿原公苑の再整備を進めていくのか。 |
答
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県立橿原公苑と医大新駅西側を候補として比較検討した結果、駐車台数や利便性などの点で、医大新駅西側が有利となった。また、有識者からの肯定的な意見等もあり、医大新駅西側がふさわしいと判断した。新アリーナを含めた県立橿原公苑は、国スポ・全スポ大会の会場として、さらには、その後の利活用を見据え、多くの方に快適に利用いただける施設として整備を進める。また、この整備が、スポーツやイベント、防災の拠点施設として、中南和地域の振興につながると確信している。 |
他の質問項目
■防災体制の確保
■新西和医療センターにおける分娩を含む周産期医療体制の一体的整備
スポーツ振興について
松木 秀一郎(まつきしゅういちろう)議員(日本維新の会)
問
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国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会後を見据えたスポーツ振興のためには、次世代アスリートの育成も重要と考えるが、知事の所見を伺いたい。 |
答
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次世代アスリート育成は重要。県では、ジュニアタレントの発掘・育成、強化支援を進める計画で、令和6年度は未来のトップアスリート発掘育成事業を実施している。加えてトップアスリートの人材育成機関が必要と考え、川西町での世界的スポーツチーム関連拠点の誘致を打ち出した。サッカークラブチーム「FCバルセロナ」の関係者が来県した際、アジア初開設となるトップレベルの選手育成のためのアカデミーを日本で検討している旨を直接伺った。奈良県への設置にも前向きであったため、誘致に向けたトップセールスを行う予定である。 |
他の質問項目
■県政運営に取り組む姿勢
■外部からのハラスメントへの対応
■がん検診の促進
■ならの道リフレッシュプロジェクト
■県立学校における施設・設備の老朽化対策
健康寿命延伸のためのヒアリングフレイル予防について
藤田 幸代(ふじたさちよ)議員(公明党)
問
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健康寿命の延伸のためには、ヒアリングフレイルに早期に対応することが重要であり、そのためには周知や、予防の啓発が必要と考えるが、どのように取り組んでいくのか。 |
答
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聴覚機能低下により、コミュニケーションに支障をきたすなど日常生活に影響を及ぼすヒアリングフレイルを放置すると、社会的孤立や認知症など大きな健康問題を引き起こしうる。予防には早期発見、早期対応が重要で、それには本人や家族など周りの方の正しい理解が不可欠であり、普及啓発の取組が必要。県はこれまで、市町村による健康増進や介護予防の取組に対し支援を行ってきた。ヒアリングフレイルに関しても、市町村への支援の充実に加え、広報媒体の活用により、広く県民に対し理解を深めるための普及啓発に取り組みたい。 |
他の質問項目
■発達障がいの早期発見及び早期の発達支援
■県営住宅の計画修繕及び集約建替の加速化
■へき地における救急医療体制の確保
■JR平城山駅のバリアフリー化
■県立高校の魅力の向上
12月定例会一般質問
私立高校無償化の制度拡充について
工藤 将之(くどうまさゆき)議員(日本維新の会)
問
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奈良県のこども達が、金銭的な問題で私立高校への進学をあきらめるようなことのないよう、私立高校無償化の世帯収入制限をなくす考えはないか、今後の見通しについて伺いたい。 |
答
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令和6年度から高等学校授業料等の実質無償化を開始したことで、家庭の経済状況に関わらず、希望する県内私立高校に進学できた生徒が一定程度増加した。世帯収入制限撤廃については、行財政改革の取組により財源確保を進め、志望動向への影響や他府県動向等を睨みつつ、県民の声を聞き検討したい。 |
他の質問項目
■保育士確保のための県の施策
■部活動による県立高校の魅力創出
■主要地方道桜井吉野線の事業進捗
県道高野天川線及び国道309号の整備について
浦西 敦史(うらにしあつし)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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野迫川村から上北山村に繋がる東西軸の高野天川線及び国道309号について、現在の整備状況と、未改良区間の整備の考え方について、県の考えを伺いたい。 |
答
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この2路線は、1.5車線的道路整備などを推進する路線として位置付けており、各工区において調査、設計、改良工事等を進めている。用地買収や工事の加速化を図るとともに、部分的な供用を重ね、事業効果の早期発現を徹底する。また、未改良区間については必要性や優先度等の検証を行い、事業化の判断をしてまいりたい。 |
他の質問項目
■奈良県産材の利用促進
■ツキノワグマ対策
■国道168号五條新宮道路の整備
■国道169号の整備
農業振興地域の整備に関する法律(農振法)の改正について
池田 慎久(いけだのりひさ)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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今般の農振法の改正は、農家の生活や、企業立地など県勢発展に資する事業にも大きな影響を及ぼしかねないと言われる中、法改正をどのように認識し、対応しようと考えているのか。 |
答
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改正された農振法における農用地の面積目標のみを基準とした土地利用政策が実情に合致しているか、疑問を感じている。柔軟な対応が可能となる制度設計の国への要望や、近畿ブロック知事会議での要請活動等を通じ、他都道府県の対応も見極めながら、県全体の土地利用のあり方を考えていきたい。 |
他の質問項目
■「年収103万円の壁」の見直しによる税収への影響
■中小企業等の支援策と人材確保に向けた取組
■私立高等学校等の授業料無償化のさらなる充実
■鹿やイノシシなど有害鳥獣被害対策
■農業を営む地域住民と奈良のシカが共存できる新しい仕組み
■県が管理する道路の維持管理
国道165号中和津道路の整備について
田中 惟允(たなかただみつ)議員(自由民主党・無所属の会)
問
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中和津道路について、今後どのように整備を進めようと考えているのか。 |
答
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現在、桜井市から東側の区間について、現道の道路構造が積載量の大きい車等の通行が可能となる重要物流道路に求められる規格を満たすかどうか確認するなど、現況調査に着手しており、重要物流道路としての構造的な課題箇所の整理が出来る予定である。今後、まず道路整備の必要性などの調査を行うとともに、地元の宇陀市など協議会の意見も聞きながら、整備のあり方と進め方等について検討してまいりたい。 |
他の質問項目
■木製ガードレールの利用促進
■第3期教育振興大綱の策定
なら食と農の魅力創造国際大学校(NAFIC)について
山田 洋平(やまだようへい)議員(日本維新の会)
問
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17億円の建設費、年間2億円の運営費がかかっているNAFICについて、フードクリエイティブ学科(料理学校)は、20名の定員すら割っている状況が続いており今後の在り方を検討すべきと思うが、設立10年を経た現在の知事の総括を伺いたい。 |
答
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県が大阪の専門学校から講師を呼んで料理学校を運営しており、当初から市場原理を無視した計画であった。ご指摘の通り課題があるので、今後は短期カリキュラムの導入、卒業生の県内定着の向上誘導策など対策を検討していきたい。 |
他の質問項目
■県立病院機構の経営改善
■奈良県文化会館の有効活用
■シニア世代の更なる活躍
■県庁の働き方改革
■超高齢社会に向けた看護師確保
■辻町インターチェンジのフルランプ化
部活動指導の地域連携・地域移行について
清田 典章(きよたのりあき)議員(日本維新の会)
問
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部活動指導の地域移行の完了に向けて、次年度以降、地域連携や地域移行にどのように取り組んでいくのか。 |
答
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県教育委員会では手引きを作成し、地域クラブ活動への移行が可能な活動から順次移行をお願いしている。一方、直ちに移行が困難な活動については、部活動指導員を活用して学校部活動を暫定的に継続する地域連携も可能とした。今後も、市町村と連携し、理解促進に向けた周知活動を行いながら、地域移行に伴い発生する保護者負担の軽減について検討を進める。 |
他の質問項目
■行財政改革の推進
■文化財発掘調査の効率化
■県内の周産期医療体制確保
■林業振興施策
質問・答弁の全文は
代表質問・一般質問とその答弁を掲載した会議録を、次の定例会開会までに奈良県議会ホームページに掲載します。
全国都道府県議会議長会
自治功労者表彰伝達式を実施
全国都道府県議会議長会から、25年以上在職議員として、荻田義雄議員、田中惟允議員、岩田国夫議員、中野雅史議長、山本進章議員、山村幸穂議員が自治功労者表彰を受けました。
12月5日に、中野議長による表彰状の朗読及び記念品の伝達、山下知事からの祝辞を受け、受章者を代表して荻田議員が謝辞を述べました。
紀伊半島三県議会交流会議要望活動を実施
7月31日に行った第18回紀伊半島三県議会交流会議において、三県の防災力向上に資する紀伊半島アンカールートの早期整備や、半島地域における防災・減災、国土強靱化などについて、三県議会が連携して、国に要望していくことで合意したことから、9月30日、内閣官房、総務省及び国土交通省に対し、三県議会合同の要望書を提出しました。
本県からは中野議長が参加し、今後も引き続いての支援をお願いしました。
都道府県議会議員研究交流大会への参加
第24回都道府県議会議員研究交流大会が、東京都千代田区の会場及びオンラインにて、11月12日に開催され、本県議会も含め、全国から多くの議員が参加しました。
大会では、(一財)地域・教育魅力化プラットフォーム会長・理事水谷智之氏による若者に選ばれ続ける地域づくりに関する基調講演のほか、議会が主体的に行う主権者教育の推進や、多様性のある地方議会の実現をテーマとする分科会において政策課題等について情報や意見の交換が行われました。
議場コンサートの来場者募集
日時 |
2月25日(火)
12時30分~13時(開場12時)
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会場 |
奈良県議会議場(議会棟)
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13回目となる議場コンサートを2月定例会の開会日に開催します。
今回は、日本トスティ協会開催の声楽コンクール入賞者による歌唱をお楽しみいただきます。議場コンサートに是非お越しください。
申込期限 |
2月7日(金)締切(必着)
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募集人員 |
120名程度(車いすスペースは4名まで)(応募者多数の場合は抽選)
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申込先 |
〒630-8501 奈良市登大路町30 奈良県議会事務局 議場コンサート係 ☎0742-27-8950
詳細は、奈良県議会ホームページ www.pref.nara.jp/30618.htm を参照ください。 |
申込方法 |
往復はがき又はWEBから、1組1回限りで2名まで申し込みいただけます。
往復はがきの場合は、参加者全員のお名前(ふりがな)と代表者の住所・電話番号、車いす利用の方はその旨を明記してください。
WEBの場合は、下記のURLからお願いします。
奈良スーパーアプリのアカウント登録が必要です。
なお、記載事項に不備がある場合は、申込無効とさせていただきます。 |
議会の様子をテレビやインターネットで視聴できます
●奈良テレビでは、本会議の代表・一般質問を生中継しています。
●インターネットでは、本会議の全日程や委員会の審議の様子をライブ配信するとともに、録画配信も行っています。
県議会では、公職選挙法を遵守し、虚礼廃止の実をあげるため、選挙区内の香典を一切行わないことで申し合わせています。