いよいよ来月、「大阪・関西万博」が開幕します。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、多様性や最新技術を体験できる多彩なパビリオンが出展し、奈良県も伝統や文化をPRするさまざまな催事を行います。「EXPOアリーナ」での奈良の伝統芸能や食文化を紹介するステージイベント、「関西パビリオン多目的エリア」での県内全市町村のPRブースなど、奈良の魅力を体感できる出展がたくさん。
奈良から大阪・夢洲の万博会場までは距離も近いため、奈良県民の皆さんもぜひ訪れて、奈良のパワーで万博を盛り上げていきましょう!
開催期間
4月13日(日)▶︎10月13日(祝)
開催場所
大阪 夢洲 ゆめしま
テーマ
いのち輝く
未来社会のデザイン
EXPOアリーナ(Matsuri)
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5月27日(火)
▶︎ 29日(木)
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脈々と受け継がれた伝統芸能や食文化など
はじまりの地・奈良の魅力を世界に発信!
メインステージ
オープニングイベント
春日若宮おん祭
奈良県催事のオープニングを飾るのは、世界遺産「古都奈良の文化財」に指定された春日大社の祭礼「春日若宮おん祭」。始まりは平安時代後期の1136年で、1度も途切れることなく900年近くの歴史伝統を誇り、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
おん祭の中心神事「お渡り式」は奉仕者1000人、馬50頭にもおよぶ時代行列が奈良市内をお旅所まで練り進み、「お旅所祭」では若宮様に国の平安を祈る祭典が行われ、古来よりの数々の神事芸能が奉納されています。
今回会場では日本はじめ世界の国々人々の平安を祈り、お渡り式の内の大名行列や、社伝神楽、猿楽、舞楽などの神事芸能が奉納されます。はじまりの地である奈良県から日本文化の深遠さと美しさを万博を通じて世界へ発信します。
能楽パフォーマンス
Shin Noh ーHomage to Zeami
伝統芸能「能楽」と、世界で活躍するアーティストによる「現代音楽」や「映像芸術」を融合させて創作した新しいエンターテインメントを発信。日本文化が持つ独自の面白さや新たな可能性を世界にアピールします。
「伝統的な型付と舞」
金剛流能楽師
金剛 永謹さん
「映像芸術で舞台演出」
アーティスト
真鍋 大度さん
県指定無形民俗文化財などの上演
演目や出演団体※出演団体は変更の場合あり
◆ススキ提灯献燈行事 ◆十津川の大踊 ◆曽爾の獅子舞 ◆御斎会 ◆平城京天平行列
◆天理大学雅楽部 ◆生駒市立生駒中学校吹奏楽部 ◆漢國神社韓園講 など
インタビュー
ススキ提灯献燈行事 鴨都波(かもつば)神社(御所市)
「ススキ提灯献燈行事」は、五穀豊穣や家内安全を祈って夏と秋に行う「鴨都波神社」の祭礼で、国内外から多くの方が見学に訪れます。見どころは稲穂に見立てた1基約15kg、4.5mもの巨大な「ススキ提灯」を使った演舞。万博のステージでも、太鼓演奏に合わせて提灯を回したり投げたりと、迫力満点の演舞を行います。江戸時代から続く御所市の伝統行事を、ぜひ万博会場でお楽しみください。
(右)鴨の宮若衆会 会長
米田 健嗣さん
(左)鴨都波神社 宮司
松本 邦夫さん
小ステージ
古代~中世~現代
酒の文化つむぐ奈良
スペシャルトークセッション
古代
古代酒を復元!?
奈良文化財研究所×油長酒造×末廣学さん
(独)国立文化財機構奈良文化財研究所による古代酒の復元を紹介。プロジェクトに携わる油長酒造(株)の山本長兵衛さんや、須恵器の復元を担当する陶芸家の末廣学さんが復元の裏話を語ります。
中世
奈良県菩提酛による清酒製造研究会(菩提研)
清酒発祥の地・正暦寺で僧侶が神仏に捧げるために造っていた「僧坊酒」の歴史を紹介。醸造用語を解説しながら、奈良で継承されてきた酒文化について深掘りします。
見どころは他にも!
奈良の木茶席・燈花会
建築家・古代裕一さんと岡部太郎さんが、奈良の木を活かしてデザイン・制作した茶席で、高山茶せん、赤膚焼などの奈良の伝統的工芸品を手に取りながら、大和茶を味わいます。
夜は燈花会を開催し、EXPOアリーナ全体が幻想的な雰囲気に包まれます。
奈良の食を味わうブース、クラフトフェア・ワークショップも開催!
関西パビリオン 多目的エリア
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4月15日(火)
▶︎ 26日(土)
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県内全市町村がブース出展&万博BENTOも登場
「いのち輝く関西悠久の歴史と現在」をテーマに、9府県の魅力を発信する「関西パビリオン」。奈良県では県内全市町村が、それぞれの歴史・文化・観光・食などを、パネル展示や物販、ワークショップ、試飲・試食を通して紹介。万博開幕直後、多目的エリア最初の催事に注目が集まります。
提供:関西広域連合
市町村出展スケジュール
(下記3期間でそれぞれ最大4日間出展)
4月15日(火)〜18日(金)
大和高田市、橿原市、桜井市、御所市、香芝市、宇陀市、川西町、三宅町、田原本町、曽爾村、御杖村、高取町、明日香村
4月19(土)〜22日(火)
奈良市、大和郡山市、天理市、生駒市、山添村、平群町、三郷町、斑鳩町、安堵町、上牧町、王寺町、広陵町、河合町
4月23日(水)〜26日(土)
五條市、葛󠄀城市、吉野町、大淀町、下市町、黒滝村、天川村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村、東吉野村
※出展スケジュールは変更の場合あり
共創チャレンジ登録団体であるヘルスチーム菜良(なら)協議会(帝塚山大学、畿央大学、近畿大学、奈良女子大学)と連携し、県産食材をPR。学生たちがアイデアを持ち寄り、県産食材を使ってレシピ開発したお弁当を会場で販売します。
ヘルスチーム菜良協議会の皆さん
シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater ー いのちのあかし ー 」
森の集会所
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9月12日(金) ▶︎25日 (木) |
河瀨直美さんプロデュースの空間でノスタルジーと万博レガシーを体感
Naomi Kawase / SUO, All Rights Reserved.
奈良県出身の映画作家・河瀨直美さんが監修する、「対話によって互いの違いを認め、自分や未来の世界を変えていく…」そんな思いで設けられた対話シアターです。
シアター隣接の「森の集会所」は、2012年に閉校した十津川村の旧折立中学校校舎の廃材を活用し、1958年築の校舎北棟を再現したノスタルジックな空間。来場者が自由に過ごせる森の集会所では、市町村のPRやワークショップも開催します。また、河瀨さんが奈良で制作した映像作品「〜音のない美しき奈良〜」を、会場ほか県内各地で放映し、古都奈良の魅力を伝えます。
©Naomi Kawase / SUO, All Rights Reserved.
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9月12日(金)~15日(祝)
1970年の大阪万博会場で使用され、現在は県立宇陀高等学校が所有する、通称「万博ピアノ」を「森の集会所」に展示します。
「2つの万博をつなぐ」をテーマに、製造者の(株)河合楽器製作所と連携したピアノ講座や、宇陀高等学校教員と生徒によるピアノミニコンサートを開催。万博ピアノの歴史、ピアノの仕組みや調律などを楽しく学べるほか、万博ピアノの美しい音色が森の集会所に響きます。
宇陀高校の図書館に展示している「万博ピアノ」は、1970年の大阪万博のイメージカラーである美しいエメラルドグリーンのフルコンサート用ピアノです。鍵盤に象牙をあしらった貴重な1台で、万博閉幕後に地元企業が買い取り、「学校で役立ててほしい」と寄贈くださったそうです。
今回、音楽の米田先生にお声かけいただき、大阪・関西万博の会場で貴重なピアノを演奏できることになり、とても光栄です。曲目は現在検討中ですが、万博ピアノの力強くも繊細な音色を生かして、たくさんの方に感動していただけるよう心を込めて弾きたいと思います!
県立宇陀高等学校 2年生
都秋 和斗さん