知事コラム

　私たちが毎日使う道路。道路のでこぼこ、穴ぼこ、ひび割れや白線の剥がれは危険ですし、ドライブには快適でありません。車道にはみ出す草も同様です。県では、こうした道路環境を抜本的に改善しようと、今年度から県管理道路を対象とした「ならの道リフレッシュプロジェクト」を始めています。期間は令和10年度までの5年間で、総額80億円の事業です。
　大型車の多く通行する道路は特に傷みやすいのですが、従前は道路の表層部分のみ舗装をやり直していました。ただ、これではまたすぐに傷んでしまうため、表層部分の下層の路盤と呼ばれる部分から抜本的な修繕を施すことにしました。これで修繕の頻度が減ります。また、白線の剥がれがひどい箇所をドライブレコーダーの画像を解析して特定したり、草が生えるのを防止するため道路の隙間をコンクリートで埋めたり、防草シートをこれまで以上に活用します。先日、県が結果を発表した県民アンケートでも、「道路の新設や維持修繕にもっと力を入れていくべきか」の問いに対し、約9割の方が「そう思う」と回答されました。
　こうした声も参考にして、県では来年度からこのプロジェクトの拡大を検討しています。令和7年度から10年度までの4年間で、一日の交通量が1万台以上の道路にも上記と同様の対策を行います。令和5年12月に発表した対象路線の総延長は122キロで幹線道路が中心でしたが、今回検討している対象路線の総延長は198キロで、市街地の道路も対象となります。合わせて、山間部の県管理道路で車道に枝が張り出している樹木の伐採も県が市町村と協力して主体的に取り組みます。
　4年後には県道が見違えるようにきれいになっていることをご期待ください。